愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

リモートワークあれこれ

リモートワークを始めて既に半年が過ぎました。最後にオフィスに行ったの、2月だったかな・・・。上司にもらったドイツのビールの一升瓶が、デスクに置きっぱなしになったままなんだけど、どうなったかな・・・。

9月に学校が再開したのと同時に、オフィスも開いたところも多く、私の職場も一応アセスメントをして、4人までならオフィスに来ても安全、ということになったらしい。消毒液やらペーパータオルなども色々用意もして、来たい人は来るスケジュールを教えてね、とのことだったけれど、近くに住んでるボス以外は誰も行く気配無し。

皆さん結構電車で1時間ぐらいかけて通ってきていたので、もう今更電車に乗りたくない・・・というのが本音のようです。私もキックスクーターで40分ぐらいの距離に住んではいるんですが、普段からオフィスに行っても、必ずしも同じロケーションにいる人と仕事をしていなかったので(世界中に人が散らばっているため)、わざわざ通勤する理由がわからないこともしばしば(笑)。そんなこともあって、もともと週に何日かは在宅仕事にしていました。

職場への通勤は、環境を切り替える、とか、結局体を動かすことになるのでいい運動になる、とか、同僚とちょっとおしゃべりできる、というのは良かったんですけれど、といって仕事帰りに寄り道できるわけでもなく、毎日子供の学校のアフタースクールのことや送り迎えの時間、そしてあわてて晩御飯の用意・・・と日々時間に追われまくっている感覚は否めませんでした。

100%在宅勤務になって、こういった時間に追われる感覚からは、100%解放された!!

しかしその分、仕事の時間は長くなった気がします。通勤してた時のほうが、時間に追われていたから集中していたし、オンオフ切り替えはつきやすかったかも。それから外に出ないので、椅子に座ったまま動かず、ものっすごい運動不足になっている感覚はあり。体はガッチガチ!

仕事自体は、私はベッドルームにある仕事机に大きなモニターとラップトップを合わせて使い、パパはダイニングテーブルで、ラップトップだけで仕事しています。環境的には私のほうがいい感じ(笑)、パパはラップトップの画面を目線の高さまで上げられるような台も活用しています。

もともと仕事はリモートで散らばっている人達としていたので、それ以外のセットアップも普段と変わりは無しです。使っているシステムやツールもウェブベースのものばかりなので特に支障は無し。

今の会社は小さめで、シリコンの谷の大きな会社で働いていた時と大きく違うことといえば、マイクロソフト社製品が多用されていることでしょうか(爆)シリコン谷では3社で仕事しましたが、実はロンドンに来るまでマイクロソフトオフィス関係のもの(エクセルとかパワポとか)は、ほとんど触ったことありませんでした。ボタンの多さに最初は大混乱。

昔はそこまでドキュメントヘビーな仕事でなかったのもありますが、みんな大体G Suiteか、Dropbox Paperで全部済ませていました。

今もG Suiteは使ってるんですが、メールとカレンダーぐらいしか活用されてません。

社内でのコミュニケーションも、今まではG Suite内のツールかSlackだったのが、なんとSkypeです。時にファイルのやり取りまでSkypeで。あとちょっとした連絡やおしゃべりや、面白コンテンツの共有は、なぜかWhatsapp。チームミーティングやお客さんとのミーティングはさすがにZoom。

シリコン谷時代とまた違うのは、ビデオ会議機能を使ってミーティングをしても、誰も顔出ししないところ。これはロックダウン以前からそんな感じでした。だからリモートの同僚でもあんまり顔を覚えてない人、います(笑)今でも時々アメリカの人とやり取りがあるのですが、アメリカ人は比較的顔出しする人多い気がする。業界や会社によっても違うのかな、昔は声だけの参加なんて考えもしなかったので、ちょっと驚いたことだったんですが、どうでしょう。

リモートワークでちょっと気になるのが、やはりミーティングの時の家族の乱入(笑)ですが、もうみなさんちょっとやそっとの騒音は気にしないでスルーです。特にインドとのコールは、外から他所の子供がキャッキャ遊ぶ声、犬がわんわん吠える声、一度は夜鈴虫がリンリン鳴くような音まで聞こえてきて、なんとも風情が(笑)

