愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

コロナ自粛期間中、はまるまいはまるまいと思ってずっと避けていたのに、やはりはまってしまった、そう不時着の沼。

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見ていてムキャーっとなるシチュエーションからヒョンビンの格好良さから、もう語られつくされていると思うのでもうここには書かないが、1話が1時間半ぐらいあるのを全部で16話、見続けている間に、普段の生活でも不時着のシーンがフラッシュバックしたり、夫の顔を見てヒョンビンで無いことにがっかりしたりついでに自分の顔も鏡で見てギョッとしたり、ネットでドラマ情報を色々調べつつもネタバレ情報は見ないよう細心の注意を払ったり、夫をヨボと呼んで嫌がられたり、ドラマを見ていない夫にドラマや俳優の情報をいきなり話し出してこれまた嫌がられたり、つい韓国料理を作ってしまったり・・・と完全に沼にはまってしまった。ズブズブ。

面白いドラマは、周囲を固める脇役が良いというお約束通り、このドラマも途中から主人公2人よりも、周囲の人達のドラマのほうが気になってしまった(こういう恋愛モノ、お互いの気持ちが一致した後半は大体お決まりの困難+毎回泣きながら抱き合うパターンになるし)。コミカルなキャラが、未知の場所北朝鮮に住む登場人物ばかりなところもみんながハマってしまったポイントになっている気もするし、泣ける話も北側のエピソード多かった。一緒に見ていた子供は耳野郎に入れ込み、私は途中から主人公よりダンちゃん派に。

実際よりキレイに描かれているのであろう北朝鮮の生活、それでも脱北者からのインタビューをもとにしたりして、結構再現率は高めらしい。このドラマを見ながら色々YouTubeでドラマ情報も漁ってしまったんだけれど、脱北ユーチューバーなる人達も結構いるということも知った。へぇぇ。

政治的なことにはなるべく触れないようにしながら(もちろんこういう体制だからこそ起こる色々があるわけだけど)人間模様を描いているので、フィクションではあるけれど、どんな国にでも人間の普通の生活があり、感情があるんだよな、という事を認識させてくれるドラマでありました。まあ言うたら、戦争中の日本も外から見たら理解し難い体制の国だったろうけど、内側から見たら当然普通に個人の物語があるのと、似たようなものだろうな。

というか、ヒョンビンの格好良さで白米10杯ぐらいいけるドラマでしたね。はぁ~~~~

そういえばちょっと前に、モンティ・パイソンのキャストとして有名なマイケル・ペイリン北朝鮮を旅する番組がこちらで放送されていて、それもなかなか興味深かった。

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お決まり通り、英語を話すガイドの人がつき、行けるところや見れるところは限られているのだけれど、そこからちょびっとでも垣間見れる普通の人達の生活や表情が新鮮ではあった。今までもこういう潜入旅番組はあったと思うけど、最近の番組なので解像度が高いのと、時にはドローンを飛ばして街や風景の撮影も出来ているところが新しい。

図書館にその時の裏話をまとめた本もあったので読んでみた。粘り強い交渉と、なんとか本音を引き出そうとする駆け引きがあったり、思ったよりユルい部分もあったり。

North Korea Journal (English Edition)

North Korea Journal (English Edition)

www.themichaelpalin.com

さて不時着を見終わってからは、お決まりの不時着ロスで、これまたしばらくドラマのシーンがフラッシュバックして仕方なかったが、ロスを埋めるがことく、次の韓流ドラマ(「サイコだけど大丈夫」)を見始めてしまったのであった、Netflixのおかげで不時着のみならず韓流ドラマの沼にずっぽりである。

これが酷くなると今度は韓国語を勉強し始めてしまうらしい。実は韓流という言葉が存在するずっと前、それこそ90年代初めの中高生の頃(!)に韓国語をかじり、韓国の文通相手からもらった韓国歌謡曲のテープを聞きまくったりしていたため、ハングルは読める。昔は学校で授業も取ったりしていたので、基本の基本から少し毛が生えた程度の理解はある。韓流ドラマのいいところ?は、日本同様俳優の人が結構バラエティ番組に出ることも多かったり、メイキングやインタビューの動画も沢山あることで、見始めるとつい、日本語や英語の字幕がついていないそういう動画もわかりたくなってしまう。昔使ってた教科書やノートを引っ張り出し、もう一度やるべきなのかどうなのか?半年続けているフランス語よりもモチベーションがあがってしまった現在、どうしよう・・と自問を繰り返す日々である。

しかし沼にはまってしまい、現実逃避が過ぎてしまった結果、実は昨日アポを一つすっぽかすということをやらかしてしまったので、韓流はほどほどに。

マスク色々

あっつー。ロンドンの最高気温、本日36度。風もあまりなく午後からは西日が強く、冷房など無いので扇風機を回し、さらに熱を帯びたコンピューターで仕事をする苦行の一日でした。

さてイギリスでも店に入るときはマスクをすることが義務になり、以来イギリス人がマスクをする姿、を普通に見ることができるようになりました。道を歩いている時はつけていなくても、屋内に入るときはちゃんとつける・・というふうに変わってきています。

最初はマスクなんてどこで売ってるんだ?!と入手方法に頭を悩ませ、アマゾンで中国から使い捨てマスクを注文したりした時期もありましたが、今はそこらへんで買えるようになったし、洋服屋さんでもカワイイ柄のものが売られています。

マスクの自動販売機なんていうものも登場。1枚6£から。

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買い物をしていると、みなさん結構バラエティに富んだマスクをしているので、見ていてちょっと楽しかったりもします。医療用の使い捨てマスクの人と、布マスクと半々ぐらいかな。使い捨てマスクの人は、なぜか外ではマスクをはずして顎につける人が多い。顎を温める新しいファッションか!

