愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

イスラエル⑧ 教会疲れた

キリストはエルサレムではりつけにされちゃったので、旧市街の中にはキリストゆかりの地が聖地として残されています。エルサレムの街自体、一般住民よりも、聖地を巡礼に訪れる観光客の数のほうが多いのだとか。


キリスト教エリアに行くと、確かにいますいます、世界各地からの団体客が、そうじゃなくても狭いエルサレムの路地を大占領。前に進めないよ〜!


Mass of people blocking traffic


特にキリストが葬られたといわれている場所にたてられたこの聖墳墓教会は、もう人がわんさかでした。高校・大学といちおうキリスト教の学校に行っていたし、祖父母がクリスチャンということもあって、少しは神聖な気持ちになるだろうか・・・と思ったのだけど・・・。薄暗く古めかしい感じはあるのに妙にきんきらしていて、その中に人がわんさかいて、もうあかん!一歩足を踏み入れたとたんに逃げ出したい衝動に駆られてしまった・・・


making more lines


この石の上でキリストの遺体を洗ったんですって。スペインから大量の女の子たちが巡礼?に来ていました。石にぶちゅー。


Holy sepulcre


妙に急激な階段を上っていくと、2階にはまた神聖な何か祭ってあるチャペルがあり、その前にお祈りの順番待ちの人たちがずらぁぁぁぁっと並んでいます。祭壇の足元のところにみかん箱ぐらいの大きさのスペースがあって、そこに何かがあるみたい(キリストのお墓らしい)。ちょっと身をかがめて、一人づつじゃないと入れないみたいで、時間がかかる。みんなその小さなスペースに入ると床に身をひれ伏して長いことお祈りしています。あー、やっぱり信心深い人達にとっては、ここに来られるということは、感動でいっぱいなんだろうなぁ・・・と不信心な私はただ遠巻きに見てたのですが、よく見るとみんなお祈りしてると思ったらあなた、床の下に穴が開いていてそこがお墓なんでしょうか、みんなそこにカメラ突っ込んで写真ばしゃばしゃとってるの!オイコラ!


making lines


結局キリスト教で一番神聖な場所のひとつのはずのこの場所なのだけれど、人ごみのせいだけじゃなくてなんとなく「ここからすぐに出なきゃ!」という気持ちになぜかなって、本当にさっと入って全部見ずにさっと出てきてしまいました。今までに無かった感覚だったので、ちょっと不思議。なんでだったのかなぁ。


この聖墳墓教会は小さなチャペルの集合体のようなものなんだそう。でもエチオピアのコプト教会だけは、お金がなかったのか、いぢわるされて教会の中にチャペルが作れなかったんですって。それで屋上にペントハウスのように?自分たちの教会をたてていました。コプト教会の中は、きらきらしてなくて、落ち着いた感じでよかった。その前でだらだらする牧師さんたち。


Ethiopian church


お遍路さんじゃないですが、キリストが十字架をしょって歩いた道というのも残っていて、巡礼の人達はその道をたどったりします。第1ステーションは、キリストが十字架を渡されたところ。第2ステーションはキリストが最初にこけたところ、次のステーションは聖母マリアがかけよって話をしたところ、その次は通りがかりの誰かさんが一緒に十字架をしょってくれたところ…というように、たくさんの「ステーション」が残っています。場所によっては、その上に教会が立っていることもあるのですが、この道はアラブ人エリアにも入り込んでいて、買い物客でごったがえすアラブマーケットの狭い路地に、お地蔵さんみたいな感じで「キリストが2回目にこけたところ」などと壁にマーキングされているだけの場所もあります。うろうろしていると、おっちゃんが「第5ステーションだったらこっちだよ」とか教えてくれました。


巡礼グループの中には、順番で十字架を担いで歩いている人達も。先ほどであったスペイン人の女の子集団も順番にしょってました(ズームさえついてないだんなのばかちょんフィルムカメラで撮ったら結構いい感じに)。


Following Jesus' steps


そしてスペイン人の女の子集団は、このせまーいマーケットの道をふさいで、ステーションの前で歌を歌いだしました。たまに修学旅行とかで、法隆寺の前で急に「大地さんしょう」とか歌わされている中学生グループをなぜか思い出してしまった…。(いい歌ですけどネ)その晩両親にあてた絵葉書には、「色々みてきたけど、私やっぱりキリスト教ちゃうわということがわかりました」と書きました・・・。