最近イギリスでバズっているもの、それはフルーツサンド。
M&Sという、スーパーとデパートを展開しているチェーンが最近ストロベリー&クリームサンドイッチを売り出して結構話題になっています。
イギリスではこういうスーパーの小規模店舗が駅ナカにもあったりして、サンドイッチやちょっとしたお惣菜も売っているので、特に仕事中のランチなど、コンビニ風に使うことも多かったりします。M&Sはスーパーで言ったら成城石井っぽいランクだろうか。知らんけど。
このサンドイッチが初めて売りに出された時は、なにこれ気持ち悪い、パンになんでそんなもの挟むの、的な声がネット上に出ていて、ウィンブルドンではストロベリー&クリームが名物なくせに、アフタヌーンティーではスコーンにいちごジャムとクリーム挟んで食べるくせに、それがパンになると気持ち悪いのか、とその感覚に驚いたものですが、懐疑的ながら実際に食べてみると悪くない!というコメントも出始めて、結構な話題になっています。
もちろん日本のフルーツサンドにヒントを得て作られたのだろうこともあって、イギリス在住日本人界隈でも、この限定サンドイッチがどこで手に入るか、実際の味はどうなのか、当然ながら盛り上がりました。
うちの周辺のスーパーでは全く見かけず。駅ナカの店舗で見かけたというのを聞いて寄ってみるも、朝イチぐらいで行かないとお目にかかられない様子。半ばあきらめていたところで、先日巨大ショッピングモールの中に入っている店舗に別用で寄ってみたところで10個ぐらい並んでいるのを見かけてようやく手に取ることができました。

そしてこちらがその一品。普通はサンドイッチ、2個セットで入っていますがこちらは1個のみ。

耳は切り落とされていない。パンはちょっとだけ甘めでした。クリームはちょっと固め。イギリスの生クリーム、ダブルクリームを買って泡立てると、もう10回ぐらい泡だて器でかき混ぜるとあっという間に固くなっちゃうんですよね。ってシングルにすれば良いのか・・
味は日本のフルーツサンドとは微妙に違って、なんとなくケーキとサンドイッチの中間のような感じがしました。いやでもこれはこれで悪くないです。3人で一つを分けたせいもあるけれど、もう一度食べてみたい、リピあり、な感じでした。
何かイギリスは以前住んでいたアメリカよりも、国の広さ的なものや、色んな感覚的なものがより日本に近い(当社比)部分もあるので、アメリカにいる時はそこまで実感しなかった、全国的に流行する、という事象がそれなりにあるような気もします。気がするだけだけど。私がロンドンという大都市に住んでいるから、というのもあるかもだけど。
でも私がサンドイッチの写真をインスタストーリーに投稿した時も、地方都市に住む英人高校生を始め、色んなバックグラウンドを持つ知り合いや友達から、これ試してみたいと思ってた、どうだった?!早くM&Sで見つけて試したい!とメッセージが結構来たし、私達がサンドイッチの棚の前で商品を手に取った時も、黒人のおばちゃんが「これって話題になってるアレじゃないの・・!」と一人でぶつぶつ言いながらカゴに入れていたり、中華系の若いカップルがあ!あった!と言いながら寄ってきたりと、色んな層で本当に話題になってるんだな、というのは実感しました。
以前は食べ物不毛大国、メシマズ国家と言われたイギリスですが(今もそういう側面はあるにしろ)こうやって各国の色々なものが話題になって受け入れられ、徐々に一般化していく・・という過程を見るのはちょっと喜ばしく感じます。M&Sの成功に感化されて、他のチェーンや中小規模のベーカリーやカフェなどでも、いちごサンドを出す店がちょいちょい出てきたりもしています。
食べ物に関わらず、最近はネット経由で流行する音楽やミームなんかも、面白い位国境を超えてたりしますよね。5年ほど前から流行している日本のシティ・ポップもそうだし、我が子を含め、そこらへんの子供達がネットミームで使われていたからという理由だけで、なんと往年の台湾の歌手、費玉清の「一剪梅」のサビの部分を普通に中国語で歌えたりしているのには驚きます(ちょっとこのミーム自体も流行りだしたのは5年前とちょっと古い話題ではありますが)。
こうやって英語圏から発祥したものだけでなく、例えば最近ではアラブのどっかの国、ハンガリー、インドネシアなんかから出てきたものも、みんな自然に受け入れ取り入れたりしているのは、なんかいい傾向だよなと思ってしまいます(それを子供が何回も言うのを耳にしたり、何度も真似するのを見るのはたまに億劫だけど!まあ私の世代がドリフのマネとかばかりしてたのと変わらないか)。おっと、ネットミームの話をしだすとちょっと止まらなくなりそうなのと、いちごサンドの話からそれるので今回はここまで。