愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

汚いホーさん


この時期ベイエリアで毎年開かれるアジア映画祭。1970年代の香港B級カンフー映画「Dirty Ho」がかかっているというので、映画好きの友人達と見に行こう!とUCバークレーキャンパスまで繰り出す。Hoとは中国語の「何さん」という苗字なのだけれど、英語だと別の意味もあるので(笑)、ちょっと別の期待もしてやってきた友人達。映画の前にはもちろん、中華料理で腹ごしらえをした。B級映画の前には、ギトギトのB級中華料理を!と思っていったのに、思いのほか上品な広東料理でなかなかよかった。お店の名前を覚えていない!残念。


チケットを買った後も時間が少しあったので、近くのバーで時間つぶし。バークレーは、約9年前、大学院進学のためにアメリカに降り立ったとき、東海岸に行く前に数ヶ月逗留した場所でもある。ESLの授業を取ってみたのだけれど、あまりにつまらなかったのでほとんど行かなくなってしまい、夜な夜なバークレーの街を徘徊して飲み歩き、色々な人にあってしゃべりかけて英語を覚えた場所でもある(笑)。楽しかったなぁ。ただし、当時の記憶は夜ばかりだったのと飲み歩いていたために、色々な意味でなんとなくもやがかかった状態だったりする。しかしこのバーに入ったとたん、9年前、ここに来ていた記憶がありありとよみがえってきた・・・。外国暮らしも一人での生活も何もかもが始めてで、不安や希望をむねにスーツケースを転がしてやってきたバークレー。そしてこの9年のあいだ、修士号をとり、就職をし、生活をここに落ち着けて、結婚もして、また同じ場所に戻ってきたとは、なんともおかしな感覚。でもビールのピッチャーを囲んでバカ話をぎぁぎぁと叫んでいるのは昔と何も進歩していない・・・。いや、昔より英語がわかるようになったぶん、昔よりも激しいバカ話をしているのかも・・・・。


さて映画「Dirty Ho(燗頭何)」は清朝時代の中国の物語だが、お昼の再放送の大岡越前のごとく、女性の化粧も音楽も70年代風。そして主演はキルビルでカンフーの師匠パイメイ役だったゴードン・リュウ。おひげをひとなで、あっはっはと笑いながら顔が笑ってないのはキルビルと全く一緒!おばかシーンも満載で、実はブルースリーやジャッキーチェン以前より、今に脈々と続くおばか香港映画のエッセンスが全て詰まった映画があったとは!かなりオススメです。