一度クライアントとコールした時には、後ろで小さな子供2人がギャーギャーわめく声、そして一緒にお母さんもミーティング中えんえんと何か叫んでいる声が聞こえ、それに合わせてクライアントの声がだんだん声を潜めるようにぼそぼそと小さくなっていく・・というお気の毒な場面にも遭遇しました(苦笑)。あんまり好きなクライアントじゃなかったんですけど、憐憫の情が・・。

でも一番凄かったのは、100人ぐらいが世界中から参加しているウェビナーに遅れて参加して来て、自分のマイクをミュートし忘れたまま、「ママこれから仕事だからねぇ~Love you!!」って後ろでわーわー言ってる子供に叫んでいるお母さんの声が大音量で耳に入ってきたこと(笑)もうなんでもあり!みんな色々まわしながら頑張ってるってことで!!!

1066

お天気も回復した翌日、電車に乗ってこんな駅に向かいました。

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・・バトル!

さて、ここには何があるでしょうか?

・・ヒントはこちら。

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私の高校の世界史の教科書だか用語集だかのカバーが、まさしくこの図案だったんですが、


そう、ヘイスティングスの戦い!!!


1066年、海の向こうおフランスからやってきたノルマンディー公ウィリアムと、イングランド王ハロルドさんが、ここでチャンチャンバラバラと戦いを繰り広げた、いわゆる「古戦場」があります。

天下分け目のヘイスティングスの戦いに勝ったウィリアムさんが、ウィリアム征服王としてノルマン王朝を開いたのは世界史で習ってなんとなく覚えていたのですが、実はこの「ノルマン」って、バイキングのことだったんですねぇ。

単なるおフランス貴族だと思っていたウィリアムさん、実は生粋の「おフランス人」ではなく、それより150年ぐらい前に北欧から船に乗ってフランスにやってきて、フランス北部を征服した「ノルマン人」、つまりはバイキングの子孫だった!

ノルマン、というのも「北から来た人」みたいな意味だそうで、ノルマン人が支配した土地だからノルマンディーと呼ばれたんだそう。へーへーへー!

バイキングの皆さん、それこそ船とものすごい機動力でもって、それ以前にもイギリス北部を支配していたり、イタリアのほうまで行ってシチリアに王国をたてちゃったり、さらにはコロンブス以前に既にアメリカ大陸にも行っていたりと、随分と活躍していたんですねぇ。「ノルマン人」って歴史では用語として習ったのは覚えてたのに、そんなに重要で面白い部分が、全く記憶から抜け落ちてたよ!

もともとそれまでイングランドには、エドワード懺悔王というひょうきん族を思わせるような名前の王様がいたらしい。それ以前にも、サクソン系の王様は色々いたらしいけれど、懺悔王が即位する前は、デンマークのほうから来た別のバイキングの皆さんがイギリスを支配しちゃっていたりと、イングランドの王朝は結構ヨワヨワだったみたい。

懺悔王自身も、長いこと親戚のいるノルマンディーに亡命していて、おフランス暮らしが長かったそう。なんだかんだいって、イギリスとフランスは海を隔てているとはいえ、近いんですよね。懺悔王とウィリアムさんも実は親戚同士で、ウィリアムさんは懺悔王のいとこの子供なんだとか。つまりは、サザエさんにとっての、イクラちゃん・・・。

この懺悔王には子供がいなかったので、当然のことながら彼が亡くなった後、だれが後を継ぐかで揉めたのが、戦争のきっかけ。「ウィリアムが王様になるのをサポートするよん♥」と約束までしていた、懺悔王の義理兄ハロルドさんが、その約束を破って王様になっちゃったのに激おこしたウィリアムが、わざわざ海を渡って攻め込んできたのが、今から954年前のこと。

・・・とつい前振りが長くなってしまいましたが、バトルはこちらです。

ヘイスティングスの街からは10キロ内陸にあるんですねぇ、上陸して2時間ぐらいは歩くぐらいの距離です。船旅の後、さらに前進したとは、お疲れ様です。

からしばらく歩くと、目的地の古戦場に到着します。道すがら「バトル小学校」「〇〇バトル支店」とか看板が出ていました。「バトル」がそのまんまこの街の地名になってるんですねぇ。

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どーん。古戦場の跡には、大きな教会と修道院が建てられています。戦いに勝ったウィリアム征服王さん、イギリス征服するまでにいっぱい人を殺しちゃったのを償いなさい、とローマ法王に怒られたのもあり、供養のために建てたんだそう。

