イギリスの王様女王様にはそれぞれロイヤル・サイファというのがある、と子供が教えてくれました。日本語でいうとお印みたいな感じだろうか、個人のイニシャルをかたどったものです。
こんなの!
そして、イギリスの郵便ポストには、それが建てられた時代によってその時の王様女王様のロイヤル・サイファがついているので、どの時代に建てられたものだかわかるんだそう。へーへーへー!
そう聞いてから気になって気になって、出かけるたびに郵便ポストをちらちら確認するようになりました。今までにざっと見つけたのはこちら。
ER、その間にIIとあるのはエリザベス2世のもの。Eはエリザベス、Rはラテン語で王を指すrexの略だそう。いつ建てられたかはわかりませんが、もう在位も67年となるとずいぶん年季が入ったものも多いです。
こちらはジョージ5世。エリザベス女王より3代前ですが、エリザベス女王のおじいちゃんにあたります。明治43年〜昭和11年の間に建てられたこのポスト。そんな古いものが現役だってところが・・・なんだかすごい。
この2種類がよくあるポストのようで、実際街を歩いているとだいたいこの2種類がよく目に付きます。我が家がよくエアメールを出しにいくポストも、ジョージ5世の時代のものでした。
続きましてぇ〜、エドワード7世。在位は1901〜1910年。明治34年〜43年。日露戦争とかそんな時代です。はぁ〜!これも意外とあって、今のところ3個ぐらい見かけました。
そしてこちら!
ビクトリア女王!在位は64年におよぶ。即位は文政2年って、シーボルトが来る数年前です(なぜか日本史と比較する)。これは長い在位の間の、いつに建てられたんだろうなぁ。
エリザベス女王のがたくさんあるのはわかるとして、エリザベス女王のパパに当たるジョージ6世のはまだ見かけていません。
そして一番レアなのは、在位が1年にも満たなかったエドワード8世のポスト!これはピンポイントである場所を知っていないと、見つからないくらい絶対数が少ないそうです。
DNAスプレー?
さて、ビクトリア女王の郵便ポストのところに、何かシールが貼ってあったのが見えたのですが、これ、別に誰かがいたずらで貼ったわけではありません。
DNAで保護??
これ、以前滞在していた地域でも見かけたんですが、SelectaDNAというイギリスの会社のセキュリティーソリューション。
なんでも、こういう街にある歴史的なものとかコンピューターなど、盗難から保護したいものに、特別なジェルみたいなのを塗り塗りして置くんだそうです。
このジェル、紫外線を当てると見える+DNAみたいに、識別番号みたいなのがついてるらしい。まあ、これがあっても盗難されることはされるでしょうが、多分転売防止措置ですね。
銀行やお店などでは、強盗が入ったらスプレーを吹き付けて、犯人を特定するようなシステムも売ってるらしいです。へーへーへー。
警察やロイヤルメイルがわざわざ使ってるということは、それなりに効果あるんでしょうか。
郵便ポストマニアの会
郵便ポスト、私はロイヤルサイファばかりに目がいってしまいましたが、ポストの形状なども実は様々。
で、いるんですねえ、やはりイギリスにも、こういうものを愛好する人々が。
郵便箱研究グループ。会員は500人ほどいるそうで、イギリス中の郵便ポストや郵便ボックスを見つけては、ディレクトリを作ったりする活動をしているらしいです。
エドワード8世の郵便ポストの場所を探そうと色々検索してみたんですが、この会も含め、マニアがそれなりにいる割には、郵便ポストの詳細情報、実はあんまりネットで公開されてないんですよねぇ。
あるにはあるけど断片的だったり、ざっくりした場所しか書いてなかったり。保護の目的(?)もあるのかもしれないけど、なんか仲間内だけでシェアしてる感じ。ケチ〜
BBCでも郵便ポストマニアのおじさん達が紹介されてますが、やっぱりちょっと変わった人扱いされてますね・・。って、こういう人がタモリ倶楽部に出てきてマニアックな情報語るのを見るのは、面白くてすごい好きなんですが。
さて、この話はまだちょっと続きます。