愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ヘイスティングスへ

夏休みの最終週、半年ぶりにロンドンを離れ、電車で2時間ほど南にあるヘイスティングスという街を訪れました。

電車に乗るのも、約半年ぶり・・!ターミナル駅であるウォータールー駅、普段の喧騒はどこへやら、平日でもガラガラ。駅構内にあるお店もだいぶ閉まっていました。

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駅のあちこちに消毒液が設置されていています。さらにマスクとフェイスシールドを付けた係員の人がうろうろしていて、「消毒液いかがですかー」とわざわざ手につけてくれたりもします。

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ウォータールーからヘイスティングスまでは、中距離列車で1時間半弱かかります。今まで家の近所をうろうろするばかりだったので、違う景色を見るのは本当に久しぶり。

線路沿いに建っているオフィスビルは、デスクが並んでいるのは見えても人は全く見えず、まだまだ空っぽのようでした。平日の午前中の下り列車ということもあってか、電車もガラガラ。私達が乗った車両にはあと乗客が1,2組いたかどうかという感じでした。

ロンドンのビル群を抜け、だんだんと郊外の住宅地を通り、さらに電車が南下を続けると、ただただ広大な緑、そして羊、羊、牛、羊。

半年家に籠りっぱなしだったので、とにかく景色を変えたい、特に何もしなくていいからのんびりしたい、でも仕事がパッツパツでもうダメ・・という極限状態で迎えた8月最終週。

でも気軽に海外に飛ぶこともできないし、国内もコーンウォールコッツウォルズなどは、どこを見てももう満杯でした。たまたまホテルに空きがあったヘイスティングスを選んだのですが、着いた先は・・・

風、強っ!!!!

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仕事で家に籠ってた間は、暑いくらいお天気よかったのに・・・・。旅行当日は、雨に加えて、風速50マイルの強風警報が出ていました(涙)御覧のようにカモメが追い風で前に進めず宙に浮く始末・・(爆)

駅からホテルに歩く道のりも、海からの風が、商店街の細い道を通り抜けてちょっとしたビル風のようになり、フードはぼばぼば言うし、傘はさせないし、雨はビチビチ打ち付けて痛いし、下手すると前に進めない・・・。ホテルは海の目の前にあったのですが、もう途中から雨なのか砂なのか、何で痛いのかよくわからなくなりました(苦笑)。

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ホテルにようやくたどり着いた時は、眼鏡は曇り、潮風で髪の毛はベトベト、大爆発。ちょっとドリフのコントのようになってました。

宿泊先はヘイスティングスの隣町、セント・レナーズというところ。ヘイスティングスまでは海岸沿いに徒歩15分ぐらいです。

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1820年に建てられたというこのホテル、ちょうど小さいさんがハマっているアガサ・クリスティの小説の舞台になりそうな雰囲気です。まあ古いのでちょっとガタピシしているし、今はもうない祖父母の家の応接間のような匂いもしているんですけれどね。

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ちょっと雨が上がったところで外を歩いてみたのですが、海辺をのんびりお散歩してリラックス・・なんて思っていたのに、高波はどっちゃーんと打ち寄せるているし、風で吹き飛ばされそうになるしで、激しい海風に体力を奪われる結果となり這う這うの体でホテルに戻りました。

初日はこんな感じで踏んだり蹴ったり?でしたが、久しぶりの小旅行のはじまりはじまり・・・。

小澤さんと春樹さん

ロックダウン中は閉まっていた地元の図書館も最近再オープンして、また本が借りられるようになりました。といっても事前にカタログを見て予約をして、取りに行くというシステムになったので、気軽にうろうろ本棚を見ることはできなくなってしまったのですが。

コロナ騒ぎが起きるずっと前に借りていた本も、返せず家に置きっぱなしになっていましたが、ようやく返すことができました(図書館が閉まってた間はもちろん延滞料などは免除。ホッ)

読んでいたのは、「小澤征爾さんと、音楽について話をする」の英語版。

内容は言うまでもないのですが、ジャズ同様クラシック音楽も聴きこみまくっている村上春樹さんが、巨匠小澤征爾と音楽談義をするというもの。話の一番最初からインパクトがすごくて、小澤さんが師事したレナード・バーンスタインと、ちょっと変わったピアニストだったらしいグレン・グールドの意見が合わず、コンサートの始めにバーンスタインが「このテンポは私が意図したものではございません」みたいなスピーチを聴衆にした、という話から始まります。