今は国民遺産になっているこの場所、コロナの影響で入場は事前予約制になっていました。

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でもおかげで中は空いていて安全&快適。

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修道院や教会といっても、もう廃墟みたいになっているのですが、屋上からの眺め。街並みも昔からあまり変わってないっぽい。

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ベネディクト会の修道院だったこの場所、周囲も修道院の領地として栄えたようですが、その後、イギリス国教会を作ったヘンリー8世宗教改革で解散となり、その後は廃墟になったり、お金もちのお屋敷として再利用されたりしたそう。うーん、栄枯盛衰・・。

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敷地内に、実際の戦場だったところが残っています。古戦場って、日本だったら落ち武者の霊が・・とか、アメリカの南北戦争の戦場跡でさえ、行くと凄惨な雰囲気を感じることがあるのに、こちらはただただ、だたっ広い牧羊地。羊がのーんびりと草をはんでいました。

ちょっとなだらかな高低差があるんですが、ここでサクソン軍とノルマン軍がぶつかり合い、右往左往していたのかと思うと・・・いや、全く想像がつきません。

戦闘中、一時はウィリアムが戦死したといううわさが立ち、動揺した「左側の列にいた兵士たち」がわーっと逃げてしまったので、「ちょ、死んでないし!生きてるよホラ!」とウィリアムがヘルメットから顔出ししてみんなを励まし、逃げたノルマン軍をわーっと追っかけてきたサクソン兵をメタクソにやっつけたとか、

その後も何回か逃げたふりをして、それを追いかけてきたサクソン軍を返討ちにし、最後はハロルドさんを槍やら剣やらで刺したり突いたりして討ち取り、勝利を収めたそう・・・。平家物語のごとく、昔の戦いにしては色々詳細情報が残っているのがヘイスティングスの戦いの特徴のようですが、そんな光景がこののんびりした場所で繰り広げられていたとは、まさに兵どもがなんとかの跡。

しかし討ち取られてしまったハロルドさん、そしてサクソン軍の皆さんもお気の毒で、ウィリアムがフランスからやって来る直前までは、ここから430キロ北のヨークという場所で北から襲ってきたバイキングと戦い、その後5日ほどかけて今度はウィリアムとの戦いに備えるべく、ロンドンまで戻ってきたというから、超疲れてたはず・・・。ちなみに東京から盛岡までが450キロぐらいだそうです。

日々コンピューターのスクリーンばかりを見続けて疲れ果てていた目には、目に緑・・・とばかりに、ただただベンチにすわり、遠くから聞こえる羊の鳴き声を聞きながら、1000年近く前にスプラッタが繰り広げられた現場をぼんやりと見つめつつ時間を過ごしました。

この修道院跡以外は、のんびりした鄙びた田舎なバトル。お店も午後には早々に閉まってしまい、特にすることもないので、電車でまた海風の強いヘイスティングスの街へと戻りました。

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おまけ、BBCの子供チャンネルで放送されている、面白歴史番組「Horrible Histories」。子供がすっかりはまってしまい、イギリスの歴史にとても詳しくなったのですが、その話はまた今度。今回はそこで放送されていたガンナムスタイルのパロディ、ノルマンスタイルをどうぞ。Sexy ladiesのところがSaxon ladiesになってるところがちょっとウケますが、パロディとはいえ、史実に基づいてるので、笑ってみた後で真面目な資料に当たってみると、おお本当だ・・・となる楽しい番組です。

この歌の他にも、ヘイスティングスの戦いをサッカーの試合みたいに中継するコントなんかもありましたw あと、戦いに勝ったあと、ノルマン軍は死体の山の中で「ピクニック」を楽しんだそうです・・。


Norman Style - Horrible Histories Song from George Sawyer on Vimeo.

