愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ロンドンでの家探しのこと

今回の家探しは、ものすごおぉく、大変でした。何が大変だったって、子供の学校も平行して探さないといけなかったから。

子供は現地の公立校に行ってもらうことにしたので、まずどの学校がいいのか、そもそもその学校に入れるのか(公立であっても定員オーバーで入れないことも多いのです)、そして私たちが渡英するタイミングで入居できるいい物件が、その学区内にあるのか・・・、と、クリアしなければいけない条件が山積み。

学校探しのことはまた別に書きますが、この条件を一挙にクリアさせるって、一体どれだけミラクル起こせっていうんだ・・という感じでした。

それに物件を探すといっても、6月まで私と子供はアメリカにいたので、自分で見にいくことができない!とにかくウェブで物件を見まくり、気になるものがあれば遠隔で旦那に見に行ってもらう、ということをギリギリまでやっていて、それも地味に辛かったです。

毎日のように仕事帰りに物件を見に行ってもらい、ビデオを撮って送ってもらい、それを目を皿のようにして何度も再生し・・。ストリートビューで近所の雰囲気を見たり、遠くにいても色々わかるのは便利ではありましたが、現地にいる旦那がこれは大丈夫、と思っても、ビデオで見るだけではええ〜、と私が思ってしまったり、またチェックしたい箇所がビデオに写っていなかったりで、意見が一致しないことも多く・・・実際に自分の目で見たほうが、絶対もっと早く決まっていただろうなとは思いました。

ロンドンは高い!とはいいますが、不動産が高騰しまくっているサンフランシスコと比べると、私たちが選んだ地域に関していえば、値段的にはまあこんなもんかな・・という感じではありました。でもやはり、全体的に古い。

よく見かける住宅街の街並み。建物が建てられた時期により、エドワーディアン、ビクトリアンなどと呼ばれますがいわゆるテラスハウスがだーっと並んでいます。わー素敵!と外を見ると思うんですが、何しろ築100年以上です。持ち主によって改装度も色々で、ものすごくモダンで素敵にしてあるところもありますが、それが賃貸ともなるとなかなか。

あと、アメリカのサイズ感に慣れてしまっていると、どのアパートもびっくりするほど狭く感じます。2ベッドルームで50平米とか普通にあります。日本により似ているのかな。家具を全部処分してきて正解。収納もあまりないので、モノも極力減らしたほうが良いかも・・・。

まだテナントが住んでいるところにお邪魔して見せてもらうことも多かったのですが、イギリス人の皆さんも、狭いところにモノをごちゃごちゃ並べて生活している印象でした。スペースに合わせてモノを持つって、どの国でもなかなか難しいことなのかも。

アパートが建てられた年代によって、レイアウトも特徴的。古ければ古いほど、リビングとキッチンが別々になっていて、ひどい時には建物の端と端に分かれている、なんていうこともありました。今でいうリビングルームは「レセプションルーム」とも呼ばれていて、家族がくつろぐ場所、と言うよりは客間、応接間という位置づけだった名残りなんでしょうね。

もう数え切れないほど色々な物件を見てもらったのですが、大きさ、古さ、キッチンや水まわりなど・・どれも中途半端で、これはいい!と思えるものがない。それでも物件の情報を見ると、家具の配置から生活動線、駅や学校、買い物に行くことなどを事細かに想像してしまいます。

それを毎回無意識にやっていたら、かなり気分的に疲労&消耗してしまい、メールやチャットでビデオを旦那がどんどん送ってくれるのですが、最後はもうどれがどこの何だか分からなくなってしまいました。

あと毎回物件探しをしていて思うのですが、自分がいい!住みたい!って思える物件って、必ず予算より3万円以上オーバーのところなんですよね・・。これはアメリカでもそうだった・・。

