愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ブライアンの一生


イギリスの元祖おばか番組・モンティ・パイソンが「ホーリー・グレイル」に続いて放った映画。時はイエスキリストの時代のエルサレム、キリストさんとおなじ日に生まれた「ブライアン」の物語です。彼はたまたま巻き込まれてローマに対抗するユダヤ人のテロリスト集団の一味になってしまったり、預言者になってしまったりで、最後にはわけのわからんまま十字架にかけられてしまう、というコメディなのですが、植民地支配や中東情勢をダークに揶揄していて、「ヒヒヒヒ・・・」と笑える映画でした。「ローマ人が我々に何をしてくれたというんだ!」「えっと、教育でしょ、灌漑施設に、インフラ整備に・・・・」なんて結局いいことしか思いつかなかったり、ローマに対抗するテログループが、ローマ人の宮殿に侵入したところでほかのユダヤ人テログループと鉢合わせ、ローマ人兵隊の目の前でユダヤ人同士バトルを繰り広げ始めたり・・・・(テログループの敵は他のテログループ)。1979年ごろの映画だそうですが、最近の中東情勢も大して変わってないじゃないかと思うとなんだか苦笑せざるをえません。自爆テログループ(英語では自殺攻撃者・・・かな)のやることが、本当にただ剣で自分を刺して死ぬだけだったり、ダークなユーモアが満載です。でも何より、民衆はその人が言っていることなんかどうでもいいから、救世主として祭り上げようとするさまが、なんともいえない話だったのでした。


Life of Brian [VHS] [Import]

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この映画、ちょっと前にメル・ギブソンが「Passion of Christ」をリリースしたのとおなじ時期に、映画館でリバイバル上映されたのです。この絶妙なバランスのとり方が素敵!最後には、「人生の明るい面を見ようよ、死の明るい面を見ようよ♪」と口笛を吹きたくなる映画です。クリスマスのおばか映画として是非どうぞ・・・。