愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

月餅はじめました。

なぜか我が家ではMooncake festivalと呼ばれている中秋節。とにかく食べることメインでまわっている陳家では家族飯の口実、そしてその名の通り月餅を食べる日、という位置づけであります。

ここ数年家族で集合しても、テーブルに乗る円皿ばかりをひたすら見つめるばかりで、空を見上げ満月を愛でるなんて風流はこれっぽちもなかったけれど、今年はさすがにスーパームーン月食だというので、食後にちょっと外に出て、月がぼんやり欠けているのを家族で見つめました。

でも月って普段から満ち欠けがあるからか、見ていてもそれほどグッと来ず。同じ食ならやっぱり日食がいいな!一度でいいから昼間なのに真っ暗になって、みんなで太鼓を叩いて大騒ぎしてみたい(子供のころどこかの国の日食をテレビで中継してたのがそんな感じだった)。

さて、月が丸いからという理由で、年に1度食卓にのぼる恐怖のデザート「月餅」。たいてい日本の友達に言うと「月餅美味しいよねー好きー」という反応が多くて驚くのですが、あまり甘いものを消費しない我が家にとっては苦手アイテムの一つであります。毎年チャイナタウンで義理両親が買ってくる月餅は、蓮の実のペーストや餡、そして卵の黄身、挙句の果てにはバージニアハムやらナッツやらがものすごい密度でズッシリはいった、恐怖の糖質爆弾。日本のは、もっと美味しいのか?

1年に1度のお約束なのでイヤイヤ頂き、その後喉元すぎればなんとかで1年間気持よくその存在を忘れ、中秋節当日になると今年もまた月餅オブリゲーションが待っている!ということに気づく・・という学習能力の全く無いことを繰り返していましたが、今年の陳家は違う!

大きいチャン、なんでも扱ってるブラック企業アマゾンで、シリコン製の月餅の型を購入、もっと近代的でワカモノの口にあう月餅を作ろうではないかと、涙ぐましい努力を始めたのでありました。まあ香港とか台湾とかに行けば、普通にアイスクリームだとかチョコレートだとかケーキ風なのだとか、売ってるらしいんですが・・。

まあ見てやって下さい。


ある晩、子供が寝静まってから、何度も電子レンジでチョコを溶かしてゴソゴソ夜中に何かやっていると思ったら、出来上がったのがこの「ピーナッツバターカップ月餅」。ダークチョコレートの中に、ピーナッツバタークリームが入っています。

そして昨晩、また夜遅くにゴソゴソしていて出来上がったのがこちら「カスタード入り月餅」


なんでもペニンシュラホテルで、このカスタード入り月餅を売っているらしく、その再現レシピなんだそう。作る過程を見ていなかったのですが、中のカスタードはイギリスのカスタードの粉を使用。外側の部分は、ショートニングがたっぷり。ラードでもいいらしい。食べてみると、クッキーのような、ちんすこうのような食感です。甘いものをあまり食べない小さいチャンが、がっついた!

大きいチャンに触発されて、私も色々作ってみよう、と「アイスクリーム月餅」「プリン月餅」にチャレンジしようと試みたのですが、ここのところ多忙で、色々アイデアを出したところで精根尽き果ててしまい、実行はかなり適当な感じに。

プリンミックスを使ってやってみた「プリン月餅」は、カラメルソースを底に敷いたがために月餅の柄がプリンに出ず、ただのプリンができた上、「アイスクリーム月餅」は、ちょっとやわらかくしたアイスクリームを型に入れただけ、しかも一晩冷凍庫に置いておいたのにイマイチかっちり固まらず、こんな感じに・・(涙)本当はチョコレートコーティングとかしてみたかったのだけれど。


・・・来年がんばります。

旦那作の月餅は大好評(左手前は既成品)で、子供達がもっと食べたいと泣きが入ったほど。


・・これから毎年、月餅調達というか作成は、我が家の(旦那の)役目になってしまったようです。まあ、新しい家族の伝統ができてよかったネ!