愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

夏の思い出2018➄ ロンドンこども料理教室

料理だったら家で手伝ってくれればいいものの・・・と思いつつも、夏休みベーキングを習いたいという小さいさんの要望で料理教室2件に参加した。そういえばアメリカでは料理教室に行ったことがなかったが、ロンドンでは以前も大手スーパーWaitroseの子供料理教室に行ってとても楽しかったのを覚えていたらしい。残念ながら今回Waitroseのクラスはいっぱいだったので、別のところに行ってみた。

ジェイミー・オリバーの料理教室でピザを作る

兄ちゃんからいい感じのおっさんに変貌を遂げた有名シェフ、ジェイミー・オリバーの料理教室。シェパーズ・ブッシュの巨大ショッピングモールにある彼のレストランに隣接している。

ここで親子でピザを作る教室に参加。大人1人分の料金で、親子それぞれピザを1枚ずつ作れるクラス。

レストランの厨房の向こうに料理教室専用の施設がある。

こういうところに参加すると、みんなワーワーおしゃべりするかと思いきや、大人も子供もずいぶん恥ずかしそうに佇むのがロンドン風。参加者の中にはどうも他の国からの旅行者もいたようだった。

テキパキと子供たちにも真顔で対応するお姉さんによるデモンストレーション。めちゃくちゃ真顔だったがこれは別にアンフレンドリーというわけではない。そういう人の方が意外と子供に慣れていたり、真顔のユーモアや優しさというものが存在するのである。そしてイギリスには以外とそういうものが多い気がする。自分も子供に対してはそうしてしまう傾向があるので、結構好きな感じである。皆さ〜〜ん、コーンニーチはー!とかはしないでも全然オッケーなのである。そして子供も俄然ついてくる。

子供が作業しているのを親は後ろから見守るだけでも別にいいのになぁと思いつつも、私も一緒に種を作りこねて発酵させる。もちろん発酵をじっと待つ時間はないので、「さてこちらが2時間発酵させたものです」とテレビお料理教室よろしくすでに準備されたものが配られた。

あとはもう、生地を伸ばして、☆みんなで楽しくピザをデコっちゃおう♫ である。

料理をする上で充実感も疲労感を感じる部分は、タネをこねたりピザをデコる部分ではない。材料を用意し、粉を計量し、材料の皮を剥き切り揃える何より下準備である。こういうお料理教室はそういう部分は全て事前に用意されていて、綺麗に容器に必要な分だけ並べられている。だから楽すぎる。習っているのはあくまで料理のプロセスの一部だけである。

子供が家で料理手伝いたい、と言ってもいつも下準備のところで飽きてしまう。まあね、鍋をふるい火を御し・・と派手な部分が楽しいのは仕方ない。だからこういうクラスは家でやるより楽しいのは確か。片付けもやってくれるし。

参加者は皆粛々と自分たちのピザに向き合っていたが、市長の異名をとり道端でもどこでも友達を作ってしまう小さいさんがここでおとなしくしているわけもない。クラスが始まる時に隣に座った男の子にターゲットを絞り、マインクラフト話でがっつりその子のハートをつかみ、クラスのあいだ中2人で大盛り上がりしていた。

あちらのお母さんは「こんなにすぐに打ち解けるなんてとても珍しい」と若干戸惑い気味でもあったが、市長と市長の親にとってはこれが日常・・。その日に出会った子供とすぐプレイデートを要求したりするので、市長の親はそれを笑顔でスルーしたりと、なかなか大変なのである。

焼けたピザはその場でみんなでいただき、最初に作った生地は持ち帰り、家で伸ばして夕食もまたピザになってしまった。実際のところ作ったピザはなかなか美味しかった。何が違うかといえば、多分発酵に使っているイーストが生のやつなことと、ソースかもしれない。多分このレストランでも同じピザを出してるんだろうか。

ちょっとここのレストランの料理も食べてみたくなった。

www.jamieolivercookeryschool.com

Bread Aheadでケーキを焼く

Great British Bake Off という番組もこよなく愛する小さいさんは、ケーキも焼いてみたいそうで、都合よくそんなクラスも見つけた。

食いしん坊のパラダイス、バラ・マーケットに店を構えるパン屋Bread Aheadの子供向けベーキングクラスである。実はここ、以前私もパン作りのクラスにちょっと目をつけていたところであった。

バラ・マーケットから始まったこのパン屋、Sloane Squareにも店があり、今回はこの2階のキッチンでのクラス。

パン屋って朝早いし重労働だし一つ一つの単価はそれほどでもないし、商売としてやるには本当に好きじゃないと大変だろうなと思うが、やっぱりこういうのをみるとウホウホしてしまう。店先にはすでに親子連れが神妙に座って待っていた。

ここで作ったのは、ラズベリーのケーキと、ショートブレッド。これは親は後ろで見守り子供が作業をする。時々手伝ったり一緒にやっても良いのだがなるべく手を出さないように見ていた。

しかしー、ただ見守るだけということがどれだけ大変か!とにかくお調子者の小さいさんはまず先生の話を最後まで聞いていない!そして作業もマイペースすぎてどんどん置いていかれるのである・・・。

実際にバターと砂糖を混ぜてクリーム状にするのは大変ではあるのだが、手を、手を出したい・・・作業を乗っ取りたい・・・グググググーーーっと我慢する。

材料の計量はもっと大変で、砂糖を30グラムというのが難しい。ザザザーッと入れてしまい50グラム。そこから今度は減らしすぎて25グラム。足そうとしたらまたザーッと入って今度は46グラム。次はまた減らしすぎて・・もう猿が作業しているのをみるようでキィィィ・・・ええい貸しなさい!と親が計量してしまった。

型に生地を流し、途中ラズベリーも入れ、さらに生地を流して混ぜる、これはraspberry ripple loaf cakeと呼ばれるもの。ripple cakeというのは初めて聞いた、アメリカだったらswirl cakeみたいなもんだろうか。焼いている先からとてつもなく良い匂いがした。

ケーキを焼いている間に、ショートブレッドも。これも軽く奥歯を噛み締めながら子供の計量を見守る。生地を丸めて伸ばして・・。型抜きも非常に非効率な方法でやるのでグググと思うが、思えば子供の時は不器用だった(今でも決して器用ではない)私が今なぜかちゃんと手際良い方法を理解して身につけているのだから、8歳の子供ができないからとてイラつく必要はないのである。長い目でみちょってや〜。

この教室のインストラクターもかなり事務的にぱっぱと教える人で、おとなしそうなアシスタントが1人ついていた。インストラクターが「余ったラズベリーはケーキに入れてください、なるべく早めに処理しないとここにいるアシスタントが盗み食いしますので」と真顔のまま言った時には、冗談を言ったと気づくのに10秒ぐらいかかってしまった。こ、これが・・・ブリティッシュジョークってやつか!!!

小さいさんはここでもちょっとおふざけモードだったが作業が多かったので、話聞きなさい、集中しなさいとちょっとハッパをかけなければならなかった。それでも隣に座っていた子となんとなく話し始め、聞けばカリフォルニアからの旅行者だった。

出来たショートブレッドはお店の袋に入れてくれて、ケーキとともにお持ち帰り。どちらも甘すぎず、特にケーキが美味しかった。そう、イギリスのケーキは砂糖の量がアメリカと比べてちょうど良いのである。

今度はここでクロワッサン習いたいなぁ。

www.breadahead.com


以前参加したWaitroseの料理教室はこちら

marichan.hatenablog.com