ソーホーをフラフラと歩いていたら、昔使っていたらしいポンプに遭遇した。
このポンプ、ビクトリア時代、この近辺でコレラが蔓延した際の原因になったものだそう。その記念?に残してあるらしい。ビクトリア女王の時代というと、日本では幕末の頃でもあるので、まさしく南方先生、コロリでございます、といったところだ。
このエリアは今ではチャイナタウンがあり、ウエストエンドと呼ばれる、ブロードウェイと双璧をなす劇場街があり、飲食店も多い繁華街といったところだけれど、昔はスラムもあり人もぎうぎうに住んでいるエリアもあったみたい。
産業革命だ何だで人口が爆増していたロンドン、衛生面での問題も色々あったようで、こういうポンプを通じて使われていた生活水、水源から水を引くパイプが墓地の下を通っていたり、下水や肥溜め的場所の近くを通っていることもあったというから恐ろしい。それで病気にならなかった人がいることのほうが逆にすごい。
このポンプの水も、汚水溜めのようなところの近くをパイプが通っていたそうな。
そしてこのポンプの目の前には、「ジョン・スノウ」という名前のパブがある。これは、コレラの発生源がこのポンプの水であることを突き止めた当時の医者、ジョン・スノウにちなんでいるらしい(当時はコレラは悪臭から感染すると思われているらしい)。
日本だったらなんだろう、居酒屋野口英世とかラーメン北里柴三郎みたいな感じ?
(写真はGoogle Mapsのレビュー)
御覧の通りおいしいお食事とさまざまなビールを出すお店といった感じなのだが、実はスノウ医師、酒は全く飲まず、食事はヴィーガンに近いものを食べていたらしい。禁酒主義者だった医師の名前がついた飲み屋というのも、なかなかイギリスっぽく(?)て面白いなと思った次第でした。