布マスク、こちらは白より黒が多い。白いとあまりに医療系に見えるからかなあ。でも黒のほうが悪の手下みたいで怖い気もします。マスクをペアルックにしているカップルもいれば、多分家にあるものを適当につかんできてしまったんだろうなあ、花柄のマスクをしているお父さんが買い物に来ていたり。さらにはマスクを忘れて、あわててTシャツの襟で口をカバーしてごまかしている人もいます(笑)。

以下はツイッターでもシェアした、わが町で見かけたマスクの人達色々。

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完全防御型。お年寄りに多い。このおじいちゃんは手袋もしっかりして、さらにその上からお店備え付けの消毒液で手をゴシゴシしていた。

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口だけカバー型。マスクするようになったのはいいんですが、鼻は出してる人がたまに、時々、結構いるんですよね。このおじちゃんは髭がものすごすぎて、マスクが浮いていた・・それも一瞬マスクに見えず、なにか黒いくちばしのおもちゃでもつけてるのか?と3度見してしまいました。

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マスクに髭とでかい口が描いてあるマスクをしてた人。一瞬ギョッ。本人どや顔。

しかし正直なところ、あまり人と会話したり接触したりしない場所を皆が1人で歩いている時は、以前よりもあまり怖く感じることが減ってきた気がします。お店などは皆がマスクしているから安心な気もするし。

逆にやっぱりうわーと思ったのは再開したパブ。こないだも通りかかったら若者がワーキャー鈴なりで、飲みながら一人一人ハグしまくっているのを見て、2週間後どうなるのかちょっと恐怖を感じました。

子供の誕生日会の集まりなども再開しつつあるんですが、やはり躊躇しますねえ・・。こじんまりしたものにはいくつか参加しましたが、街で見知らぬ人達が集まる場所より、知り合いが集まるほうがやっぱりリスクは高いよな・・・と思った次第。お父さんがお医者さんの家庭でも、お父さんがピザの箱を持ってみんなに「これ欲しい人~!」なんて叫んで配ってたりしてましたし。ピザに唾飛ぶやろ・・・(当然遠慮した)。

旅行もぼちぼちみなさん行っているようで、フランスに行った、ギリシャに行こうかと思う、近場でキャンプなんて言う人もちらほら。スペインは感染率があがったため、スペインからの帰国者は2週間の隔離が義務付けられるようになったのですが、数日前にセビリヤから帰ってきたご近所さんは、空港で止められることもなく普通に帰って来たよ、とのこと。あれ、隔離は国別じゃなくて都市別になったんでしたっけ?フランスも隔離対象になるかもとのことで、みな夏のバカンスには行きたいけれど、ラストミニッツで決めているようです。

周囲でかかった人があまりいないからか、やはり実感が無い人が多いようで。もう最悪の事態は過ぎたんじゃないのかなあ、と言う人もいれば、パブの若者の文句を私が言っても、まあでも若者もずっと我慢してたからねぇ・・と意外と同情的だったり。マスクに反対するわけじゃないけど、レストランでこれから食べるというのに、店内に入るときにマスクしないといけないとか、ルールがいまいち理解しがたい、なんていう人もいたり。Keep calm and carry onの国ですが、なんかこんな感じです。

かくゆう我が家は車が無いので国内旅行もそう気軽に行けず、私の仕事が鬼すぎて休みが取れずに辛い日々を過ごしています。どこにもいかあきゃ安全安心だけれど、ずっと家に籠って仕事の毎日を続けてもう半年近く。精神が・・・。イギリスの免許をもっと早くとっておけばよかったなあ。休みたいなあ。

ネット界の探偵ナイトスクープ的番組

台所で料理したり洗い物をしたりする時、日英のラジオ番組やポッドキャストをよく聴いています。アメリカにいるときは、運転中に聴くことが多かったんですが、車を持たなくなったイギリス生活、こういうところから情報を入れる機会がぐんっと減ってしまったのはちょっと残念ではあります。それでも今も毎回楽しみに聴いているおススメポッドキャストは断然これ。

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有名な番組ですけど、ReplyAllというPJとアレックスというおっさん2人がホストのポッドキャスト。視聴者からの依頼に基づいて、時には自分たちの疑問に基づいて、複雑に入り組んだインターネット上で起きている現象、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明する、まさしくネット界の探偵ナイトスクープ的な番組です。