ヘイスティングスへ

夏休みの最終週、半年ぶりにロンドンを離れ、電車で2時間ほど南にあるヘイスティングスという街を訪れました。

電車に乗るのも、約半年ぶり・・!ターミナル駅であるウォータールー駅、普段の喧騒はどこへやら、平日でもガラガラ。駅構内にあるお店もだいぶ閉まっていました。

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駅のあちこちに消毒液が設置されていています。さらにマスクとフェイスシールドを付けた係員の人がうろうろしていて、「消毒液いかがですかー」とわざわざ手につけてくれたりもします。

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ウォータールーからヘイスティングスまでは、中距離列車で1時間半弱かかります。今まで家の近所をうろうろするばかりだったので、違う景色を見るのは本当に久しぶり。

線路沿いに建っているオフィスビルは、デスクが並んでいるのは見えても人は全く見えず、まだまだ空っぽのようでした。平日の午前中の下り列車ということもあってか、電車もガラガラ。私達が乗った車両にはあと乗客が1,2組いたかどうかという感じでした。

ロンドンのビル群を抜け、だんだんと郊外の住宅地を通り、さらに電車が南下を続けると、ただただ広大な緑、そして羊、羊、牛、羊。

半年家に籠りっぱなしだったので、とにかく景色を変えたい、特に何もしなくていいからのんびりしたい、でも仕事がパッツパツでもうダメ・・という極限状態で迎えた8月最終週。

でも気軽に海外に飛ぶこともできないし、国内もコーンウォールコッツウォルズなどは、どこを見てももう満杯でした。たまたまホテルに空きがあったヘイスティングスを選んだのですが、着いた先は・・・

風、強っ!!!!

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仕事で家に籠ってた間は、暑いくらいお天気よかったのに・・・・。旅行当日は、雨に加えて、風速50マイルの強風警報が出ていました(涙)御覧のようにカモメが追い風で前に進めず宙に浮く始末・・(爆)

駅からホテルに歩く道のりも、海からの風が、商店街の細い道を通り抜けてちょっとしたビル風のようになり、フードはぼばぼば言うし、傘はさせないし、雨はビチビチ打ち付けて痛いし、下手すると前に進めない・・・。ホテルは海の目の前にあったのですが、もう途中から雨なのか砂なのか、何で痛いのかよくわからなくなりました(苦笑)。

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ホテルにようやくたどり着いた時は、眼鏡は曇り、潮風で髪の毛はベトベト、大爆発。ちょっとドリフのコントのようになってました。

宿泊先はヘイスティングスの隣町、セント・レナーズというところ。ヘイスティングスまでは海岸沿いに徒歩15分ぐらいです。

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1820年に建てられたというこのホテル、ちょうど小さいさんがハマっているアガサ・クリスティの小説の舞台になりそうな雰囲気です。まあ古いのでちょっとガタピシしているし、今はもうない祖父母の家の応接間のような匂いもしているんですけれどね。

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ちょっと雨が上がったところで外を歩いてみたのですが、海辺をのんびりお散歩してリラックス・・なんて思っていたのに、高波はどっちゃーんと打ち寄せるているし、風で吹き飛ばされそうになるしで、激しい海風に体力を奪われる結果となり這う這うの体でホテルに戻りました。

初日はこんな感じで踏んだり蹴ったり?でしたが、久しぶりの小旅行のはじまりはじまり・・・。

小澤さんと春樹さん

ロックダウン中は閉まっていた地元の図書館も最近再オープンして、また本が借りられるようになりました。といっても事前にカタログを見て予約をして、取りに行くというシステムになったので、気軽にうろうろ本棚を見ることはできなくなってしまったのですが。

コロナ騒ぎが起きるずっと前に借りていた本も、返せず家に置きっぱなしになっていましたが、ようやく返すことができました(図書館が閉まってた間はもちろん延滞料などは免除。ホッ)

読んでいたのは、「小澤征爾さんと、音楽について話をする」の英語版。

内容は言うまでもないのですが、ジャズ同様クラシック音楽も聴きこみまくっている村上春樹さんが、巨匠小澤征爾と音楽談義をするというもの。話の一番最初からインパクトがすごくて、小澤さんが師事したレナード・バーンスタインと、ちょっと変わったピアニストだったらしいグレン・グールドの意見が合わず、コンサートの始めにバーンスタインが「このテンポは私が意図したものではございません」みたいなスピーチを聴衆にした、という話から始まります。

バーンスタインのスピーチ、ありました!これはすごい。

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しょっぱなからこんなエピソードや一流のオーケストラの裏話まで出てきてワクワクしますが、対談はそんな面白話に終始するだけでなく、音楽の聴き手としてのハルキさんと、演奏側である小澤さんのそれぞれの音楽の捉え方についての違いなども浮き彫りになって面白かった・・・のですが、あまりに読んだあと時間が経ってしまった上に本を返してしまったので、細かい部分を随分と忘れてしまった(苦笑)

