愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

2021ロックダウン日記第5週

2月に突入。先月の目標は「仕事でストレスをためない」。で結構ゆるっと仕事できた。じゃあ今月は「仕事に(全)集中」と決めていたら、いきなり会社でトラブル案件発生。4日間、毎日10時間以上デスクに座り続ける日々となってしまった。毎日根を詰めながら、色々な感情が沸き起こったのは言うまでもないが、座りっぱなしなのでとにかくお尻と太ももの裏が痛くて痛くて仕方なかった。

その間子供はほぼネグレクト状態だし、家事も必要最低限で後は旦那に丸投げ(そこはあまり悪いとは思っていないふしもあるw)。もうこれ以上は無理ーと夜10時頃には全部投げ出すのだが、その後は全然目がさえて午前3時頃まで眠れず。でも朝はスッキリと目覚め、また黙々と仕事を続ける・・の繰り返しであった。

毎日頭はかなりスッキリしているし、体も疲れず、でも脳内が変にハイになっている感覚があり、仕事の途中で全速力で何度も廊下を駆け抜けて耳の横で風がシュッと切れる音を楽しんだり、坂田師匠歩きで何往復もしてみたり、ちょっとおかしかったと思う。座りっぱなしだったから、体力は余っていたのかもしれない。

バーチャル誕生日会

子供の友達の誕生日会、バーチャルで開催。Zoomでみんなを繋げて、「Among Us」というオンラインゲームをえんえんとやっていた。

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いまいち私はルールをわかっていないのだけれど、各プレイヤーが、時間内に与えられたタスク(決められた場所にいって何かのボタンを押すとかそういうの)をする。ただその中に一人裏切り者が混じっているので、それが誰かをあてるゲーム、らしい。裏切り者役のプレイヤーは、偽タスクをやりつつ、他のプレイヤーのタスクの邪魔をしたり、殺したりできるらしい。

皆がZoomをミュートにして(時に表情を見られないようにカメラをオフにして)タスクをやる。時間が来たらディスカッションタイム。お互いの行動を観察して、誰が裏切り者だと思うかを話し合い、最後にみんなで投票する。

まあその議論が喧嘩してるの?というくらいヒートアップしていて、一瞬大丈夫かと心配になったが、子供はケロっとしていて「これ滅茶苦茶楽しい」と。結局3時間ぐらい遊び続けていた。

ケーキも無ければ、ハッピーバースデーの歌もないけど、こうやってみんなでわいわいギャーギャーやる機会さえ今の子供には貴重・・って本当に酷な話だ。

ロックダウンになってほぼ1年。子供が大きくなって、あの頃1年ちょっとだけ、コロナだロックダウンだって、変わった時期があったよね、と言える位の程度で終わるといいんだけど。

キャプテントム亡くなる

去年の4月ごろに、100歳のお爺ちゃん「キャプテン・トム」が、ひっ迫する医療機関を支援するため、歩行器を使って家の庭を100回往復する、というキャンペーンを始め、47億円の寄付を集めてものすごく話題になった。

その功績が称えられ、女王様からナイトの称号を与えられたり、誕生日には自宅の上を戦闘機が飛ぶなど一躍ヒーローとして時の人となったのだが、なんとコロナに罹患して、2月に入り亡くなってしまった。半旗が掲げられ、首相が水曜日6時に彼の功績をたたえるためにみんなで拍手をしましょうと呼びかけていたが、我が家の周辺は静寂のままであった。

コロナ対策にしろ何にしろグダグダな政府、なんだかなぁ。彼の功績は素晴らしいけれど、100歳の老人をこんなにもちあげ、こんなに寄りかかっていいものなのかという気持ちは無いわけではなかったし、そして最後は国の宝みたいに称えていたお爺ちゃんを、コロナから守れずに、亡くしてしまうとは。

イギリスに来てまだ数年、なんとなくこの国で起こっている色んなことはまだまだ他人事な気分でいたのだが、ここに来て初めて、イギリス政府に対するいら立ち怒りをはっきり自覚した感じがした。

ロックダウンも1回目の時は、毎週医療スタッフをたたえるために決まった時間にバルコニーに出て拍手をしよう!というキャンペーンがあり、みんな結構一生懸命やっていたのだけれど、ロックダウン2回目以降はもう誰もやらなくなった。なーにが拍手しようだ、国民に拍手させるよりもしなきゃいけないことがあるでしょう、とでもいったところだろうか。

