愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

2年前のフランス旅行話⑤:コルマール

年をまたいで書いているので、今はもう3年前のフランス旅行話である。

ストラスブールから電車に30分ほど乗ってコルマールに向かった。中世の街並みが残る街、ジブリみたいな景色の街(ハウルの動く城に出てくる建物のモデルになった場所があるということで)とよく言われている場所である。

駅から旧市街までは徒歩で15分ほどかかる。観光地の周辺にある、地元の人が普通に生活している現実の世界を見るのも結構好きだ。

途中シャン・ド・マルス公園というのがある。戦争の神様マルス神にちなんだ公園には、コルマール出身のナポレオン時代の海軍大将の銅像があった。よっ、地元の名士!

アルジェリアとかポリネシア近辺、最後にはカリブ海などあちこちで役職についていたようだが、コルマール出身で海軍大将とは、思えば海のない群馬県から立身出世したようなものではないか。

こちらもコルマール出身のナポレオン時代の軍人さんである、ナポレオンの命を何度も救ったらしい。

日本で言うなら江戸後期の軍人を讃えた公園には回転木馬もあり子供の遊び場もある。観光客が立ち寄るところでもないので閑散広々としていて、なんだか気持ちの良いところだった。

旧市街に入るともうすべてがフォトジェニックである。ここはテーマパークでも何でもない、本当にこういう街なのだ。

綺麗~素敵~かわいい~ともうキョロキョロして写真を撮るしかない。しかしここにきている8割ぐらいの人が同じ事をしているので、やっぱりある意味テーマパークなのだ。

お約束のハウルの建物もこのとおり。

建物の名前はMaison Pfisterというらしい。

1537年に財テクに成功した帽子屋が建てたものらしい。ここにはいつ誰が建てたか、その後誰が所有者になっていつ改修工事があったか、その時々の所有者の名前などが書かれている。これくらいのフランス語なら、読める!読めるぞ!!(ジブリ違い)

コルマールでもフラムクーヘンを食べた。ここでも片言のフランス語で注文をし、トイレはどこだと聞けば店の奥の右側にあるよと言われたのがわかって通じる!通じるぞ!と一人ほくそ笑んだ。

まだまだコロナの時期だったので、歴史ある街にも薬局前にはこういうテントがあった。こういう写真、何十年もたった後で見返すと、本当に歴史の一ページみたいな感じになるんだろうな。

なんだかんだいって、景色の他にコルマールで印象に残っているのは、反ワクチンパスのデモを見たこと。反ワクというよりは、ワクチン証明がないと旅行やら建物に入ったり、色々行動に制限がかかることに反対するものだったのだが、数千人はいたと思う。

ラ・マルセイエーズとかを歌いながら行進していて、それを道端で見ていた若者がだんだん雰囲気に興奮して踊りだし、今にも参加しそうになっていた。アジェンダそのものより、そういう熱気や雰囲気に共鳴して仲間になっちゃうという・・なんとも歴史的に繰り返されてきたであろう事象をまさに目撃した感があった。