バーンスタインのスピーチ、ありました!これはすごい。

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しょっぱなからこんなエピソードや一流のオーケストラの裏話まで出てきてワクワクしますが、対談はそんな面白話に終始するだけでなく、音楽の聴き手としてのハルキさんと、演奏側である小澤さんのそれぞれの音楽の捉え方についての違いなども浮き彫りになって面白かった・・・のですが、あまりに読んだあと時間が経ってしまった上に本を返してしまったので、細かい部分を随分と忘れてしまった(苦笑)

それでも今も感覚として残っている感想としては、とにかく村上さんの音楽の聴き込み方がすごいということ。この交響曲は何年の誰の演奏がどうこうといった詳細にわたるトリビア的な知識だけでなく、その時々の演奏に関しても、オーケストラの音のことについても、とにかく具体的にあの音はどうだった、この演奏はこういう感じだったですよね、と具体的に言葉にしたり、意味的なものを見つける能力がものすごい。

自分も多少音楽をやるものとして、実際演奏する側はそこまで演奏する時に「意義」や「意味」や「意図」をかっちり言語化して関連付けることって、そこまでしないような気がするので、ここまで考えて聴かれるのは逆にちょっと怖いな・・とも思ってしまいました。対して小澤さんはもっと感覚的にそういうことをやってらっしゃる感じなので、村上さんに指摘されて初めて、小澤さんが色々気付いて話し出す部分もあり、やはりここは村上さんが聞き手だからこそ、小澤さんの考えや経験や話がここまでちゃんと「言語化」されたのが素晴らしいなと思った次第でした。

この本、英語で読んでしまったので、2人が実際にどんな口調で対談してたのかちょっとわからなかったところが残念。やはり英語に訳されると、それこそ言葉の端々から出てくる雰囲気や人柄とかがわからないんですよね。その分、会話のコアな意図はガンガン伝わってくるんですが。村上さんの本は何でもすぐに英訳されるので、海外にいても一番手に入りやすい日本人の作品なのですが、機会があったら日本語でちゃんと読みたい。

その他とりとめもなく書いてあった読書メモ

  • マーラーあまり聞いたことないのできいてみよう
  • 言葉で全部指示する指揮者ってそういえば会ったことない、意外とそのたたずまいや身動きでオケの音や感じが変わってくることある
  • マーラーのスコアはベートーベンのものより指示は全然細かい、これだけかっちり色んな指示があっても、それでも演奏するとそれぞれちがって聴こえる・・・大学の音楽概論の授業で、まさしく譜面の限界について、マーラーではなかったけれど別の作曲家(忘れた)を例に出して書いたら先生に「当たり前だ」とコメントされたのを思い出してしまった。本当に当り前なのかなぜ当たり前なのかその先がなかったのが恨みだが小澤さんはそこらへんもちゃんと考察していた。結局あの先生はそこまでわかって言ってなかったんだろうな。ケッ
  • 演奏側が頭の中で作りたい音を考える・・・にはやはり自分のスキルの幅や経験成長がないとそうできる余裕が生まれない(後半に出てきた若い演奏家向けワークショップの感想だと思う)
  • 小澤さんの指揮は一度だけ生で見たことがあって、多分東京文化会館で、尺八とか和の楽器を使った曲だった(多分武満徹のノヴェンバー・ステップスかな?)。多分中学生か高校生ぐらいの時で、あんまりおもしろくなかった・・のだけど、観客は何度もスタンディングオベーションしていてなかなか帰れなかった。前列に座ってた女の人が花束を持ってたのだけど、その花束のセロファンがものすごい音を立てていて、演奏中そればかり気になった記憶。色々勿体なかった。

子供の沼

親が不時着の沼にはまっている間、10歳児がはまっていたのがアガサ・クリスティの沼。

小学生になって最初は「ギリシャ神話」にはまり、次に「ハリーポッター」にはまり、さらにギリシャ神話の神様と人間のハーフの子供達が活躍する話「パーシー・ジャクソン・シリーズ」にはまり、転じて今度は13歳の探偵の女の子が主人公の「ルビー・レッドフォート・シリーズ」にはまり、ここ数か月は殺人ミステリーを好んで読むようになった小さいさん。

子供向けのミステリーものも色々ありますが、だったら本格的なものを読んでみるかいと10歳の誕生日に「オリエント急行の殺人」を買い与えたところドはまりしてしまった模様。

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アマゾンのサイトには無かったですが、本屋さんで買ったこのカバーデザインが素敵です。

この後「ABC殺人事件」「そして誰もいなくなった」とあっという間に平らげてしまい、間がもたなかったので、今はエルキュール・ポアロの分厚い短編集を読んでいるところです。