それでも今も感覚として残っている感想としては、とにかく村上さんの音楽の聴き込み方がすごいということ。この交響曲は何年の誰の演奏がどうこうといった詳細にわたるトリビア的な知識だけでなく、その時々の演奏に関しても、オーケストラの音のことについても、とにかく具体的にあの音はどうだった、この演奏はこういう感じだったですよね、と具体的に言葉にしたり、意味的なものを見つける能力がものすごい。

自分も多少音楽をやるものとして、実際演奏する側はそこまで演奏する時に「意義」や「意味」や「意図」をかっちり言語化して関連付けることって、そこまでしないような気がするので、ここまで考えて聴かれるのは逆にちょっと怖いな・・とも思ってしまいました。対して小澤さんはもっと感覚的にそういうことをやってらっしゃる感じなので、村上さんに指摘されて初めて、小澤さんが色々気付いて話し出す部分もあり、やはりここは村上さんが聞き手だからこそ、小澤さんの考えや経験や話がここまでちゃんと「言語化」されたのが素晴らしいなと思った次第でした。

この本、英語で読んでしまったので、2人が実際にどんな口調で対談してたのかちょっとわからなかったところが残念。やはり英語に訳されると、それこそ言葉の端々から出てくる雰囲気や人柄とかがわからないんですよね。その分、会話のコアな意図はガンガン伝わってくるんですが。村上さんの本は何でもすぐに英訳されるので、海外にいても一番手に入りやすい日本人の作品なのですが、機会があったら日本語でちゃんと読みたい。

その他とりとめもなく書いてあった読書メモ

  • マーラーあまり聞いたことないのできいてみよう
  • 言葉で全部指示する指揮者ってそういえば会ったことない、意外とそのたたずまいや身動きでオケの音や感じが変わってくることある
  • マーラーのスコアはベートーベンのものより指示は全然細かい、これだけかっちり色んな指示があっても、それでも演奏するとそれぞれちがって聴こえる・・・大学の音楽概論の授業で、まさしく譜面の限界について、マーラーではなかったけれど別の作曲家(忘れた)を例に出して書いたら先生に「当たり前だ」とコメントされたのを思い出してしまった。本当に当り前なのかなぜ当たり前なのかその先がなかったのが恨みだが小澤さんはそこらへんもちゃんと考察していた。結局あの先生はそこまでわかって言ってなかったんだろうな。ケッ
  • 演奏側が頭の中で作りたい音を考える・・・にはやはり自分のスキルの幅や経験成長がないとそうできる余裕が生まれない(後半に出てきた若い演奏家向けワークショップの感想だと思う)
  • 小澤さんの指揮は一度だけ生で見たことがあって、多分東京文化会館で、尺八とか和の楽器を使った曲だった(多分武満徹のノヴェンバー・ステップスかな?)。多分中学生か高校生ぐらいの時で、あんまりおもしろくなかった・・のだけど、観客は何度もスタンディングオベーションしていてなかなか帰れなかった。前列に座ってた女の人が花束を持ってたのだけど、その花束のセロファンがものすごい音を立てていて、演奏中そればかり気になった記憶。色々勿体なかった。

子供の沼

親が不時着の沼にはまっている間、10歳児がはまっていたのがアガサ・クリスティの沼。

小学生になって最初は「ギリシャ神話」にはまり、次に「ハリーポッター」にはまり、さらにギリシャ神話の神様と人間のハーフの子供達が活躍する話「パーシー・ジャクソン・シリーズ」にはまり、転じて今度は13歳の探偵の女の子が主人公の「ルビー・レッドフォート・シリーズ」にはまり、ここ数か月は殺人ミステリーを好んで読むようになった小さいさん。

子供向けのミステリーものも色々ありますが、だったら本格的なものを読んでみるかいと10歳の誕生日に「オリエント急行の殺人」を買い与えたところドはまりしてしまった模様。

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アマゾンのサイトには無かったですが、本屋さんで買ったこのカバーデザインが素敵です。

この後「ABC殺人事件」「そして誰もいなくなった」とあっという間に平らげてしまい、間がもたなかったので、今はエルキュール・ポアロの分厚い短編集を読んでいるところです。

