愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

パパパパンプキン


かぼちゃといえば、なんとなく秋の野菜なイメージがあったのですが(ハロウィンのせい?)南京かぼちゃは実は夏野菜。これを使って前々から作ってみたいと思っていたかぼちゃのラビオリを作ってみた。レシピはまたまたアコガレの雑誌SAVEURが出したイタリア料理の本から・・・。


しかーし平日は勤労し、家に帰れば小さいさんがキャーキャー騒いでものを引っ掻き回している我が家。レシピ通りのスローフードな料理などしている余裕はなーい!ということで、本来は2時間以上かかる手順を1時間以下に勝手に短縮。って、かぼちゃをオーブンで45分ローストしろというのを電子レンジでチンしてみたり、パスタを粉と卵で最初から打てなどというのを無視して、ラザニアを使ってみたりしただけなんですが。


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もともとのレシピでは、ハンカチ大の大きさの四角いパスタ2枚でフィリングをサンドイッチして、セージを入れた焦がしバターをかける、となってるけど、でもラザニアでも十分いける!ちと見てくれは悪いけど・・。


そしてこのかぼちゃのフィリング、ピュレー状にしたかぼちゃのほかに、卵黄、炒めたたまねぎ、レッドペッパー、シナモン、パルメザンチーズ、蜂蜜、白ワイン、塩、そしてアマレッティというイタリアのクッキーを粉々にしたものが入ってます。これだけいろいろ入るので、普段我が家で作る料理にはないそれはそれは複雑な味わいでして奥さん!!かぼちゃと蜂蜜があわさった複雑な甘みに、シナモンのスパイシーさ、そしてそこにちょっとだけレッドペッパーのピリッとした味わいがバックグラウンドに。


そしてこのレシピに興味を持ったのは、アマレッティというクッキーが使われていたから。アーモンドプードルを使ったメレンゲ菓子風クッキーを、ラビオリの具に粉々に砕いて入れるなんてどうよ、と思ったのだがこれがどうして、味をさらに複雑にするキーポイントになっている。かぼちゃのラビオリにアマレッティを使うのと、セージバターで食べるのはイタリア北部の定番らしいけれど、この味わいをご家庭で再現できたのは自分の中では衝撃的だった。


妊娠前に行った最後のイタリア旅行、イタリアの友、悪魔の双子べっちゃんの結婚披露宴でそれはそれは美味しい思いをしたのだけれど、そこで食べた玉ねぎローストの料理は今でも忘れられない。見た目はものすごくシンプルで、ローストした玉ねぎにソースがかかっているだけ。でもその味の深さ・複雑さは表現したことのないような味だった。でメニューを見ると、この料理の名前の中に「アマレッティ」という言葉が入っていて、イタリア語の初心者が必死に調べても、なんでお菓子の名前がこんなところに入っているんだろうと「???」だったのだけれど、このかぼちゃのラビオリのレシピを見て、謎が解けた!ソースの隠し味にアマレッティを砕いて入れていたんだな。


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フィリングを作りすぎたので翌日はワンタンの皮で包んでみた。ちょっと薄くてつるっとしてるけど、まあ即席ラビオリということで。