愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

中国語のおべんきょう

id:tinuyamaさんの「キューだし職人」を読んで・・私もtinuyamaさんのような語学の先生について勉強したいっす、と思いました。アメリカに来て何度か北京語を勉強しようと試みましたが、なかなか長続きしていません。陳家は基本的に英語と広東語だし、中国の映画や音楽などにすごく興味があるわけでもないので、自分の興味範囲の中でのアプリケーションが無い、というのが一つ。そしてもう一つは、英語で北京語を勉強することへの弊害や、教材や先生への不満もちょっとだけ。


北京語のクラスは今までに3回ぐらいとってみました。最初に北京語のクラスをとったのは、NYの昔の職場がやっていた昼休みのコース。老師は上海出身で京劇や書道をたしなむ文化人で、とにかくピンインをしっかりたたきこまれたのは良かったです。何度も聞き取りをしてトーンを正しく聞き分けられるかテストされる。でも何よりも先生がこだわったのは漢字を美しく書くこと。とめ、はね、払いなど漢字ネイティブの私も厳しくチェックされ、美しい字を書くとそれが壁に張り出されるという・・・(笑)。しかしピンインと漢字ばかりやっていて生徒は疲れ、仕事も忙しくてこなくなる人も続出。しかもやはり西洋人にとっては新しい言語であるため、毎回のテストでも基本的な間違いを何度もする人が出てくるにつれ、老師の怒り爆発。後半はほとんど叫び罵りまくる授業になり、生徒は授業中いつ指されるかビクビク。しかしサボると老師は授業中にオフィスに電話をかけてきて、「何で授業にこないんですか、最後まできちんとやりとげなさい」と一方的に通告して電話を切るという荒業を生徒の前でやるので、もう最後は恐怖教室になっていました。怒鳴る先生は日本でも多かったので、クラスメイトほどはショックはうけませんでしたが、日本人である自分の都合だけ考えて言うと、漢字の勉強に時間が費やされるのがちょっとつらかったです。


二人目の先生はDCにて。DCでは農務省が、連邦職員向けの色々な研修コースを提供している「農務省夜間大学院」というのがあり、ITやビジネススキル、語学といったものから、写真とか旅行記の書き方、DCの観光ガイドといったちょっとお遊び系のものまで色々なクラスがあります。一般の人もいけるので、そこで中国語を取っていました。何しろ1学期間200ドルというのも魅力(ただクラスは週に1回、3時間ぶっ続けというものですが)。でもそこで最初にあたった老師は、とにかく生徒を楽しませようとかそういう無駄なことはせず、反復練習に重きを置く方で、この老師との相性が一番良かったです。教科書に出てくる単語はとにかく老師について何度も音読させる。構文が出てきたら、教科書に出てくる単語を入れ替えて何度も練習する。とにかく老師の後について声を出して読むことで、脳に言葉を刷り込むといった感じで、それによって反射的に言葉がでるようになる、といった感じでした。特に中国語はトーンが間違っていると意味が違うので、生徒にリードを取らせるのではなくて、老師の正しい発音を手本にやるほうが良い。基本の基本のクラスだったので、これくらい規律がある授業のほうが私は良いと思っていたのですが、楽して語学を習得したいアメリカ人にとっては面白くなかったらしく、次の学期にはその先生の授業はなくなってしまっていました(涙)。


次に習った老師は、楽しませること、とにかくピンインがめちゃくちゃでも無理やり話すこと中心になってしまい、教科書の音読はほとんどなし。一つ構文を覚えると、生徒をグループにして、とにかく生徒の間でいきなり会話をさせようとするので閉口しました。特に生徒はめちゃくちゃなピンインでしゃべるので、知識があいまいな生徒同士だと惨憺たることになってしまうのです。もう少し上のクラスだったら良かったかもしれないけれど・・・。漢文を勉強しようコーナーがあったり、中国のビデオを見せてくれるのもいいんだけど、毛主席万歳!みたいな軍歌は流すわ、特に私に対しては、インターネットにのってたといって、日本の国旗をパロディにした変な中国語の冗談をわざわざ印刷して見せてくれたりするので、すっかりいやになっちまいました(涙)。


結局語学の勉強は、生徒個人の背景やモチベーション、予算も違うし、教える側のスタイルや理想も色々ですから、なかなかぴったりするクラスを探すのは難しいですね。ダンナは一度職場から補助金が出て、個人的に北京語のレッスンを受けていましたが、単にネイティブだから、というだけで教えている人も多く、なかなかきちんとした勉強は難しいようでした。私もクラスに通うことで余計混乱してしまうことも多く、今はもうあきらめモードです。いずれまた北京語を勉強したい、と強く思うようになれば、台湾なり大陸なりどこなと行ってはみたいとは思いますが・・・。うーん、先生の文句ばかりかいてしまった。すみません。でも、「楽しい」授業じゃなくても、規律がある、システマティックな授業をしてくれる先生が私は好きなのですが、アメリカ人のクラスメートでそれに賛同してくれる人がいない、というのが納得できなかったです(涙)


教材はアメリカでよく使われているのは「Practical Chinese Reader」というのです。大学でもこれを使っているところが多いです。私は一人へそを曲げて繁体字のを使っていました(簡体字が生理的に苦手)「古波(ぐーぼ)」と「パランカ(漢字が出ない)」というものすごい名前の「アメリカ人」が主人公で、北京に勉強をしにいくという設定です。「周恩来の思想が云々」とか最初からすごい感じです(笑)。今はNHKラジオ講座のテキストを取り寄せて細々とたまにやってます。