灰色の脳細胞を持つベルギー人の探偵エルキュール・ポワロさんのシリーズは、子供が読んでも十分に面白いらしい。実は私も祖母や母がミステリーものが好きで、本棚にアガサクリスティーの作品がだーっと並んでいるのを読んで育ちました。といっても、今のロンドンの家にそういう本は全くないのですが、子供が同じものに興味を持つのが不思議といえば不思議ではあります(ホームズも読んでみたけどこちらは微妙だったみたい)。

ロックダウン中から夜は家族で映画やドラマを見ることが多くなりましたが、ひっきょうアガサクリスティーものや殺人ミステリーものが増えております。以下は見たもの覚え書き。

オリエント急行殺人事件 (字幕版)

オリエント急行殺人事件 (字幕版)

  • 発売日: 2018/02/23
  • メディア: Prime Video

ポワロというと、NHKでもやっていたデビット・スーシェがはまり役の「名探偵ポワロ」ですが、こちらはケネス・ブラナーが監督主演した2017年版。ジョニー・デップジュディ・デンチ、オリビア・コールマンにペネロペ・クルスと、とにかくキャストがめちゃくちゃ豪華。テレビのポワロさんに慣れていた目には、このポワロさんはもっとエゴの強い感じにも見えましたが、キャストの豪華さとビジュアルが良かったかなあ。あと、イスタンブールのレストランのキッチンで、ポワロが囲まれていたトルコのパンがめちゃくちゃ美味しそうでした。

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ポワロやミスマープルなど謎解きをする人は誰も出てこない、他には誰もいない孤島のお屋敷に集められた人達が、次々に殺されていく話。この話は子供の頃読んだはずなのですが、内容が全く記憶になく、映像で見るとかなりダークな話で結構怖かったです。こちらは数年前にイギリスのテレビ局でミニシリーズとして制作されたもの。チャールズ・ダンスなどの役者陣がそろっていて、それぞれの登場人物の過去などもうまく描かれていました。原作には多分無いお色気シーンとかは要らないんですけどね!結構早いうちで殺されてしまう、お屋敷の召使いミセス・ロジャーズが作るロブスターのスフレなどのお料理の数々がめちゃくちゃ美味しそうでした。

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日本ではNHKで放送されたみたい。

#52 ナイルに死す

#52 ナイルに死す

  • 発売日: 2016/01/22
  • メディア: Prime Video

日本でもおなじみの名探偵ポワロといえば、やっぱりこの人。私が子供の頃にそれこそNHKの海外ドラマシリーズで放送されてたと思うのですが、イギリスでも再放送をえんえんと流していたりするので、これも子供が一生懸命みています。昔は日本語の吹き替えで見ていたものを、今はもとの言語で見ているわけですが、ポワロさんの口調など、当時の記憶と違和感が無いのがとても不思議。

テレビシリーズを子供と見ていたら、登場人物の中にハリー・ポッターのアジア人のガールフレンド役だった女の子が出てくる回があって、あれ?と思ったのですが、なんとこのシリーズ、1989年から2013年まで続いてたんですね。実はポワロが登場する話は全て映像化されているそう。「ナイルに死す」も見ましたが、ここでも、殺されてしまうアメリカ人役でエミリー・ブラント(メリーポピンズの人)が出てきてこれまたびっくり。ケネス・ブラナー版でも近々「ナイルに死す」公開されるみたいなので、そちらも見てみたいです。ここでは特に美味しそうなものは無しw

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版)

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版)

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: Prime Video

これはアガサ・クリスティではなく、現代のアメリカを舞台にした映画なんですが、お屋敷に人々が集まったところで殺人が起こり、奇妙な名探偵が登場したりと、ちょっとアガサ・クリスティを思い起こさせるような設定になっている映画です。ものすごい南部訛りの探偵役を、ダニエル・クレイグが演じています。ナイルに死すのエミリー・ブラントも、ダニエル・クレイグもイギリス人なんですが、上手な役者さんは色んなアクセントの使い分けがすごい。そしてこれまた子供がハマっていたアベンジャーズ・シリーズでキャプテン・アメリカ役だったクリス・エヴァンスが悪役というところも、子供にはツボだったようです。

おまけ:

子供がハマった、子供向けのシリーズ小説ものはこちら。