2025年が終わる前に、今年にあったことを少し書き残しておきたいと思います。
もう6月のこと、剣道セミナーに参加するために、初めてマンチェスターに行きました。以前はもっと北のグラスゴーまで行って剣道したりもしたのですが、今回は日本から錚々たる先生方が来て、2日に渡って指導を受けられるという、夢のような時間を過ごすことができたのでした。

マンチェスターというと、勝手にフーリガンが暴れているような酷い印象しか無かったのですが、蓋を開けてみれば、前回スコットランドやランカスターに行った時同様、北の人達の親切さや大らかさのようなものが、なんだか良かったな、と感じた滞在となりました。
やはり何より、北のほうに行くと、ロンドンにいるよりも、見ず知らずの人と楽しくおしゃべりする機会が多いんですよね。今回のセミナー、道場の女子仲間数人と一緒に参加しました。マンチェスターには各自電車で向かい、駅で待ち合わせたんですが、みんな到着して、それこそ数時間ぶりの再会を喜んでいたら、近くにいた駅員のおばさんが「あなたたち、一緒に写真撮ってあげるわよ!」と急に声をかけてくれたり。なぜかもう長年会っていない友人同士の再会と思われたようです。そんなに喜んでた?笑。誰かが「5年ぶりに会ったんです」とか嘘ついて、写真撮ってもらいました(苦笑)。

駅の手荷物預かり所にしばらく剣道用具一式を預けた時も、係員のおっちゃんが「これ剣道でしょ」と、イギリスでは超マイナーな剣道を知っていたという奇跡も。セミナー会場でも、1日の予定が全部終わると施設の係員の人が場所を片付けてくれたりするのですが、どうだったかい、楽しかったかい、と声をかけてくれて、一緒におしゃべりを始められたのもなんだか良かったです。なんか本当にそういう小さいことなんですけど、人と話しやすい、臆することなく声をかけやすい雰囲気が北のほうにはある不思議。
会場はマンチェスター中心部からちょっと離れてたのですが、少し街を散策する時間があったのも良かったな。

マンチェスター、さすがにサッカーのチームが2つあるだけあって、駅前にフットボールビジネスに特化した大学がありました。

Googleマップに、そのまんま「ゲイ・ディストリクト」と書いてある、ゲイバーやクラブがたくさんあるエリアもあります。といってもマンチェスターの街、そこまで巨大な感じではなかったので、この運河の周辺に数ブロックほどそういうエリアがある感じでした。
これは服を着ていると定義して良いのか?ちょっとわからないようなファッションの皆さんがいたかと思えば、レザーなのか、プラスチックなのか、頭のてっぺんからつま先まで、体にぴっちり吸い付いたボディースーツみたいなのを着ている人もいて、皮膚呼吸大丈夫か心配になったり。

お天気もマイルドだったので、皆さん外でワイワイ楽しそうでした。ちょっとサンフランシスコを思い出しちゃった。

マンチェスターにはチャイナタウンもあります。移民の歴史は100年ほど前からだそう。これもいくつかの通りがある程度なのですが、ロンドンについで2番目に大きいんですって。ちなみに一番古いのはリバプールだそうです(海運関係でやってきたチャイニーズがそこに定着したとか)。サンフランシスコやロンドンのチャイナタウンのようにお店がすごく建て込んでいるわけでもなく、ちょっと物寂しい感じもしましたが・・・。

でもマンチェスターのアジア飯、結構美味しかったです。大学などでこの街に住む中国からの留学生もそれなりにいるし、結構アップデートされた、いいお店が色々ありました。

夜みんなで食べた広東料理もヒットだったし、後日食べた韓国料理もかなり美味しかったです(面白いことに、その韓国料理屋のスタッフ、韓国人はひとりもおらず、ほぼインド系の人だった)。
マンチェスター大学も結構街の中心近くにあります。大学付属の、ネオゴシック式の素敵な図書館も見学しました。


教会のようですが、図書館です。

見学者がひっきりなしに出入りするところで勉強するのは、なかなか気が散りそうではありますが・・・。私がアメリカで通っていた大学にも、こういう感じの古い図書館があり、薄暗ーいんですが、雰囲気があってたまに勉強しに行くのが好きだったのを思い出しました。山奥だったのでこんな観光客は来なかったけど・・。
さて肝心の剣道、会場はサイクリングセンターと呼ばれる、イギリスの自転車競技養成用っぽい施設でありました。なので、稽古中に周囲を練習中の選手たちがグルグル自転車で回るんですよ。このトラックの真ん中が、他のスポーツでも使えるようなスペースになっていて、稽古はそこでやりました。

ブーンと独特の音がして、静かに自転車がグルグル回っているのは、近未来風な感じもしてなかなかシュールでした。時々、オートバイの人が先導してたり、選手たちがそれぞれ順番を変えながらゆっくりゆっくり回っていると思えば最後の何周かはいきなり爆走したり。自転車競技のルールを知らないので、どうしてそういうことをするのか、さっぱりわかりませんでしたが、おそらく剣道も知らない人達には見ていてもわからない部分はたくさんあるだろうなあ。
実際の自転車の他に、いわゆるサイクルマシーンもあって、そこでトレーニングしている人もいたんですが、静かに自転車を漕ぐ選手達とは対照的に、コーチの熱気がすごかった。私達が休憩中、ものすごい大声で選手にはっぱをかけているのを聞いて、てっきり剣道の整列の号令がかかったと一瞬勘違いした位(笑)。剣道にも負けない良い気合でした。

セミナーそのものも、もうただただ学ぶことが多くて、それはもう自分の剣道ノートにみっちり記してあるので、ここでは書きませんが、素晴らしい女性指導者と現役選手のお二人が来てくれたので、女子の参加率がとても高く、色んな人と稽古したり、知り合いになれたのも本当に良かったです。中にはアメリカや中南米、欧州各国からわざわざ来た人達も。そんな剣道仲間とつながりが出来たのも良かったし、先生からも思いがけず手ぬぐいをいただいてしまったのもすごく嬉しかった。いただいた手ぬぐいは大事にしまい込んだりせず、色々学んだことのリマインダーとして、今も稽古にガンガン使わせていただいています。


宿は会場近くにAirBnBで一軒家を借りて、みんなでワイワイ。稽古で疲れたといいつつ、しっかり顔パックしながら反省会して剣道のことや色んなこと語り合ったり、一緒にご飯作ったり。普段遠征に行くと、本当に体育館にずっと缶詰でご飯も適当だったりするので、みっちり稽古もし、観光もし、美味しいものも食べて自炊もし、色んな人達と知り合いになり・・・と、本当に楽しく充実した旅になりました。

こうやって書いてたらまた色々その時の感覚が蘇ってきたので、書いてよかったな。