灰色の脳細胞を持つベルギー人の探偵エルキュール・ポワロさんのシリーズは、子供が読んでも十分に面白いらしい。実は私も祖母や母がミステリーものが好きで、本棚にアガサクリスティーの作品がだーっと並んでいるのを読んで育ちました。といっても、今のロンドンの家にそういう本は全くないのですが、子供が同じものに興味を持つのが不思議といえば不思議ではあります(ホームズも読んでみたけどこちらは微妙だったみたい)。

ロックダウン中から夜は家族で映画やドラマを見ることが多くなりましたが、ひっきょうアガサクリスティーものや殺人ミステリーものが増えております。以下は見たもの覚え書き。

オリエント急行殺人事件 (字幕版)

オリエント急行殺人事件 (字幕版)

  • 発売日: 2018/02/23
  • メディア: Prime Video

ポワロというと、NHKでもやっていたデビット・スーシェがはまり役の「名探偵ポワロ」ですが、こちらはケネス・ブラナーが監督主演した2017年版。ジョニー・デップジュディ・デンチ、オリビア・コールマンにペネロペ・クルスと、とにかくキャストがめちゃくちゃ豪華。テレビのポワロさんに慣れていた目には、このポワロさんはもっとエゴの強い感じにも見えましたが、キャストの豪華さとビジュアルが良かったかなあ。あと、イスタンブールのレストランのキッチンで、ポワロが囲まれていたトルコのパンがめちゃくちゃ美味しそうでした。

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ポワロやミスマープルなど謎解きをする人は誰も出てこない、他には誰もいない孤島のお屋敷に集められた人達が、次々に殺されていく話。この話は子供の頃読んだはずなのですが、内容が全く記憶になく、映像で見るとかなりダークな話で結構怖かったです。こちらは数年前にイギリスのテレビ局でミニシリーズとして制作されたもの。チャールズ・ダンスなどの役者陣がそろっていて、それぞれの登場人物の過去などもうまく描かれていました。原作には多分無いお色気シーンとかは要らないんですけどね!結構早いうちで殺されてしまう、お屋敷の召使いミセス・ロジャーズが作るロブスターのスフレなどのお料理の数々がめちゃくちゃ美味しそうでした。

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日本ではNHKで放送されたみたい。

#52 ナイルに死す

#52 ナイルに死す

  • 発売日: 2016/01/22
  • メディア: Prime Video

日本でもおなじみの名探偵ポワロといえば、やっぱりこの人。私が子供の頃にそれこそNHKの海外ドラマシリーズで放送されてたと思うのですが、イギリスでも再放送をえんえんと流していたりするので、これも子供が一生懸命みています。昔は日本語の吹き替えで見ていたものを、今はもとの言語で見ているわけですが、ポワロさんの口調など、当時の記憶と違和感が無いのがとても不思議。

テレビシリーズを子供と見ていたら、登場人物の中にハリー・ポッターのアジア人のガールフレンド役だった女の子が出てくる回があって、あれ?と思ったのですが、なんとこのシリーズ、1989年から2013年まで続いてたんですね。実はポワロが登場する話は全て映像化されているそう。「ナイルに死す」も見ましたが、ここでも、殺されてしまうアメリカ人役でエミリー・ブラント(メリーポピンズの人)が出てきてこれまたびっくり。ケネス・ブラナー版でも近々「ナイルに死す」公開されるみたいなので、そちらも見てみたいです。ここでは特に美味しそうなものは無しw

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版)

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版)

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: Prime Video

これはアガサ・クリスティではなく、現代のアメリカを舞台にした映画なんですが、お屋敷に人々が集まったところで殺人が起こり、奇妙な名探偵が登場したりと、ちょっとアガサ・クリスティを思い起こさせるような設定になっている映画です。ものすごい南部訛りの探偵役を、ダニエル・クレイグが演じています。ナイルに死すのエミリー・ブラントも、ダニエル・クレイグもイギリス人なんですが、上手な役者さんは色んなアクセントの使い分けがすごい。そしてこれまた子供がハマっていたアベンジャーズ・シリーズでキャプテン・アメリカ役だったクリス・エヴァンスが悪役というところも、子供にはツボだったようです。

おまけ:

