愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

フエからサイゴンへ


途切れてしまっていた、半年前のベトナムの旅日記、あとちょっと。


古都、フエにてお墓めぐりツアーを終え、サイゴンに帰るために空港へ。ホテルの人が車で送ってくれた。フエでも体調はいまいちで、咳が止まらなかったが、オードリーの春日似のホテルのオーナーに親切にしてもらったり、寒くも無く、暑くも無く、そしてたまに雨がしとしと降って気持ちのいい湿気に包まれて、何だかとても癒された不思議な街だった。


空港まで車で送ってくれたおっちゃんは、外国には行ったことはないそうだが、「BBC、CNNなどテレビを見て英語を勉強した」のだそうで、色々と話をした。フエの空港に車で入るには、途中にゲートがあり、そこで何かチケットのようなものをもらい(お金は払わない)、そして数メートルもいかないところにある次のゲートでそれを係の人に手渡す、というプロセスがあった。「アメリカではこんな無駄なことしないでしょ。こうやって無理に仕事を作ってるんだよ」。そういえばベトナムはまだ社会主義国なんだった。


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夜の便でサイゴンに帰る。待合室には、家族旅行中のベトナム系アメリカ人の一団が、わいわいとやっている。地元の子供に比べて、体格が妙によろしいのですぐわかる。そういえば会社にいるベトナム系の男の子も、背が高い。ベトナムに行ったら、おそらくヤオミン扱いかもしれない。


ベトナム航空は帰りの便も、イギリス人だかオーストラリア人のパイロットだった。国営の航空会社に、お雇い外国人パイロットがたくさんいるのかもしれない。時間通り飛ばないとか、急にキャンセルになったりするなど、オンライン上では色々と体験談が書いてあったので少し心配だったが、私達はラッキーだったのかすべて時間通りに飛んでくれたし、フライトも快適で、ベトナム航空は悪くなかった。


ただしチケットの購入方法は面倒くさい。オンライン予約ページがあったので、アメリカから買えると喜んで予約をしたら、「24時間以内に(ベトナム国内にある)ベトナム航空のオフィスに来てお支払いをしてください云々」というメッセージが。国内便は、現地に行ってからフライトを押さえるか、とにかく旅行代理店に頼むのが一般的のようだ。ベトナム専門の日系旅行代理店にお願いしたら、メール1本ですぐに取ってくれた。しかしこれもまた、お支払いは現地に到着後、代理店に赴いてしなければいけない。何でもすべてオンラインで済ませてしまう今日この頃、なんとなくのんびりとした、逆に新鮮な感じのするプロセスであった。やっぱりこうやって雇用を増やしているのだろうか。


戻ってきたサイゴンが、見慣れた街になっているのが不思議でおかしい。ホテルの近くのビアホイでビールを飲んでみる。地元で作られるビールを、朝になるとタンクでお店に配達しに来る。お店といっても、道端にプラスチックのテーブルと椅子を並べただけのところで、売っているのはビールとその他の飲み物だけ。つまみは、勝手に向こうから物売りがやってくるので、それをいちいち呼び止めれば良い。


Bia Hoi


ビールは1リットル単位で、こんなプラスチックの容器に入って出てくる。お店によって味が違うのだけれど、ここのビールはなんか酸っぱかった!体調も悪いし、とてもとても私は飲めまへん・・・。でも、向こうのテーブルではオーストラリア人の集団が、それはそれは楽しそうにこのビールをがぶ飲みしていた。本当ならば、こうやって旅先で知らない人たちと飲んでしゃべって、楽しくやる、これが旅の醍醐味なんだけどなー、と体調の悪い旅人はちょっと残念なのだった。