植木に癒される

エアプランツでさえ殺してしまうほど植木の世話が苦手な私であるが、ロックダウンになって、家の中に植木を少しずつ買い足し始めた。会社の同僚でこういうのが凄く好きな人がいて、家の中には60ほどプラントがあるらしい。写真を見せてもらうと、緑がいっぱいのインテリアがそれはそれは素敵で、それに感化されたのもあり。

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この週も、2つ追加。

ガーデニングとか植木に対するイギリス人の思い入れって、すごい。ロックダウンでも2回目以降、ガーデニングセンターは、エッセンシャルなビジネスとして店を開けてもいいことになった位。医者で検診を受けたときも、普段どんな運動をしているか申告するチェック欄に「ガーデニング」があったw

植木に対する知識がほとんど全く無い私は、まずどのプラントを買ったら良いかもわからなかったので、インスタで広告が出てきたオンラインショップを使っているのだが、このサービスがなかなか良い。このビジネスについては、また別に書こうかな。

しかし植木を買ったーと嬉しそうにインスタストーリーに写真をあげたら、アメリカにいる知り合いから「そんなに植木買って、アメリカに戻ってくる気ないんじゃないか」と指摘されてしまい、うっ・・(苦笑)。実際素敵な植木に大満足なのだが、いざアメリカに戻る事になったら、持ち帰れないな・・と思っていたところだった。まあ、その時が来たら、鉢は持って帰るよ・・。

今週の、食に走る

冷凍食品に頼る。

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これはパパがロシアのスーパーで見つけてきた、小籠包ではなく、ジョージアグルジア)のヒンカリ。ジョージア料理、シュクメルリとか、日本では流行ってますね。

ミールキットに頼る。

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YouTubeで一躍有名になったUncle Rogerに登場したことでもおなじみの、バラマーケットにあるシンガポール料理屋台MeiMei. 大好きなナシレマやラクサのペーストなど注文してみた(このサイト、他にもバラマーケットの色々なベンダーの商品を配達してくれる!)。ご飯はココナツミルクで炊き、後はパックのものを温め・・・

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フイヨ~、久しぶりのこの味。レンダンのミックスも買ったので、今度は自分で牛肉を煮込むところからやってみる(時間が取れますように・・)

勘に頼る。

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出来心で買ってしまったタイのもち米、冷凍庫に残っていたイカ、買ったはいいが全然使っていない麺つゆ。これを適当に合わせてイカ飯もどきを作成。というかイカ飯。もち米は浸水させていたのだが、途中仕事が地獄になってしまい、料理をする時間がなくなってしまったので、冷蔵庫に2晩ほど放置せざるを得ず。特に問題なく出来て良かった。

今週のコンテンツ消費

子供、進撃の巨人にはまる。色々グロい描写もあるしなにより巨人キモチワルイ~のだが、話についつい引き込まれて私も一緒に見てしまう。Netflixでイギリスでは期間限定で見れていたのだが、期間が終わってしまったので、今では日本で配信されているものを見る。しかし英語字幕がないため、子供がいちいち何を言ってくるのか聞いてくる。ちゃんと理解したければ、もっと日本語勉強しようね~。

今年はちゃんと本を読みたいな、せめて1ヶ月に1冊は・・と思っていたところにブッククラブのお誘いがあり、飛び乗る。それで久しぶりに小説を読んでいる。トルコの女流作家によるこの作品、よくあるハードモードな人生を送った女性の一生を振り返る物語で、宗教や社会による構造的女性差別、貧困、マイノリティ、性的虐待と搾取など、今のところそこに出てくるポイントも取り立てて新しいものではないように思える。

レイラの最後の10分38秒

レイラの最後の10分38秒


・・・のだけれど、話のプレゼンテーションというか、フォーマットの妙に引き込まれている。主人公が殺されゴミ箱に捨てられ、既に死んでいるのだけれど、その細胞活動が止まる10分ちょっとの間、彼女の脳細胞はまだうごめいていて、走馬灯というとなんだか語弊がある気がするのだが、1分毎に彼女の人生の色々な出来事がフラッシュバックしていく。

自分も死んで全てが止まっても、突然スイッチがオフになるのではなく、こうやってじわじわと人生のことを思い出しながら消えてくのかな、あんまりこんな形で振り返るのやだな、自分はパッと電源落としたいな。この話、主人公が完全に死んで終わるのかまだわからないけれど、久しぶりに物語の世界に引き込まれる、という感覚を楽しんでいる。


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コロナが始まった去年は本当にバタバタしていて余裕が無く、お雛様も出せずに終わったのだけれど、今年は頑張って2月中に引っ張り出した!!そして週末は冷たい粉雪!!今月もあっという間に過ぎそうな気がするけれど、少しでも深く、楽しく。