リスボンでの最初のランチはポルトガル料理と思いきやインド料理。
Netflixで見る事ができる旅番組Somebody Feed Philで紹介されていたお店、子供がぜひ行ってみたいというのと宿からとても近かったので寄ることにした。
お店の名前はJesus é Goês、ゴアのジーザスという意味。インドの中でもゴアの料理を出すお店です。
なんでポルトガルでインド料理やねん、という感じもするかもしれないけれど、ゴアは長年ポルトガルの支配下にあったところで、関係がとても深い。それこそ東インド会社云々の時代だけの話かと思いきや、ポルトガルは結構最近までゴアを始め「ポルトガル領インド」の主権をめぐってごねていたらしい。そんなこんなで、ゴアには今でもポルトガル語を話す人が一定数おり、クリスチャンも多く、豚肉も食べる。インド料理では辛いので有名なヴィンダルーというカレーももともとはポルトガル料理の豚肉の煮込みが元だったりもする。あとゴアは海沿いの都市でもあるので、魚介料理もイケている・・となればポルトガルでゴア料理を食べても全然おかしくはないのだった。
お店のご主人の名前が、ジーザスさん。ゴア出身の人で、ちょっとタレントのウガンダに似ている。これば旅番組で話していたんだけれど、彼のミドルネームはリーだそうで、キリスト教徒でありブルースリーのファンだった親に、ジーザス・リーと名付けられたんだとか(爆)
実際自分のジーザスという名前を最大限にネタにしている感じで、「ジーザスの血」という名前の自家製ワインもボトルで売っている。壁のアートも、ヒンズーとキリスト教が融和したような面白い感じ。
ここでのおススメは、なんといってもエビのサモサ。サモサはたいてい中は肉と芋だが、これはポルトガルとインドの融合だそうで、ぷりぷりのエビが入っていた。そしてワサビに見えるのは、ココナッツとコリアンダーのチャツネ。かなり水分が無くペーストのようなのだが、ココナッツの甘さと、後から来る唐辛子のカラさはあまり食べたことの無いような感じで、ものすごくはまった。
フレンドリーなキッチン担当兄ちゃんが持ってきてくれる、豚肉のカレー。内臓とかも入ってる。
そして魚のカレー。
テレビでは饒舌だったジーザスさんだけれど、実際の感じはとてもドライである。実はシェフのキャラが全面に押し出されているレストラン、私は苦手で美味しいものさえ食べられればいいのに、シェフにおべっか使ったり交流するのは逆に嫌だな、と思っていたので、丁度良かった。
外の席には声のでかいアメリカ人の若者数組。女子2人組と男子一人が隣同士に座ったところからおしゃべりが始まっていた。ポルトガルはデジタルノマドを受け入れたりしているので、こういう感じでポルトガルからリモートワークしている人が結構いるようで、アメリカ人も良く見かけた。あとは時々地元のお年寄りだろうか、ジーザス氏とおしゃべりをしにお店に立ち寄る人もちらほら。
キャッシュオンリーです。