子供がハマった、子供向けのシリーズ小説ものはこちら。

コロナ自粛期間中、はまるまいはまるまいと思ってずっと避けていたのに、やはりはまってしまった、そう不時着の沼。

www.youtube.com

見ていてムキャーっとなるシチュエーションからヒョンビンの格好良さから、もう語られつくされていると思うのでもうここには書かないが、1話が1時間半ぐらいあるのを全部で16話、見続けている間に、普段の生活でも不時着のシーンがフラッシュバックしたり、夫の顔を見てヒョンビンで無いことにがっかりしたりついでに自分の顔も鏡で見てギョッとしたり、ネットでドラマ情報を色々調べつつもネタバレ情報は見ないよう細心の注意を払ったり、夫をヨボと呼んで嫌がられたり、ドラマを見ていない夫にドラマや俳優の情報をいきなり話し出してこれまた嫌がられたり、つい韓国料理を作ってしまったり・・・と完全に沼にはまってしまった。ズブズブ。

面白いドラマは、周囲を固める脇役が良いというお約束通り、このドラマも途中から主人公2人よりも、周囲の人達のドラマのほうが気になってしまった(こういう恋愛モノ、お互いの気持ちが一致した後半は大体お決まりの困難+毎回泣きながら抱き合うパターンになるし)。コミカルなキャラが、未知の場所北朝鮮に住む登場人物ばかりなところもみんながハマってしまったポイントになっている気もするし、泣ける話も北側のエピソード多かった。一緒に見ていた子供は耳野郎に入れ込み、私は途中から主人公よりダンちゃん派に。

実際よりキレイに描かれているのであろう北朝鮮の生活、それでも脱北者からのインタビューをもとにしたりして、結構再現率は高めらしい。このドラマを見ながら色々YouTubeでドラマ情報も漁ってしまったんだけれど、脱北ユーチューバーなる人達も結構いるということも知った。へぇぇ。

政治的なことにはなるべく触れないようにしながら(もちろんこういう体制だからこそ起こる色々があるわけだけど)人間模様を描いているので、フィクションではあるけれど、どんな国にでも人間の普通の生活があり、感情があるんだよな、という事を認識させてくれるドラマでありました。まあ言うたら、戦争中の日本も外から見たら理解し難い体制の国だったろうけど、内側から見たら当然普通に個人の物語があるのと、似たようなものだろうな。

というか、ヒョンビンの格好良さで白米10杯ぐらいいけるドラマでしたね。はぁ~~~~

そういえばちょっと前に、モンティ・パイソンのキャストとして有名なマイケル・ペイリン北朝鮮を旅する番組がこちらで放送されていて、それもなかなか興味深かった。

www.channel5.com

お決まり通り、英語を話すガイドの人がつき、行けるところや見れるところは限られているのだけれど、そこからちょびっとでも垣間見れる普通の人達の生活や表情が新鮮ではあった。今までもこういう潜入旅番組はあったと思うけど、最近の番組なので解像度が高いのと、時にはドローンを飛ばして街や風景の撮影も出来ているところが新しい。

図書館にその時の裏話をまとめた本もあったので読んでみた。粘り強い交渉と、なんとか本音を引き出そうとする駆け引きがあったり、思ったよりユルい部分もあったり。

North Korea Journal (English Edition)

North Korea Journal (English Edition)

www.themichaelpalin.com

さて不時着を見終わってからは、お決まりの不時着ロスで、これまたしばらくドラマのシーンがフラッシュバックして仕方なかったが、ロスを埋めるがことく、次の韓流ドラマ(「サイコだけど大丈夫」)を見始めてしまったのであった、Netflixのおかげで不時着のみならず韓流ドラマの沼にずっぽりである。

これが酷くなると今度は韓国語を勉強し始めてしまうらしい。実は韓流という言葉が存在するずっと前、それこそ90年代初めの中高生の頃(!)に韓国語をかじり、韓国の文通相手からもらった韓国歌謡曲のテープを聞きまくったりしていたため、ハングルは読める。昔は学校で授業も取ったりしていたので、基本の基本から少し毛が生えた程度の理解はある。韓流ドラマのいいところ?は、日本同様俳優の人が結構バラエティ番組に出ることも多かったり、メイキングやインタビューの動画も沢山あることで、見始めるとつい、日本語や英語の字幕がついていないそういう動画もわかりたくなってしまう。昔使ってた教科書やノートを引っ張り出し、もう一度やるべきなのかどうなのか?半年続けているフランス語よりもモチベーションがあがってしまった現在、どうしよう・・と自問を繰り返す日々である。

しかし沼にはまってしまい、現実逃避が過ぎてしまった結果、実は昨日アポを一つすっぽかすということをやらかしてしまったので、韓流はほどほどに。

マスク色々

あっつー。ロンドンの最高気温、本日36度。風もあまりなく午後からは西日が強く、冷房など無いので扇風機を回し、さらに熱を帯びたコンピューターで仕事をする苦行の一日でした。

