愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

子連れウィーン旅④音楽の館でウィーンフィルにどやされる・モーツァルトお宅訪問

旅行するたびに、なぜそんなに博物館に行って博物ばかり見ることになるんだろう・・普段それほど博物のことばかり気にして生活しているわけではないのに。と思うこともままありますが、今回ちょっと楽しみにしていたのはやはり音楽関係の展示を見ることでした。

なにせ街を歩けばモーツアルトにあたる!

街を歩けば、スタンウェイにあたる!(アメリカのメーカーだけど!)

ついでにゲーテも偉そうに座っている!

ミュージシャンじゃないけど、クラシック界の阿久悠(ちと違うw)。

街をフラフラ歩いていると、突然のんびりしたフォークミュージックとともに、爺さん婆さんが踊りだす!

コンサートホールだけでなく、街のいたるところにある教会などで、室内楽や声楽や、色々なコンサートも開かれていて、一日中コンサートのはしごをすることもできそう。

ハウスデアムジー

そんな音楽に満ち溢れた街で、子供を「ハウスデアムジーク」に連れて行ってみました。言うたら「音楽の館」。クラシック音楽の歴史など、インタラクティブな展示が楽しい博物館です。

ここは会社の若い同僚が「子供の時に行って楽しかった」とお墨付きをくれたのですが、ここが開いたのは2000年。そうか、当時まだ子供だったか・・・

Haus der Musik – Entdecke die Welt der Klänge

細かいことはガイドブックにある通りだけれど、歩くと音のなる階段から始まり、まずはウィーンフィルの歴史の展示に感動。

説明をじっくり読みたいのに、こういうところは子供がばーーーーっと走り去ってしまうので、「ちょ、ちょっと待て!」となってしまうんですが(苦笑)

歴代指揮者の指揮棒。意外とバリエーションがある。こうやってみるとカラヤンの指揮棒はずいぶん短めです。

こういう作曲家直筆の楽譜を見るのも初めて・・・。

作曲家の直筆の手紙や、私物も色々置いてある・・

ブラームスマーラーのメガネなどなど・・うわ〜〜〜。

思えば作曲家って本当に音楽でしか知らない、子供の時からピアノ弾いたりフルート吹いたりしてたけど、伝記ぐらいは読んだけど、本当に印刷した楽譜を通じてしか知らない、遠い存在というか、実在さえも自分にはよくわからないほどの存在だった・・のに、こういったものが形を成して目の前に現れると、ヒョーーーーーウヒョーーーーとなってしまう。

これが作家や画家だったらここまで変な気持ちにはならないのに、不思議だなあ。

この他にも、作曲家ごとに、子供も楽しめるインタラクティブな展示や、作曲家の人生やイメージに合わせてデコレーションされた部屋があります。耳が聞こえなくなったベートーベンの筆談の跡からわかるベートーベンの好きな食べ物、なんていうのもありました。当時はなかなかエキゾチックだった、マカロニがお好きだったようで、それにチーズかけて食べてたんですって!

音そのものの「展示」もあります。周波数の組み合わせや音階が不思議な感じでループする展示、色々な国や場所の音が聞こえる展示などなど。

どこだったか東京のどこかの駅の喧騒音もありました。音は少し加工してあるので、一つ一つの音をはっきり識別できるわけではなく、行き交う人の話し声も、プラットフォームの駅員さんのアナウンスもはっきり何を言っているのかはわからないのですが、それでもああ、これ、日本の音・・・とわかるのも面白い。

そしてここで絶対やって欲しいのが、「バーチャル・ウィーンフィルの指揮者体験」!

指揮棒を降ると、それに合わせてウィーンフィルが演奏してくれます!ただし、本当に指揮に合わせてくれるのでしっかりテンポを刻まないと、でろでろに遅くなったり、ものすごい早送りになったり。

小さいさんはなかなか難しいハンガリー舞曲5番に挑戦。って難しすぎて、当然ぐちゃぐちゃに。あまり長い間ぐちゃぐちゃに振っていると、途中でオケのメンバーが演奏をやめてザワザワ抗議を始めます(爆笑)そしてコンマスが立ち上がり、テンポってものがわかってないんですかあなたは!ブラームス聴いたことないの?!こんなへっぽこ指揮でやってられっかー!!!みたいなことを、結構悪態つきながら言ってきます(大爆笑)

この撮影、ウィーンフィルのみなさんずいぶん楽しかったのでは(笑)

パパも小さいさんも散々楽団員にどやされましたが、私は無事クリア。普通に指揮するとセンサーが多分ちゃんと読み取ってくれないので、ただテンポに合わせて棒を上下させるのがいいようです・・。

モーツァルトハウス

モーツァルトがウィーンに住んでいた住居の中で唯一現存するお宅も拝見。

www.mozarthausvienna.at

今このウェブサイトを見てみたら、ドイツ語・英語・中国語バージョンがありました。もうだいたい海外旅行にきているアジア人の多くが日本人観光客、という時代は本当に過ぎ去った感。

写真は一切ないのですが、1700年代のこの建物のうちモーツァルトが住んだフロアが公開されています。彼の人生の中でも全盛期の頃の家らしく、オペラフィガロの結婚もここで書かれたそう。

どの部屋がどの目的で使われていたのかは、今となっては推測するしかないようですが、小さめの部屋がたくさんある感じでした。でも当時彼が着ていた服のデザインなどを見ても、かなり贅沢な暮らしをしていたのがわかります。というか、モーツァルトが本当にいた場所にいるんだ・・この空間のこの天井を見たり、この窓から外を見ていたりしたんだ・・と想像すると、これまたシュールな気持ちに。

ウィーンにはこの他にも、ベートーベンやハイドンシューベルトブラームス・・・と足を伸ばせば色々な作曲家の博物館があった・・んですが、何しろ事前リサーチ時間ゼロ、さらに腰痛に耐えながらの旅になってしまったので、後になってあそこも行きたかった、あれも見たかった・・・と色々ふつふつと出てきます。いつかまた、リベンジ旅行しなければ!