- 出版社/メーカー: Tai Seng
- 発売日: 2001/10/16
- メディア: VHS
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80年代香港のおバカ映画。広東省からの不法移民を、アメリカ帰りのハイソな香港プレイボーイに仕立てようとする、香港版マイフェアレディーといったところ。途中で広東語の早口言葉があって面白かった。おなじ広東語といっても、香港の広東語と、広東省の別の地域では全然発音が違ったりするものなあ。
ここでは不法移民のチョー・ユンファが、他の仲間と一緒に、着替えをビニール袋に入れ、サッカーボールを浮き輪代わりに泳いで香港にやってくる。これもよくあることらしい…。うちのパパは、泳がなかったかわりに国境警備の人に袖の下でもってマカオ経由で香港に来たそうな。そしてアメリカには難民ビザで来た。これも冷戦真っ只中の60年代にはよくあったことなんだとか。パパのそんなバイタリティがあってこそ旦那がここにいると思うと、感謝せねばならぬのう。
映画では、今は亡きアニタ・ムイがチョー・ユンファの教育係として、彼に教養や作法を教えるのだけれど、ワインがカクテルグラスで出てきたり、シャンペンを二人でボトルからラッパ飲みしたり(これってばギャングの飲み方じゃないか!笑)、これまたあるまじきことをする。香港にあったハイソな西洋社交文化も、結局は「バーチャル西洋」ならぬ「空想上の西洋」だったのかしらん。