愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

1月読書記録

今年は英語でも日本語でもいいから、1か月に本を最低2冊は読みたいなと思っているので、いつまで続くかわからないけれど、その記録。

1月はあまりに忙しすぎて本を手に取る暇というか余裕がなかったが、家にある古い本を再々*n 読した。

村上春樹のエッセイは、80年代村上さんが30代の時のものなので、今読むとやはり青臭く、そして80年代臭い部分が以前にもまして目についた。村上さんのエッセイは好きだったはずなのに、なんとなくイラっとしたのは、どちらかというと読み手である自分の年齢や時代の変化によるものであろう。

そういえば、村上さんに聞いてみよう、みたいな感じで読者が色んな質問をしたり、アドバイスを村上さんに求めるシリーズが以前あった。当時はふむふむなるほどなどと読んでいたが、本人が「なぜ僕に聞くんだろう」と言っていたように、このエッセイを読んだ後、ふとなぜ村上さんに正解を求めようとしてしていたのか自分でもよくわからなくなった。多分彼の周りに流されない、ある意味清廉潔白にも思える暮らしぶりのせいかもしれないけれど。

でも考えたら村上さんはうちの両親とほぼ同い年である。つまりはどうあがいてもそういう時代の人なのである。うちの親も30代の頃、こういう感じの世の中や感覚があるなかで生きていたんだな、と思うと、今の自分より若いころの先人たち(ってまだ生きてるけど!!)を想像してちょっとむずむずしてしまった。

米原さんのエッセイも毎回食べ物のエピソードなど読んでいて楽しいのだが、今回は読んでいてリサーチの方法や、最近の若者はコンビニ食ばかりでという、なんとなくお約束どおりの現状批判がちりばめられているのが今回は気になり、これまた書かれた時代の限界みたいなのを感じるなあ・・と、いつもと違う感想を覚えたのだった。