愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

夏のベルギー旅その3:多言語ボート

川と運河が通るゲント、そして水辺にはギルトハウスが立ち並んで中世の風情がたっぷりである。

水が豊かにある街、水辺の街は住むのも訪れるのも好きだ。

観光地のお約束として、この運河から歴史ある建物や風景を案内してくれるボートツアーが色々と出ている。値段も一人10ポンドもしない。橋のところでチケットを買って、今すぐ出るから早く乗んな!という感じで30人ぐらい乗れるかなという感じのボートに飛び乗った。

橋の向こうに見える塔のたたずまいなど、それこそ中世の風景画の中にいるような気分になる。みんなの服装を変えさえすれば、数百年前とほとんど何も変わっていないのではないだろうか。

以前ブルージュでも似たようなボートに乗ったことがあるのだが、ガイドさんは乗客のデモグラフィに合わせて話す言語をぱっぱと変えてくれる。今回は英語とオランダ語

前回のガイドさんは、どの言葉でも同様の内容を平等に話していた気がするのだが、今回のガイドさんはどっちかというとオランダ語を多めに話していた。

このおじさんの英語の話も面白かったのだが、明らかにオランダ語のほうがもっと面白いことを言っているようで、客がわははわははと笑っている。何何?と思うのだが、さらにオランダ語で畳みかけて話し続けてどっかんどっかんと船上を沸かせている。で時々思い出したかのように英語での説明もしてくれた。

しかしこのおじさんの話、面白かったことは覚えているのだが、実際何を話してたのかほとんど記憶がない(苦笑)なんだろうこの変な感覚は。ゲントでは、話の内容というよりは、ちょっとひねりを効かせたものの言い方をして笑わせてくれる人がこの他にもちょこちょこいて、何か独特のユーモアのセンスがあるのだろうか、ちょっと面白いなと思ったのだった。

ボートは細い運河を通り、もっと住宅地のほうにも入っていく。すると川沿いに「ボートツアーの騒音反対」のサインが掲げられていた。まあ、ボートはそれほど大きくないし、マイクの音量もくぐもった感じでそれほど大音量ではないものの、ひっきりなしに往来されたら住人はやはり迷惑に感じるのだろう。

といっても、このサイン、もう何年も前からあるものらしくて、オンラインで探したら結構写真があった。そしてボートのガイドさんたちは、そんなサインにはお構いなしに、ボートの上の観光客をわははと笑わせているのだった。