今年我が家のカーステレオから一番流れたのはこれ
アカデミー賞でのThis is me のパフォーマンスにえらく感銘を受けた小さいさん。以来、車の中でも家の中でもこの映画のサントラが我が家では無限ループで鳴り響いている。
家族で見れるような無難な作りになっているこのミュージカル映画、他のご家庭でも状況は似たようなものだった様子。今年の夏はどこへ行ってもグレーティストショーマン三昧だった。
女子10人でパジャマパーティー
引っ越し直前のお別れ会とちょっと早い誕生日会をかねて、我が家にクラスメート女子10人ほどを呼ぶことになった。
お泊まり会を所望していた小さいさん、でも子供10人の合宿は無理ー!そうじゃなくても引っ越し前のワンオペなのに、絶対無理ー!ということで、雰囲気だけでも味わってもらおうと、夜9時までのパジャマ&ムービーナイトでごまかした。
みんな着替えとブランケットを持ってきてもらい、もちろん見たのは「グレーティスト・ショーマン」
8歳の女子って、まず映画を黙って見るわけがない。
「あー!!ダメ、そこでキスしちゃダメ!奥さんのこと考えて!!」
「何、この2人浮気しちゃうの?で、奥さんとは離婚?」
「しない、しないよ!」
「ちょっと、話バラさないでよ!」
「っていうか離婚って言葉禁止!うちの親、最近離婚したんだから!!パパが1年刑務所に入ってさ・・」(え、ええーっ?!)
最後は家のカウチをバンバン飛んで、音楽に合わせて歌う踊るの大騒ぎ。子供にピザを振る舞い、クラフトテーブルまで用意して、10人の女子と1人で向き合うこと6時間。
途中友達が差し入れを持ってきてくれたり、他の親もヘルプを申し出てくれたのに、寝不足と疲労の日々が続いて私も頭がおかしくなっていて、逆になんだか全部1人でできるような気がして・・、そして結局1人で全部やりきった。経験値大幅にアップした気分。
途中、4人きょうだいシングルマザーの家庭の子が私のところに来て、「You're doing such a great job. うちのママなんて子供4人だけでもうヒイヒイ言ってるよ」。そりゃあなたね、毎日やるのとは違うのよ!と突っ込んでおいたが、アメリカの8歳児はこういうことを平気で言うのである。
夜中まで友達と一緒でハイパーになった子供達。迎えに来た親たちに引き渡し、全員を送り出してやれやれとリビングを見るとリビングのカーペットにはポップコーン散乱、ジュースが入ったコップがカウチの下で倒れ、家の中は暴動にあった後のようになっていた・・・しかしかしまし娘たちに囲まれて、一緒にワイワイして楽しかった。子供って面白くて可愛い。
野外劇場でみんなで合唱
夏のロンドン、色んなところで野外映画上映会をやっていた。場所は公園だったり、街の広場だったり。そしてこういうところでも、グレーティストショーマンの人気は高くあちこちで上映されていた。
ハマースミスの広場では、映画に合わせて一緒に歌うsing alongでのグレーティストショーマン。フローズンだ、サウンドオブミュージックだ、画面にカラオケ風に歌詞が出てきて、みんなで一緒に歌いながら映画を鑑賞する会というのはアメリカでも結構あった。
この会場では、無料上映ではあったがピクニックチェアーが用意され、椅子にあぶれた人には、空気を入れて膨らませるプラスチックの座布団みたいなものまで配ってくれた。何かこういうちょっとした気配りが、アメリカとちょっと違う。こういうのをおもてなし、というのだろうか。っていうか太っ腹だなあ。
子供たちは一生懸命歌っていたが、意外と恥ずかしがり屋のイギリス人、大人は温まるのにちょっと時間がかかる。それでも歌の場面になるとマイクが回ってきて、思わぬ屋外カラオケ大会に。マイクが回ってきて歌った人には、記念品が贈呈されるというおまけまでついていた。
隣に座っていた大人グループは、だんだんお酒が入ってノってきたようで、ザック・エフロンが演じるキャラクターが火事の火傷で寝込んだシーンでは「ザックー!頑張って!起きて!」と大声援。
そして小さいさん、舞台に立つ
長い長い夏休み、どうやって子供の時間を潰そうかと思案していた時に飛び込んだのが、演劇クラスのワークショップのチラシ。1週間かけてグレーティストショーマンの歌や踊りを覚えるんだとな!
ロンドンに来ていいなと思うのは、こういうクラスを至る所でやっていること、なので競争率も激しくなく、申し込みも結構ゆるーくできること。我が家もクラスが始まるギリギリ直前に連絡して入れてもらった。
アメリカでも以前、地元のダンススクールがやっているミュージカルのキャンプに行ったことがあったが、今回のクラスはウェストエンドで実際にミュージカルに出演している役者が指導してくれる!なのにアメリカの地元の習い事より格段に値段が安い。
つい思わず通っている生徒の人数からこの1週間での収益がどれくらいになるのか試算してしまったが、さすがに芸術関係の層が厚いロンドン・・地元のちょっとした演劇のお稽古事なのになんだか贅沢すぎる。
小さいさんはチャリティ(主人公の奥さん)役をもらって来て、2人の子供役の子たちに実際ママーママーとずいぶん懐かれていた。
セリフもそれなりにもらってきた小さいさん。歌に関しては、もうどこのお子さんもこのクラスを取る前から完全にマスターしていたと見られる。そこに結構複雑な振り付けがつき、最終日の本番は、1週間でまとめたとは思えないくらいの仕上がりになっていた。
1人アメリカンアクセントだった小さいさん(いや、本来はこれアメリカの話だw)、思ったよりセリフもちゃんと言えており、本人もまんざらではなかった様子。また舞台に立ってみたい、と言い始めた・・。実は私も学生時代は演劇部。音楽で舞台に立つことも多かったが、それが何であれ、実際舞台に立つのは、楽しいんだよね・・・。
しかしやっぱりヒュージャックマンは格好いいなー!あれだけ歌ってあれだけガチで踊れてもうすぐ50歳・・・!!!そしてリアルなPTバーナムの話、こんな綺麗事じゃなかっただろうなー本当はどんな人だったのか、ちょっと調べてみたい。