さてイギリスでも店に入るときはマスクをすることが義務になり、以来イギリス人がマスクをする姿、を普通に見ることができるようになりました。道を歩いている時はつけていなくても、屋内に入るときはちゃんとつける・・というふうに変わってきています。

最初はマスクなんてどこで売ってるんだ?!と入手方法に頭を悩ませ、アマゾンで中国から使い捨てマスクを注文したりした時期もありましたが、今はそこらへんで買えるようになったし、洋服屋さんでもカワイイ柄のものが売られています。

マスクの自動販売機なんていうものも登場。1枚6£から。

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買い物をしていると、みなさん結構バラエティに富んだマスクをしているので、見ていてちょっと楽しかったりもします。医療用の使い捨てマスクの人と、布マスクと半々ぐらいかな。使い捨てマスクの人は、なぜか外ではマスクをはずして顎につける人が多い。顎を温める新しいファッションか!

布マスク、こちらは白より黒が多い。白いとあまりに医療系に見えるからかなあ。でも黒のほうが悪の手下みたいで怖い気もします。マスクをペアルックにしているカップルもいれば、多分家にあるものを適当につかんできてしまったんだろうなあ、花柄のマスクをしているお父さんが買い物に来ていたり。さらにはマスクを忘れて、あわててTシャツの襟で口をカバーしてごまかしている人もいます(笑)。

以下はツイッターでもシェアした、わが町で見かけたマスクの人達色々。

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完全防御型。お年寄りに多い。このおじいちゃんは手袋もしっかりして、さらにその上からお店備え付けの消毒液で手をゴシゴシしていた。

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口だけカバー型。マスクするようになったのはいいんですが、鼻は出してる人がたまに、時々、結構いるんですよね。このおじちゃんは髭がものすごすぎて、マスクが浮いていた・・それも一瞬マスクに見えず、なにか黒いくちばしのおもちゃでもつけてるのか?と3度見してしまいました。

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マスクに髭とでかい口が描いてあるマスクをしてた人。一瞬ギョッ。本人どや顔。

しかし正直なところ、あまり人と会話したり接触したりしない場所を皆が1人で歩いている時は、以前よりもあまり怖く感じることが減ってきた気がします。お店などは皆がマスクしているから安心な気もするし。

逆にやっぱりうわーと思ったのは再開したパブ。こないだも通りかかったら若者がワーキャー鈴なりで、飲みながら一人一人ハグしまくっているのを見て、2週間後どうなるのかちょっと恐怖を感じました。

子供の誕生日会の集まりなども再開しつつあるんですが、やはり躊躇しますねえ・・。こじんまりしたものにはいくつか参加しましたが、街で見知らぬ人達が集まる場所より、知り合いが集まるほうがやっぱりリスクは高いよな・・・と思った次第。お父さんがお医者さんの家庭でも、お父さんがピザの箱を持ってみんなに「これ欲しい人~!」なんて叫んで配ってたりしてましたし。ピザに唾飛ぶやろ・・・(当然遠慮した)。

旅行もぼちぼちみなさん行っているようで、フランスに行った、ギリシャに行こうかと思う、近場でキャンプなんて言う人もちらほら。スペインは感染率があがったため、スペインからの帰国者は2週間の隔離が義務付けられるようになったのですが、数日前にセビリヤから帰ってきたご近所さんは、空港で止められることもなく普通に帰って来たよ、とのこと。あれ、隔離は国別じゃなくて都市別になったんでしたっけ?フランスも隔離対象になるかもとのことで、みな夏のバカンスには行きたいけれど、ラストミニッツで決めているようです。

周囲でかかった人があまりいないからか、やはり実感が無い人が多いようで。もう最悪の事態は過ぎたんじゃないのかなあ、と言う人もいれば、パブの若者の文句を私が言っても、まあでも若者もずっと我慢してたからねぇ・・と意外と同情的だったり。マスクに反対するわけじゃないけど、レストランでこれから食べるというのに、店内に入るときにマスクしないといけないとか、ルールがいまいち理解しがたい、なんていう人もいたり。Keep calm and carry onの国ですが、なんかこんな感じです。

かくゆう我が家は車が無いので国内旅行もそう気軽に行けず、私の仕事が鬼すぎて休みが取れずに辛い日々を過ごしています。どこにもいかあきゃ安全安心だけれど、ずっと家に籠って仕事の毎日を続けてもう半年近く。精神が・・・。イギリスの免許をもっと早くとっておけばよかったなあ。休みたいなあ。