愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

飛行機で見た映画を羅列するよ

実話に基づく映画。プレイステーションの言わずも知れているこのゲームのトッププレイヤーを、本当のオートレーサーにしようと開催されたGT Academyで本当にレーサーになっちゃう男の子の話。家にこもってゲームばかりしているのを、元フットボール選手だったお父さんは苦々しく思っていて全然サポートしてくれないんだけど、なんでも突き詰めるとこういうサクセスストーリーも起こるんだなあ、と結構フィールグッドムービーだった。舞台はイギリス、主人公もイギリスの子なところも良い。

ロックダウンの頃からウェス・アンダーソンの映画を家族で見るようになったのだけれど、これは最新作。ウェスアンダーソンの映画はご存じの通りビジュアルが素敵なのだがビジュアルに気を取られて話が入ってこないというか、見た後すぐに話の内容を忘れてしまいがち。この映画もビジュアルが素敵であったが、話はなんだか変な演劇舞台の出来損ないみたいな感じで、特に最後ははぁぁ・・という感じであった。でも色目がとにかく素敵。

無口なパン屋、実はもと殺し屋(?)なおじいちゃんが突然現れた、今まであったこともない孫を守るためにてんやわんやの大騒ぎ・・じゃなくてギャングに立ち向かう、みたいな話。話の筋としては結構あるあるな気もするが、パン屋というだけで見た。実際話の筋も終わり方も全く予定調和的に、元殺し屋が子供を守る時にあるあるな話だった。

なんでも舞台がもとになっている映画らしい。イギリスの老人ケアホームの人間模様を描いた映画。舞台の評判が高かったらしいが、映画もジュディデンチとか、デレックジャコビとか、イギリスの大御所が患者役で出ている。イギリスは国民皆保険で医療が無料でかなり社会主義的な部分もあるが、ここではそんな中で存続が危ぶまれる施設が舞台になっている。一応コメディということで老人患者のやり取りはくすっと笑えるのだが、途中でいきなりサスペンスかーい?!という展開になったと思えば、最後は取って付けたように、閉鎖された施設がコロナ病棟になり、そこでボロボロになりながら働く医者がいきなりカメラ目線で観客にNHSの意義を訴える終わりになり、ちょっと無理やりな感じで終わってしまったのでちょっとぽかんとしてしまった。ちなみに、舞台や映画で役者が観客に語り始める手法は、breaking the fourth wallというそうな。

イギリスの役者さんは、ハリウッドとはまた違いテレビ、舞台、映画と結構色々な規模やタイプの作品に気軽に?出る人が多くて、この映画でもどこかで見た事がある役者がいるけど、どこで見たのか思い出せなくてずっとモヤモヤしていたのだが、後で調べてみたらBBCの「シャーロック」のバスカヴィル家の犬のエピソードに出ていた人だった。