愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ヴェローナ10:ヴェローナの美味しいもの集3

3日目の朝に食べた面白い形のパン。



コッピア・フェラレーゼと言うらしい。後で調べてみたら、フェラレーゼという街で作られているパンだそう。味は取り立てて他のパンと変らない気もするのだが、ぐるぐる生地を巻いて焼いてあるからか、何か忘れられない食感になる。そしてやはりこの形がユニーク。

さらに、EUの原産地名称保護制度の対象になっているそうで、フェラレーゼで作られていないとこの名前で呼ぶことはできないそう(シャンパンと同じこと)。

ヴェローナからは100キロぐらい離れているけれど、焼きたてを朝持ってきたりしているんだろうか?パパがパン屋で買ってきたので、実際のところちょっとハッキリしなかったが、もしかしたらヴェローナで作って「十字パン」とか別名称で売っていたらそれはそれでオッケーなのかもしれない。

このパンを食べてからマッフェイさん家の美術館に行ったのだが、ここで同じパンに出会った!

デ・キリーコが1916年に描いた「遠い友人からの挨拶」という絵。ギリシャ生まれのイタリア人の彼は、第一次大戦中フェッラーラに住んでいたそうで、地元のパンや、ユダヤ人ゲットーの店先で見たビスケットなどをモチーフにした絵を描いたんだそうだ。

朝食べたものに絵画で出会うとはなかなか面白い経験だった。そして今激しくこの絵が欲しいなと思っているのだけれど、個人コレクションだからか、複製ポスターさえ売っていない・・(悲)将来金持ちになったら買い取ってやるー!


遅めのランチはせっかくだからピザを食べようと、AirBnBの人に教えてもらったおススメのところに行った。

cortefarina.it

お店の名前からしてピッツァリアなのかな、と思ったらパスタからラザニアから肉料理から全部網羅してる感じのお店。前菜にはカポナータ(ナスなどの野菜を甘酢トマトソースで)



さて今は特に飲食業界はどこも人手不足、この店も例外ではなく、2時過ぎに行ったけれど待っているお客さんも多い割に、スタッフが数人しかいなくててんてこまいという感じだった。私達も案内され、注文を取りに来るのを待ち、料理が来るのを待ち・・と結局料理が来るまで1時間ぐらいかかったかも。流石に途中でグッタリしてきたが、お店の人もなかなか大変そうだった・・。

でも出てきたピザは美味しかった。これはハムとブラータチーズ。チーズがかなり水分が多いので、ちょと生地がウェットになってしまっていたけれど、生地そのものも美味い。



ルッコラとプロシュート。イギリスではなぜルッコラのことをロケットというのだろう。



アンチョビとモッツァレラ、トマトのロマーナピザ。

そう、イタリアではたいていピザは頼むとき、一人一枚。あんまシェアしない。それを自分でフォークとナイフで切って食べる。

このお店、「メートル単位」でピザを頼むことも可能で、大人数でシェアするピザは50センチから頼むことができるそう。パスタやラザニアも美味しそうだった、もっと人手がある時にまた行ってみたいところ。


ヴェローナで通りがかった美味しそうなケーキ屋さん。ここで目に入った「トルタ・ルッサ(ロシアのケーキ)」、ヴェローナ名物らしい。非常に気になったので一つ買ってみた。

www.tripadvisor.jp


中にケーキの由来が書いた紙も入ってた。このお菓子、出来たのは戦後らしい。ヴェローナ出身のシェフが、ロシアの海で航海中に恋したロシア人女性のために焼いたからとも、ケーキの形がロシア人がかぶる毛皮の帽子に似ているからともいわれているそうな。

アーモンドプードルと、マカルーン(マカロンではなく)を砕いたケーキ生地を、パイ生地でくるんで焼いてある。中身はアーモンドのパウンドケーキみたいな感じなんだけれど、周りをパイ生地でくるんであるからか、すごくしっとりしている。

あとパウンドケーキよりは随分軽くて、甘すぎずにすごく美味しい。パイ生地そのものは食べなくてもいいかな、という感じだった。これはネットにレシピも色々出てたから一度作ってみたいなあ。