愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

デザートはマッスル君


たっちーと遊べる最後の日なのに、仕事なのが恨めしい。しかもこの日は室内楽の日。しかしたっちーの「マッスル君に会ってみたい!」というたってのご希望(!?)により、一緒に先生の家に向かうことになった。マッスル君がいかにイケメンで素敵であるかについては、たっちーの日記に詳しいのでそれを参照されたい。第三者の目から描写されると、自分の所有物であるわけでもないのになんだかこっぱずかしい。


普段から、自分からあまりぺらぺら話すことはない、理知的で控えめなマッスル君であるが、今回はオーディエンスがいたからか、いつもより多めにしゃべっていた気がする。おいこら!普段からそうであってくださいよ・・・。アンドリッセンをやり、あとは初見でヘンデルやらパプーシュやらのトリオをやった。


しかし別れは突然にやってくるものだ。マッスル君は来週から仕事で2ヶ月もこの街を離れることになったのだ。また打ち解けてきたとおもったら、去っていくのかマッスルよ・・・。でも「2ヵ月後には戻ってくるから。そうしたらまた一緒にやろう」などというお言葉を頂く。うわー。


帰りはタクシーに乗る。たっちーと日本語で話しながら乗り込んだら、「フリーウェイを通りますか」と運転手。というかあなた、ここらへんを移動するだけなのになぜフリーウェイが必要なのですか。さらに逆方向に曲がろうとするのであわててとめる。あなおそろしや、日本人とみるとぼったくろうとするのだな。「フリーウェイなどここにはない、この道をとおっていくべし」と厳しく言うと、「すみません、この街に来たばかりなので」と言い訳をしたが、10分ほどして「じゃあここをこういけばいいのですね」と実は地理に明るいことを暴露した。正直に生きろよ、運転手。あなたのアラーの神が天罰を下すよ。


家の近くに戻ると土砂降りであったが、みんなでハンバーガーを食べに行く。夜もふけていたが、ビールを飲みワインを飲みカラマリを食べすっかり温まって家に戻り、気づけば真夜中過ぎまでしゃべっていた。そして翌朝彼女は日本に帰っていった。仕事から帰ってきたら家の中はがらんとしており、しかしたっちーが飲み干していったビールの空き缶の山だけはしっかりそこに残っていた。それを見て私は号泣した・・・というのは嘘だけど、今晩は仕事がおわったらたっちーと何をしよう、何を食べに行こうと考える生活は、とっても張りがあって楽しいものだったので、なんだか急にしゅーんとしてしまった。


たっちーよ、来てくれてほんとにありがとう。やっぱり長年の友が遠方から来ることは、何と嬉しいことか。好奇心旺盛で、エネルギーにあふれたたっちーとの1週間は、ほんとに面白かったし、あー星子が近くにいつもいたらどんなにいいか!と思ってしまった。そしてたっちーは、今も昔も変わらず、時に非常にSpecificな夢を持つ夢見る少女のまま、でも現実もしっかり見据え、タフで一生懸命がんばる女に成長していた。なによりもその体力と肝臓に脱帽。今後のたっちーに幸多かれ!私的に悔やまれるのは、たっちーが来る前に掃除機さえかけなかった部屋の汚さだけれど、たっちーが帰った今、これから掃除します・・・(笑)。