愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ロンドンで、もう中学生

実際にはまだ小学生ですが、現在イギリスの小学校で最終学年をやっている小さいさん。

来年9月にはもう中学生です。ヒ~!!!!!

日本、アメリカ、イギリスと、学年の始まる月や、学年の数え方がそれぞれ異なるため、夏生まれ、現在10歳の小さいさんは、日本では小学校4年生ですが、アメリカでは5年生、イギリスでは6年生です。

アメリカの小学校からイギリスの小学校に編入した当初は、文法の微妙な違い、厳しいペンマンシップ(筆記体などアメリカよりしっかり教わります)、算数もアメリカより進んでいる上にフランス語の授業まであって色々心配でした。

でも勉強も追いつき、クラスの学級委員的なことをするなど、新しい環境でもそれなりに楽しくやってこれたようです。

先日は、最終学年になって初めての保護者面談があり(電話ででしたが)、逆にこちらがへええと驚くほどの高評価を先生からいただき、ホッとするやら、ほんまかいなと思うやら。

そして来年からは中学生。地元の公立校に行くことになりますが、その申し込みがもう早速ありました。

日本やアメリカだったら、自分の学区の家の近くの中学校にみんな行くことになるのですが、イギリスはちょっと勝手が違った。

まず、入学条件があえば、ロンドン中のどの学校に行ってもOK。

入学条件も学校によって色々で、家と学校の近さだけで生徒を選ぶ学校もあれば、選抜テストの成績で選ぶ学校、そして公立でもキリスト教など宗教系の学校もあり、そういうところは教会に通っているかどうか、などが選考ポイントになったりします。

また学校によっては、音楽や体育、技術系などの特別枠の選抜試験があるところも。

まあ現実的にはそんなに遠くまで通学することはないので、家から近いところを選ぶことになりますが、自分達が住むバラ(区、みたいなもの)以外にも隣町の学校も考慮に入れることができます。

そして何しろ学校によってカラーが違うので、自分の子供にあった学校はどこか、随分色々考えることになりました。

とにかく近隣住民の子供達を全部受け入れる、すごく一般的な学校もあれば、試験で上位の子だけ取る学校、また試験の結果でグループをいくつかに分け、それぞれの成績グループから生徒を取る学校、女子校、共学校。

マンモス校もあればちょっとしか生徒を取らない所もあり、ごりっごりに勉強させる進学校、テクノロジー系や、アート・音楽に力を入れる学校などなど・・・。

様々な学校の中から、希望する6校を選んで申し込みをしないといけません。そう、必ず第一希望に行けるとは限らないから・・・(ヒー!)

さらにイギリス、公立でも中高一貫です。なので、高校受験がないですが、この先7年間過ごす学校が今ここで決まってしまう(実際は、後半他の学校に移ることもあるようですが)。

そんな環境なので、やはり将来の大学受験などを見越して、普通に公立に進学することは考えず、私立受験をする子、あとは公立校でもグラマースクールといって、独自のむずかしーーい入学試験を課して成績トップの子ばかりを取るような学校が別にあり、その受験準備を4年生ぐらいからしている子も周囲にはぼつぼついました。

我が家はそんな受験勉強開始の年である4年生の時にこちらに引っ越してきたので、そこら辺のことを完全に理解していなかったのと、色々話を聞くにつれて、アメリカでのんびり育ってきた我が子にいきなりそんな受験勉強をさせるのは無理!こっちで大学行くわけでもないし!と思い、受験路線は当初から考えませんでした。

それでも周囲の子が家庭教師だ何だと言っているのを聞くと、うちの子は大丈夫なのかな?と意味もなく焦る気持ちが出てこなかったわけではありませんが・・・。

ロンドンに越してきた時も思いましたが、子供の学校選び、本当に自分の教育観や価値観が何なのかを、すごく考えさせられます。

大学受験が目的なのか、それだけに限らない、ライフスキル的なものを身に着ける力をつけてくれればそれでいいのか。

学校によって生徒の自主性を育むアプローチも様々で、進学校として評判が良いところがかなり(イギリスにしては)軍隊式で、日本の公立中学であまり良い思いをしてこなかった身としては、ウッと思ってしまったりも。

アメリカや日本のように、公立だったらもう近場の決まった中学校に進学、というほうが迷うことなく楽だったのに!なんて思ってしまいましたが、選択の自由がある分、自分達の考えをしっかり持って意思決定をしなければいけない、という大きな責任が伴うのでありました・・・。

そして今年はコロナの影響で、学校見学に行けないのがキツカッタ!どの学校も、説明会は全てバーチャル。

学校見学は早いうちからしておいたほうがいい、という助言をいただいていたので、去年のうちにめぼしい学校の見学はある程度済ませてはいたのですが、全ての学校の雰囲気をつかめないまま、最終判断を下さないといけませんでした。

ただバーチャル説明会であっても、学校のカラーが垣間見れたのは面白かったです。

厳格だと評判の学校は、校長が1人顔出しもせずに淡々とプレゼンをして15分ぐらいで終わってしまい、質問もその場で受け付けず後でメールで返事すると事務的だったり。

色んな先生が入れ代わり立ち代わり登場してリアルタイムできちんと答えたり、インタラクティブなバーチャル施設紹介のページを作ってくれた学校もあったり。

そして先生の一人がセルフィースティックを使って学校内をリアルタイムで徘徊し、授業中の教室に乱入して生徒や他の先生に絡みまくる様子を中継してくれる学校もあったり(笑)。

そんなこんなで、子供の希望も聞きながらうんうん考え、私達の地元の学校の他に、隣り合う二つの町にある学校も希望に入れ、希望順位もこれまたうんうん考えて、最終締め切り1週間前に申し込み終了・・・!!!

希望する1校は後にテストがあるのでちょっと準備が必要ですが、最終的に生徒を選ぶのは学校ではなくて、全ての申し込みを取り仕切る市の教育委員会みたいなところらしいので、もうあとは運を天に任せるしかありません。結果は来年3月にわかります。

それにしても、まだまだ10歳なのに、もうこんなことを考えないといけない年齢になったなんてーーー!!来年からはバスとか一人で乗って通学かーーー( ;∀;)