愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

結婚記念卍固め

陳家は本日を持って創設5周年を迎えました。 創設記念行事というと、どうしてもロマンチックな何かに落ち着いてしまうのに飽き飽きな今日この頃。たまたま近所で「プロレス」をやっているということだったので、面白い!見に行こう!ということに・・・笑。


地元のレスリング団体が、地元のバーにリングを設置して毎月マッチをやっているらしい。入り口にはヘルズエンジェルズみたいなおっさんがたむろっていて一瞬びびるが、お子様も歓迎のファミリーフレンドリーなイベント。開催時間も2時から5時と健康的、入場料も15ドルと結構お得。私たちは後半戦から観戦しました。


もともとクラブなところに、リングを持ち込んで、こんな感じに。


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プロレスって、ガチンコの試合もあるだろうけど、基本的には事前にばっちり打ち合わせしてあるショーなんだなー、というのが、生で見るとよくわかる。でもレスラーのみなさん、それぞれにキャラクターに入り込んでるのがおかしくて・・・。それに合わせてお客さんも応援したり騒いだりするので、これはもう一種の集団ボケですな。


リングの床はベニヤっぽい感じで、結構すごい音がしてました。技をかけたりするとき明らかにタイミングを図ったり、息を合わせてやったりしてるけど、それでもこれはちゃんとトレーニングしてのぞまないと、怪我するわ。


投げられたあととか、みなさん必要以上に痛そうな演技をされていました。特に背中から投げられたあと、腰というか、背中に片手をあてて、とても痛そうにするんだけれど、なぜか不思議なことに、どのレスラーも手の平のほうを腰に当てるのではなくて、手の甲を腰に当てるのです・・・。普通、本当に痛かったら逆じゃない?これって、もしかして何かのサインなのかなーなんて思った(本当は痛くないから大丈夫、とか?!)。通の人、そこらへんどうなんでしょう?!


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黄金パンツと、ブッチャー風レスラーの対決。黄金パンツのほうは、なんとなくトランスポーターにでてきた 俳優ジェイソン・ステイサムのバッタモン風。リングにあがったとき、黄金パンツがお尻に食い込んだのを、女の子がストッキングを直す感じでくいっと直したところを見逃しませんでしたよ!そして偽ブッチャーは言葉を話さず、リングサイドにいる仲間(なぜかチャイナ風ジャケットを着たおっさん。映画ラッシュアワーに出て来た、黒人中華料理屋オーナーみたいな感じ。笑)と二人で手刀を切りながら、「サー!サー!」と卓球の愛ちゃんのような掛け声をかけて通じ合ってました。


もうそれだけでも大爆笑だったのですが、悪役の偽ブッチャー、最後は仲間たちと一緒に、黄金パンツを集団でボコボコに。そして倒れこんだ黄金パンツの口からは泡が。これってボコボコにされている間に仕込んだんだろうな・・・。倒れた黄金パンツの周囲には、仲間のレスラー達がどこからともなくかけよってきて、みんなで大丈夫かぁ〜!!!と嘆き悲しむパフォーマンス。って、そんなことなら最初から助けに来なよ!!戦いに敗れた彼を囲んで嘆き悲しむところは、ちょっとギリシャ悲劇風の仕立てになっていて、笑うところじゃないんだろうけど、私は涙が出るほど笑ってしまいました。みんなに抱きかかえられながら、でもかなりしっかりした足取りでリングをあとにした黄金パンツ。さようなら黄金パンツ。笑いをありがとう黄金パンツ。


女子の試合もあったけど、これはあんまり面白くなかったよ。


なにより今回の目玉は、往年の子役俳優、トッド・ブリッジズがプロレスラーとしてデビューする!という試合。って、誰だか全然知らないんですけど・・・。えらい大昔のテレビドラマで、白人の家族に黒人の子供がアダプトされる、っていう番組(Different Strokes)があって、それに出てた人なんだそうです。でももうかなりおっちゃん。ドラッグの問題を抱えたりと、いろいろ大変だったそうですが、がんばってカムバック、なんだそうです。


まずは敵の登場。サンフランシスコらしく、ピンクのひらひら付パンツ。


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そしてこちらがブリッジズさん。ほかのレスラーに比べると、ひょろひょろです。


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3人一組のチームでの対戦。案の定、実際のバトルは仲間の(かなりごつい)二人が担当。周囲の観客によると、チームメンバーのひとりは結構テレビに出てたりする人で、「とても才能があるレスラー」なんだそうです。かなりごっついんだけど、実際は優しそうなお顔・・・でも本気で怒ったら、親指と人差指だけでひねり潰されてしまいそうです。この綺麗な垂直リフトをご覧ください。やっぱりこれも息を合わせないと出来ないので、ある意味アクロバットサーカス芸です。


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ブリッジズさんはさすがに投げ技が出来ないので、要所要所で登場。そして最後の最後になって、あれだけ彼のためにがんばってくれた仲間を裏切り、敵のマネージャーが持っていたジェラルミンケースで背後から殴打!


「志村〜!後ろ〜!」(写真には取れなかったけど、悪徳マネージャーが背後からケースで殴打しようとするのを、ブリッジズさんが止めるのかと思いきや、ブリーフケースを奪って自ら仲間を殴り始めた・・・)


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仲間割れの図。静止するレフェリーも途中で巻き添えに。


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実は敵のマネージャーと裏でつながっていて、ファイトマネーを山分けしようという魂胆だった、という筋書きでした(笑)そして気がつくと、関係ない人たち(でもおそらく関係者の人達)がリングに入り乱れての大乱闘!!!もう腹をかかえて大爆笑。特に高いところから見ていたら、乱闘している人達が池の中で暴れている大量の鯉みたいで・・・・。


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前では乱闘、後ろでは勝手に勝利宣言、ブッチャーは放心。


でも乱闘も5時きっかりに終了し、ショーはお開きに。日本にいるときは、プロレスってなんて野蛮な・・・と理解しようともしていなかったのですが、実際に見てみるとこれはかなり奥の深い、かなりレベルの高い集団ボケの世界でした。アスレチックイベントであり、ショーであり、サーカスであり、演劇であり・・・。これはかなり面白い。気をつけないとはまってしまいそうだ。


そしてプロレスのあとは、サンフランシスコでも美味しいと評判のお高いイタリアンへ。予約が9時からしか取れず、さらに予約の時間に行っても前のお客がまだはけていないというので、私たちに限らず何組も待たされてしまいましたが、事前にアニバーサリーなんで、とお知らせしてあったので、待っている間に特別にシャンペンもらっちゃいました。


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このお店は以前にも記念日のお祝いに行ったことがあるのですが、ここで出てくるフォアグラソースのパスタが美味しいのです。家で真似しようにも、ソースに入っているものがイマイチよくわからない・・・。かなり甘くて、濃いです。3コースのディナーをお願いしたのですが、出てくるのはかなりゆっくり。


私たちと同時に席についた隣の席の二人、注文するのが私たちより5分ぐらい遅かったのですが、ストップウォッチで図ったのかという位、すべてのお皿が私たちより5分遅れで出て来ていました。


そんなこんなで、ディナーが終わったのは夜中。お腹もいっぱいだし、デザートはいいや、といったらそれでもアニバーサリーだから!と持って来てくれました。いざ来てみると別腹ですなやっぱり・・・。


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あくびしながらも、美味しく頂きました。というわけで、結婚記念日卍固めイベントはおしまい。何でも行ってみてみるもんだなぁ。面白い経験でした。