ちょっと前に結婚記念日で久しぶりに家族で外食、しかも平日に!
選んだのは「俺の母ちゃん」というイタリア料理店です(笑)
このお店、コンセプトが面白くて、イタリア各地からマンマを呼び寄せ、その地域のマンマの味を食べさせてくれる、というもの。
ロンドンに3店舗ほどあるんですが、それぞれのお店で3か月ごとに地域が変わります。私達はチェルシーの支店に行きましたが、メニューはラツィオ州のマンマの味がメイン。他の支店はシシリアとかエミリアロッマーナとか。
お得なセットメニューは、食前酒、前菜、パスタ、デザートとエスプレッソで一人39£。日本円に換算してはいけない(今してみてビックリした)、でもロンドンの最近の外食と物価事情を考えると、安い!
乾杯!もう何周年だったのかも忘れました。
前菜はマンマの気まぐれで内容が決まるそうで、盛り合わせがきます。クスクスや、トリッパのシチュー、カポナータなどなど・・地中海風のものも混ざってたり、ラツィオ州っぽくないものもありますが、全部美味しい。これでお腹を一杯にしないようにせねば・・・
前菜を食べている間にも、誕生日やお祝い事で来ている人のところにウェイターやコックさんの帽子をかぶったマンマたちがろうそくのついたケーキを持って集まり、チャオベラチャオベラチャオチャオチャオ・・とイタリアの懐メロとともに鍋やタンバリンを叩き歌い踊るおまけつき。
店内もそれほど広くないのでなかなか忙しく騒がしい!私達がお店にいる間そんな歌舞音曲が3回ほどリピートされました(笑)
次の料理を待っていると、バカでっかい皿にニョッキを持った「マンマ」がやって来たので、「・・・?頼んでませんよ?間違い?」とポカーンとしていたら、「これ作ったから、美味しいからいいから食べなさい!」とお皿にペストのニョッキをよそってきました。出たー!!!イタリアマンマ名物、いいから食え食え攻撃!!!
どの国でも実家やおばあちゃん家にいくとありがちな、どんどん食べ物出してくる攻撃。をレストランで再現してくれる、これはそういうプレイなのか?!
しかし、この無理くり押し付けられたニョッキがふわっふわで激ウマ!でした。次に頼んだパスタ食べられないんじゃあ・・と心配になるほど。
こちらは私が頼んだカルボナーラ。最近、ミシュラン★を長年維持している東京のイタリアンレストランのレシピでカルボナーラを作ってみて美味しい、優勝、と思っていたのですが、これはネクストレベルというか、日本のカルボナーラとは全然違う!なんというか入ってるチーズの量が全然違う。あとスパゲッティではなくて、リガトーニというところもポイントかも。
パパが頼んだのはリガトーニ・アッラ・ノルマ。ナスとトマトソースのパスタ。ってこれはシシリア料理なんですが。違う地域のメニューもあります。
そして子供が頼んだのはカーチョエペペ、チーズと黒胡椒のシンプルなパスタです。ビゴリという、スパゲッティよりちょいと太目のフレッシュパスタ。御覧の通り滅茶苦茶クリーミーな仕上がりになっており、子供「チーズで酔っ払うレベル」でその美味しさにしばし呆然としていましたw
そして最後に出てきたデザート盛り合わせ。これお皿も可愛いけど、全部うっとりするほど美味しかった・・名前がわからない、アーモンドのスポンジケーキ、プリンのようなパンナコッタのような、そしてチョコレートクッキーにしては軽くてサクサクの滅茶苦茶おいしいやつ・・・。パスタでお腹いっぱいと思ったけれど、これはやめられない美味しさでした。
このお店、スタンリー・トゥッチがCNNのテレビ番組で紹介したこともあり(彼はエミリー・ブラントのお姉さんと結婚していてロンドン在住)、平日でも満席、アメリカ人の客が多い感じで、私達も最初はアメリカから来た観光客と勘違いされました(笑)
ウェイターさんとはお互いの出身地の話で盛り上がったり、サービスはチャーミングでしたが、昨今の人手不足問題もあるのか全体的にバタバタ。テーブルごとに担当者が決まっているわけでもなさそうで、何度も違う人に頼まないとパンが出てこなかったり、実はパパが頼んでいた肉料理は忘れられてデザートが来ちゃったり。
どっちにしろお腹いっぱい過ぎて入らなかったので、肉料理は包んでもらって翌日家で美味しくいただきました。
ポルケッタ(豚肉のロースト)とポテト。これもラツィオ州の料理ではないみたいですが、翌日でも美味しかった。ポテトもオーブンで温めなおしたらサクッとした食感が残っていて良かったです。
盛り付けたのがパパなので、もう我が家に20年来ある、見た目が悪くて一番気に入らない、でもしぶとく家に残っている緑の皿をわざわざ使用しており、見た目はアレでしたが・・(苦笑)
このお店、大勢で行って、他の地域のものもワイワイ試してみたいですね。