愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ブダペスト紀行3:中央市場でデジャヴ

トラムに乗り、ブダペスト中央市場へ。だいたい観光ガイド系のYouTubeを見ると、みんなここに行って色々な食べ物を試食しているので、食いしん坊には必須の地。

この立派な建物は1890年代に建てられた、つまりは明治時代からある市場。

テレビで、じゃなくてYouTubeで見たことある風景や~。

まず目についたのが、英語話者が見るとちょっと笑ってしまう命名のこのお酒。イギリスの旅番組でもちょっとジョークのネタになっていたが、ハンガリー語ではウニクム。薬草酒で食前酒、食後酒として飲むものだそう。

帰りに空港で買って帰ったのだけど、実はそんなに悪くない。イエガーマイスターなどより全然マイルドで飲みやすかった。飲んだことないけど、養命酒とかもこういう感じなのだろうか。

フォアグラなども主にお土産品として売っている。自らの肉や肝を売るためにしつらえられたかわいいダックちゃん・・。

サラミやソーセージも豊富。

色々なフィリングの入ったシュトルーデルを売っているお店もある。色々試してみたいのだが、何しろどこも長蛇の列。

こういうお土産系の店は市場の真ん中にだーっと列になって並んでいる。この他にハンガリーといえば有名なパプリカの粉やペースト、また花束のようにして売っている干した唐辛子なども売っている。

こういうところでは英語も普通に通じる。どこから来たの~などと声を掛けられる(日本出身だけどアメリカに長く住み今はロンドンなわが身としては、全部正直に答えても回りくどいし、実はちょっと答えにくい質問ではある。苦笑)

建物の両端には、もっと地元の人たちが普段使いしているような、肉や野菜を売る店が並んでいる。おお、白菜や大根まであるじゃん!と喜んでいたら、八百屋さんはベトナムの人たちだった。

店によってはいわゆるアジアの梨も売っていて、つい買い求めたくなったが、ちょっと柔らかくなりすぎていて断念。売ってたのはハンガリーの人だったので、もしかしたら西洋梨みたいに柔らかくして食べるもの、になっているのだろうか(ただ売れてないだけかも)

イギリスにいると、結構野菜も果物も輸入が多いのだが、ここではハンガリー産の地元の野菜が多く売られている感じなのはとても良かった。

自炊もしていた我が家は、この市場で土産は全く買わず、野菜と果物をいくつか買って帰った。こういう八百屋さんは英語が通じない上に、同じものを売っている店がたくさんあるので、何を基準にして選んでよいのか一見さんにはわかりづらいのがちょっと難しかった。

ただ一軒、そこのブドウだけを買い求めるために人が並んでいる店があったので、ブドウはそこで買うことにした。他にも色々なものを売っているのに、八百屋のおじさんは何も言わなくても白ブドウを袋に入れて売ってくれるのである。何が特別なのか言葉が通じないのでわからないのがちょっと残念であった。紫のブドウのほうは、モルドバ産。これもイギリスでは珍しいので、買ってみた。

どちらも皮が厚くて、イギリスではお目にかからないマスカットっぽい感じのブドウで、久しぶりにブドウの皮をむき、種を吐き出しながら食べた。美味しかった。

土産物として売られていると思った唐辛子のブーケも、地元の人は必要な量を言って、必要なぶんだけ引っこ抜いて売ってもらっていた。

二階にあがると、そこは工芸品などを売るお土産屋が軒を連ねる。ここも観光客でぎうぎう。

いかにも東欧っぽいレースや刺しゅう製品、マトリョーシカもある。

うわー。こういう人形、ガラスケースに入って祖父母の家に並んでたぞ・・!

刺しゅうが入ってかわいいのだけれど、どう着こなして良いかわからない民族衣装風ブラウスや、紐がいっぱいついていて、結ぶとカップみたいな感じになるナプキンなど、人をかき分けて色々なお土産を見ているうちに、これも家にあった・・・これも見たことある・・・と色々記憶がよみがえってきた。全部、私が子供のころ父が出張のお土産に買って帰ってきたアイテムそのまんまじゃないか!

ちょうどベルリンの壁崩壊最中の東欧諸国を仕事で回ったことがある父が、テンション高く色々買ってきたが家で活用されることがなかった品物の数々。全く使われることはなかったのに、意外に記憶に残っていたのは、やはり遠い外国から来た珍しいものだったからか。当時のハンガリーは周辺国と比べて一足先に民主化が進み、明るい印象があったそうな。へー。

二階の両端は色々な食べ物が食べられる屋台風のお店が並んでいるのだが、ここももう観光客でぎうぎう詰めすぎだったので断念。まあ実際他で食べるより割高らしい。