そして最後にここにしよう!と決めたのが、上の写真にあるような感じのテラスハウスの2階の家。ビデオで何度も何度も見て、うーんやっぱりちょっと古いよな・・狭そう・・・・とかなり逡巡したのですが、やはり安かったのと、何より希望していた学校2校からどちらも徒歩4分だったので決めました。

これがその家の間取り図。お風呂はシャワーのみ、ベッドルームはベッドを入れたらもういっぱいな感じの部屋が3部屋。その一つを物置にすればなんとかなるかな・・などと、子供と2人アメリカで想像を膨らませて描いたのがこれ。私たちが渡英する前に旦那が先に入居できるはずでした。

ところが・・・

大家がかなりの年寄りで、その息子が実際の管理をしていたのですが、シャワーの改装が入居日までに終わらないから1週間待ってくれと。手続きは全部不動産屋を経由していたのですが、その不動産屋さんも、その息子が海外出張に行ってしまったりでなかなかつかまらずに困った様子。

仕方がないのでそれは了承したのですが、再度旦那が連絡して進捗状況を確認したところ、今度は屋根から水漏れがあったので修理しないといけない、ついでに窓も全部取り替える、あと2週間かかるその間の家賃はタダにするから云々。

数ヶ月に渡り物件を見続け疲れていた旦那はとうとうブチ切れて、契約をキャンセル。デポジットも払っていたのですが、状況が状況だったので、不動産屋に言って返してもらいました。この時点で私たちの渡英2週間前ぐらい。

結局、気に入っていたけれど、予算を少しオーバーしていたのであきらめていた物件が空いていたので、急遽そこに入ることになりことなきを得ました。結局自分たちが決めた予算だと、どうも微妙な物件しかなかった・・・。ベイエリアでも似たような感じで、それでも今まで住んだ3軒のアパートは、たまたますごくいいものが見つかってラッキー、だったのですが、陳家の不動産運はそこで尽きたようです。

でも新居はエレベーターつきの比較的新しいビルで、広さもアメリカにいた時とあまり変わらない上に、トイレもバスも2個、バルコニーもついていて、思わぬアップグレード。何しろアメリカで最後に住んだ家も築100年で、水漏れだネズミだカビだと色々問題があったので、それに比べると夢のような物件です。まあ、その分私も頑張って稼がないとだけれど・・・。

イギリスの賃貸、家具がついているところも多くて面白いなと思ったのですが、残念ながらこの家はついていませんでした。まだ引っ越し荷物は海の上。入居日に合わせてベッドやマットレスなど必要最低限の家具だけ買って配達してもらい、組み立てる・・・とまた疲れる作業もありましたが、もうそれも終わったのでどうでもいいや。

お役立ち?情報
  • 物件探しはRightmoveというウェブサイトを使った。主に不動産屋が扱っている物件が出てくる。
  • ロンドンの賃貸物件やその管理は、数件の大手不動産屋がかなり牛耳ってる感あり。そこを通じて借りるときは最初に手数料がかかったりもするが、そこを通じてアパートを借りていると、銀行口座を空ける時の信用もあったし、トラブル時の対応も早いので結果良かった。
  • 日本人がたくさん住んでいるエリア(アクトン、ウィンブルドン、ハムステッドなど)をメインに扱っている日系の不動産屋さんも何件があって、結構ロンドンの中心地にもお店を構えていたりしてびっくりした。それだけ需要があるってことなのね。
  • 家賃は交渉可。特に長い間リスティングされているような物件は、追っているとどんどん値段を下げているのが見えて面白かった。
  • 家賃の他に、住んでいる地区に収めるカウンシルタックスという税金がかかる。家賃に入っているかいないか要確認。場所によっては大家が払ってくれるとか、家賃に入っているらしいがあまり見かけず。
  • EUの法律で提示が義務付けられているらしいが、借りる物件のエネルギー効率レベルなどの情報も載っている。窓が薄かったりすると冬の暖房費もバカにならないし、参考になる。Brexitしちゃったらこういう情報も見られなくなってしまうのだろか。