愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

子連れウィーン旅③シュニッツェルにソーセージ

ウィーンで食べたもの集その1。

ウィーン到着後、お昼ご飯を求め、宿から歩いてナッシュマルクトへ。レストランや食料品店が並ぶ市場です。大きめの道路2本に挟まれる形で長〜く伸びている細長い場所にあり、歩いても歩いても店が続きます。

到着した日はお天気もよく暑いくらい。さらに市場は観光客も多くてかなり混雑していました。腰痛でなんとなく体が歪んで内蔵の座りも悪く気持ち悪く、強い日差しと喧騒の中を歩いていたらさらにしんどくなってしまい、普段はわーきゃー楽しく冷やかして歩く市場も、食べ物なんぞ、もうどうでもいいわ!と投げやりな気分になる一方。

そしてウィーン、意外とアジア料理の店があちこちにあったんですが、この市場にも「寿司と中華とタイ料理」を全部まとめて出すような危険臭ただよう店があったりして、旅先だからその土地の料理を食べよう、などという考えは全く無い小学3年生を激しく誘惑してくる・・・。

それだけはダメ、絶対!と、衰える判断力を振り絞り、その向かい側の店に入りました。が、そこはそこで、ウェイターが道行く人々をうざいくらい客引きしている、いかにも観光客向けのイタリア料理店。しまったぁ・・!

それでもなんとかウィーン的なものを・・と

ソーセージと

ウィンナーシュニッツェルを。

ウィンナーシュニッツェルは、やはり村上春樹のエッセイでロンメル将軍が食堂車で食べているシーンのことを読んでから、時々食べたくなる一品ではあります。出てきた付け合わせは、エッセイで引用されていたサウンドオブミュージックの歌詞にあるヌードルではなく芋、でしたが。

レモンを絞ると、たいていの揚げ物は救済されるような気もします。

ご飯をお腹におさめて少し元気も出たところで、ちょっと気になる地元の食べ物を見てみたり

これはいわゆるフルーツバーみたいなもののよう。Kaspressknödelというのは、チーズやパンなどをこねて焼いたお団子のような・・お焼きのようなもの。アルペン地方の食べ物のようです。この他にも結構スパイス屋さんやケバブ屋なども。魚屋、肉屋もあり、隣接のレストランもありました。そういうところに入ればよかった。

店がひしめき合っている市場も、最後尾のほうにいくとテントが立ち並ぶこんな感じになります。入口付近は観光客向け風なところも多かったですが、ここまでくるともう少し地元風?

レンガ建てのビルが多く町全体がなんとなく茶色系なロンドンと比べると、ウィーンはやはり建物がエレガント~な感じがして、より芸術文化の街、これぞヨーロッパ、という気分になります。

市場の横にも、こんなに装飾が美しい建物が・・・(右側の)

こちら、ウィーン分離派の中心人物でもあった建築家、オットー・ワーグナーさんによる「マジョリカハウス」。マジョリカ焼きのタイルが使われているそうで、なんと可愛い!中はアパートになってるらしいけれど、中はいったいどんななんだろう・・。

って検索してみたら、中も素敵や~~!

近づいたらもっときれいなタイルが見られたんですが、腰痛でそれどころではありませんでした(トホホ)。

市場を離れ、今度は博物館が並ぶエリアへ。ここにはワインなどのアルコールの試飲、地元で作られたかわいいデザインの雑貨などを売っているテントもありました。皆さん質問すると普通に英語で答えてくれて有難し。これはイタリアの食前酒アペロールのバー。オート三輪を面白い風に改造してあります。アメリカだとフードトラックがどーん!という感じでしたが、こういうサイズ感もヨーロッパ的。

さて前回ベルギーを旅行した時は、夫の意向に沿って食べ物を決めたところほとんどフリッツしか食べない旅になってしまった遺恨があったため、今回は絶対ソーセージしか食べない旅、にはさせない・・・!と固く決心して参りました。

で、初日のディナーはこちら

私だけお友達とコンサートに出かけたので、その前にさっと腹ごしらえ・・と思ったらやっぱりこうなった。道端にあったソーセージやケバブを売っているスタンドで注文した、中にチーズが入っているKäsekrainerというソーセージです。そういえば昔日本でもチーズ入りのウィンナー、売ってたな。たまに買ってくれて、お弁当に入ってたりすると嬉しかった記憶が。味もそんな感じの味でした。

パンは切らずに、ステンレスの棒みたいなのに突き刺して穴をあけ、そこにソーセージを押し込んであります。ウィーンの空港に着いた時、タラップを降りて空港入口までバスで移動したのですが、そのバスの窓から見えたのが、整備士さんだろうか、地上勤務の人が滑走路の近くでこれと同じものにかぶりついていた姿でした。つい凝視してしまいましたが、日本だったらおにぎり、ウィーンだったらこれ?

実際道端にこういうスタンドが良くあります。昔はよく自分でソーセージを作っていた腸詰めおじさんな旦那は、ソーセージとビールが大好物・・・(そういえば一時はビールも自分で醸造してたな・・)。やっぱりこういうのを目にするとフラフラと吸い寄せられていく・・・

黒パンがついてきた。っていうか、ソーセージばっかりの旅にはさせないぞ!ぞ!

朝食はだいたい、近所のスーパーやパン屋さんで買ってきたパンやフルーツで済ませていました。ウィーンのパンは、全然繊細な感じはないんですが、なんでしょう粉が違うんでしょうか、なんだかおいしくいただけました。このパン、どうもクロワッサンの元になったともいわれているらしい。

クロワッサンもこんな感じ。作りはかなり質実剛健

クロワッサンってトルコのウィーン包囲失敗を祝って作られたんじゃなかったっけ、と思ったらちょっとガセっぽいようです。もともと原型になるようなパンが色々あった模様。Wikipediaの英語版にそこらへんのことは色々書いてありましたが、日本語版のほうはそのごく一部の文章だけ翻訳して載せてあり、説明がちょっと不十分でした。というかWikipediaの情報もどれだけ信用できるかは気を付けないといけないので、参考程度に。