愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

泣きがはいる


急に春の陽気になりました。サンフランシスコやシリコンバレーでは、なんと桜が咲いております!暦にあわせた季節感なんてあったものではない。でも緑の多いシリコンバレー、外をうろうろするのもとても気持ちいい感じです。しかし暖かくなるイコール花粉症の季節・・・。火曜日の午前10時45分ごろから急にくしゃみが止まらなくなり、鼻水が洪水のようにあふれ出し、即効ボロボロに。


花粉症は小学生の時から患っていたのですが当時はあまり流行っておらず、周囲の理解を得られなくて結構辛い思いをしました。ほんとに花粉症はクラスに私だけ、って感じだったし。鼻の皮はむけて痛いし、もう頭に霞がかかって何もできなくなることもしばしばでした。耳鼻科に行って鼻水が止まらなくて勉強に集中できないみたいなことをいったら、「では言い訳ができなくなるから、治すのをやめておこうあはははは」と医者に言われたことも。くちょ〜!アメリカに来てから、特にニューヨークの田舎に住んでいた時には面白いくらいアレルギーがぴたっと止まり、そしてワシントンDCという中くらいの都会に引っ越してからは毎年4月ごろにきっかり1週間だけ花粉症になる、というルーチンでした。しかし温暖化の影響?がこんなところにも来るとは、油断をした。


会社常備の薬も飲んでみたけれど、眠くなっただけでほとんど効き目なし。午後のミーティングはくしゃみをしては鼻をかみ、鼻をかんではその刺激でさらにくしゃみをし、のループにはまり、ぼわーっと辛い時間をすごしたのでした・・・・。


こんなとき、ピアノやバイオリン奏者だったら、鼻にちり紙を詰めても演奏はできるだろうけれど、耳鼻咽喉系を駆使するフルート奏者がこの有様では非常に辛いところです。鼻水はなづまり、喉の痛みに喘息や咳、ついでに腹筋も使うので筋肉痛や胃腸の不備など、全て演奏にダイレクトに響きます。これはやっていられないと思い、帰りのバスの中から先生に電話をして今日のレッスンをキャンセル。あとは鼻水をすすりながら、本当にアホのようにぼわ〜〜っと放心状態のまま会社の出しているシャトルバスに乗り、家路につきました。


私がどんなに放心状態だったか・・・・バスを降りて2ブロック歩いたところでようやく気がつきました。


��( ̄□ ̄;)!!フルートが無い!!!


バスで自分の席の横に置いていたフルートを、見事に置き忘れてきました。バスが次に止まるのは、ここからさらに5ブロック先、しかも15度ぐらい傾斜のある坂の上。もしかしたら3分前に目前から走り去ったバスを丘の上で捕まえられるかも、という淡い期待を抱いて鼻水をたらしながら猛ダッシュ・・・・・しかし無残にも赤信号にさえぎられ、視線の向こうにある黒いシャトルバスはあと一歩というところで非常にもどこかへ走り去って行ってしまったのでした・・・。20年間大事に使ってきた、40万円のフルートが、自分の肌身から離れていってしまった・・・。何よりもこんな大事なものを一度も忘れたり無くしたりしたことが無かっただけに、なぜよりにもよって・・・・と大パニック。


あわてて携帯で411の番号案内に電話をし、うろ覚えのバス会社の名前を告げてつないでもらい、出てきた兄ちゃんに今降りたバスに大事なもんを忘れたよ〜〜!頼むから運転手に今すぐ電話して、そこに無いか確かめてもらって!!と哀願。何だかあまりのショックに、周りの風景が違って見えました。坂を猛ダッシュした上に汗だくだし、なんだか力が抜けてふらふらして、あまりに周囲不注意な歩き方をしているのが自分でもわかるくらいだったので、このまま車に轢かれちゃうかも・・・と思ったぐらい。昨日キャッシュカードが無いことに気づいたときには、ぜんぜん動じなかったのに・・・もう大泣き。


でも、40分後、パニくった私に代わってダンナが家からもう一度バス会社に電話をしてくれたら、ディスパッチャーの兄ちゃんが「それなら今届いたよ」。はぁ〜!良かった・・・・。たまたまバス会社が市内にあるというので、夜中にバスに乗ってフルート取りに行きました・・・。鼻水だらだらも、ショックで引っ込んだようで・・・。


これからは、フルートのケースを自分のカバンと別に提げて歩くのは辞めよう・・・そしてフルートに保険をかけておこう・・・それから眠くならないアレルギーの薬を買おう・・・・と色々反省しました。それにしても2日連続でこんなに大事なモノを(一時的にでも)無くしたりするなんて、いやだなぁ。本当に疲れてるのかいなぁ・・・