愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

農家風のアプリコットタルト

我が家が愛読しているアメリカの料理雑誌はなんといってもSAVEUR。主婦の毎日のおかず云々というよりは、世界を旅して現地の食べ物をレポート、レシピもついてる旅と食の雑誌みたいな感じです。ある時の日本特集の記事では出汁の取り方から、むかご飯の作り方まで出てました。本格的すぎるやろー。
 
料理本、見て作るのもですが、作り方をすみからすみまで読んで、頭の中で料理しているところをシュミレーションするのがもっと好き。私のベッドの横には、実は料理本が山積みされています。特にケーキとかデザートの本は実際にはほとんど作らず頭の中のみで料理されていることが多いんですが・・・(苦笑)、SAVEURで見つけたこのアプリコットタルトのレシピ、簡単そうだったのと、ちょうどアプリコットが手に入ったので作ってみました。
 
 
フランスの農村の道端で売られていたというタルトのレシピを再現したもの。タルトの生地は小麦粉の他にじゃがいもの粉が入っています。フィリングはアーモンドミールのみで、その上にアプリコットを載せて焼くという滅茶苦茶シンプルなもの。お砂糖も、生地用にちょっと使うのみ。そのぶん、素材が勝負というか、本当によく熟れた美味しい果物が手に入らないと美味しくないかも。
 
新しいレシピは少なくとも3回は作らないと、自分のものになりまへん、と昔読んだ暮しの手帖の料理本に書いてありましたが、実際本当にそうで、このレシピもここのところ続けて3回作って、ようやくこうしたらうまくいく、というのがわかってきました。結構レシピって、本に書いてある通りが本当に正しいかというとそうでもなくて、自分で改良してうまくいくものもあったりして、今回のはまさしくそれでした。
 
まずは生地。
 
オールパーパスの粉、1と3分の4カップ
ポテトフラワー、4分の1カップ
砂糖、半カップ
バター、大さじ9
ベーキングパウダー、小さじ1
塩少々
 
これをフードプロセッサーに入れてがーっとまわします。
そのあと適当にといた卵1個、冷蔵庫でキンキンに冷やしておいたお水を大さじ3−4杯ほどいれつつ混ぜ、生地にまとめます。
Ziplockのでかい袋に入れて冷蔵庫で1時間ほど寝かせたのち、バターを塗っておいた11インチのタルト型に生地をしく。結構ポロポロの生地なのでまとまらないこともあるけれど、手でぎゅっぎゅと型に押し付けちゃえばOK。また冷蔵庫にちょっと戻して1時間ほど冷やす(この手間は省いても別に大丈夫でした)
 

 

 

 タルト生地ができたらアーモンドミールを適当にざーっと入れる。


その上に半分に切ったアプリコットを載せて(11インチだったら10−12個ぐらい)、425F(218C)のオーブンで25分位焼く。生地に焼き色がついてきたら焼き上がり。

 


上にアプリコットジャムを塗ります。我が家では自家製のがあったのでたっぷり塗り塗り。さらに軽くローストしておいたアーモンドスライスを散らして完成。写真のはレシピの半分の量で作ったもの。

ポテトフラワー、じゃがいもの粉は、アメリカのスーパーだったらBob's Red Millという粉物ブランドのがよく売られています。グルテンフリーの料理によく使われるらしい。結構ポロポロサクサクした生地で、最初レシピ通り作ったら全然生地がまとまりませんでした。それでも型に押し付けちゃえばバターの力でなんとかなったけど、混ぜる水の量を大さじ3から4に増やしたら、生地としてまとまるようになりました。

アプリコットの他に、よく熟れた桃で作っても良いです。どっちにしても柔らかくなった果物を使わないとダメ。フィリングがアーモンドの粉だけなのですが、そこに果物のジュースが染みこんで美味しくなる算段。最初に使ったアプリコットはスーパーで買った固めのやつで、それだと焼いても全然柔らかくもならずジュースも出ず、なんだかパサパサのポロポロなだけのタルトになりました。ちょっと食感が台湾のパイナップルケーキのようだった・・。桃の場合は、桃の大きさにもよりますがスライスして並べたほうがジューシーなタルトになりました。元の英語レシピはこちら