謎に迫るため、時に海外に飛んだり、ツイッターなどで呼びかけて様々な人にインタビューしてみたり、ハッカーにコンタクトを試みてみたり・・・と調査の過程がワクワクする話が多いのだけれど、私が最初に友達に教えてもらって「面白い!」と聞き始めるキッカケになったのは、このエピソード。

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我が家にも時々かかってきていた、明らかにインドからかかってきている詐欺電話。マイクロソフトのふりをして、あなたのコンピューターに問題があります、と言ってきたり、うちによくかかってきていたのは、税務署のふりをした振り込め詐欺だったり。これは、ホストのひとりアレックスが、インドから自分にかかってきたそんな振込詐欺電話のオペレーターに何度もしつこく電話をかけて会話を続け、こういう電話をしているのはいったいどんな人達なんだと、実際にインドに飛び、このコールセンターを突き止める話(これは3年位前のエピソードなんですが、最近の後日談もあり)。

ある意味ジャーナリスティックな番組でもあり、時にはっきりした答えが出ない回もあったりするのですが、とにかく手探りで未知の世界に迫っていくので、その過程を聴くのがかなりドキドキワクワクします。

この他に印象に残ったエピソード

  • 子供の時によくラジオで流れていたあの曲。歌詞やメロディを覚えているけど曲名がわからない、というのはよくある話。でもこの曲を明確に覚えている依頼者が、あの歌はなんだったんだろうと歌詞を検索しても、何一つヒットしない。ネットにさえ乗っていないって、一体どういうこと?!と依頼を出した回。この依頼者の記憶に基づいて、実際にプロのミュージシャン達に曲を再現してもらい、調べて回るのだけれど、とにかく依頼者の記憶力がすごいのに感心した。

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ちなみに記憶だけで再現したものと、実際の曲の比較はこちら。依頼者自身は結構音痴なんだけど、スタジオに入って歌手やバンドの人達に、自分の記憶だけでかなり細かい指示を出して再現してたのがほんとに凄かった(まさに探偵ナイトスクープの依頼者っぽい)

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  • 友達と内輪で録音して、YouTubeにアップしたクリスマスソング。再生数も二桁いくかぐらいのこの曲が、ある日スーパーに行ったらBGMとしてかかっていた、なんで?!という回。この回の結論はちょっと哲学的なものではっきりはしなかったけど、アメリカのスーパーでよくかかっているBGM音楽を提供したり、アナウンスを作成する業界があるというのも面白い発見だった。

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  • スナップチャットのIDを乗っ取られてしまった人のアカウントを取り戻す話。シンプルでユニークなIDはよくハッキングされ、その後売買されるというのはよくあるんだけれど、ここではアカウントを乗っ取ったハッカー接触して、問題を解決。このあいだTwitterの有名人のアカウントが沢山乗っ取られて、犯人がティーンエージャーだったという事件があったけど、ここで登場したハッカーも、高校生。ただ最後はちゃんと謝って考えを改めるところが、素直で結構普通の子という感じであった。

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  • カナダのガール・ガイド(ガールスカウトのこと)から送られてきた間違いメール。間違いなのを隠して面白がってやり取りしていた相手をインタビューしたのがきっかけで、今も引き継がれているガールガイドのスローガンの裏側に、第二次大戦時代の辛い経験が隠されているのを知る回。戦争中中国にいた西洋人の子供達が、日本軍の捕虜として収容所に入れられ、飢えなどで辛い経験をする話なのだけれど、一緒に捕虜となったガールスカウト精神を持った先生達のおかげで、辛いながらも前向きに生活して、最後にはアメリカ軍に救出される。この収容所にいた当時4歳のベルギー人男性が、今になっても見るという悪夢が、この番組のインタビューを通じて、実は彼らが解放された日の出来事の記憶だったことがわかるくだりで、涙がどばー。

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この他にも、「大昔に買った私のビットコイン、どうなったでしょうね?」「Facebook上で高校生が存在しない会社のページを作って想像上の経営をはじめたら想像上の社員がいっぱい入ってきたけど本物の大人が入社してくるようになったらとたんに経営がおかしくなった話」「ネット上で出回ってる写真の本人を探す話(日本だったら「チャリで来た」のプリクラの中学生みたいな)」「無くした携帯の位置情報を追ったらここだった、と知らない人達が沢山我が家にやってくる怪」「塀の中からブログをアップデートし続ける終身刑受刑者とのインタビュー」「全国のドミノピザの注文システムに時々現れる、2ドルのコカ・コーラのテイクアウト注文だけをするアダム・ピーシーズという謎の人物」「犯罪防止にデータ解析を取り入れたら数字だけにこだわり過ぎたために様子がおかしくなってしまったNYPDの話」

などなど挙げだすとあれもこれも・・・とキリがないので、ご興味のある方は英語のヒヤリング練習も兼ねて?ぜひ聞いてみてください。2人の笑いがかなり独特なのもツボ(笑)番組のページには文字での書き起こしもあります。

フランス語 はじめました その2

とにかく本が読みたいだけで、フランス人と交流する気はないから、フランス語喋れなくてもいいやーなんて緩い気持ちで始めたフランス語ですが、やり始めたら面白くなってきて、生身の人間ともやり取りがしたくなってきました。年末ニースに行ったとき、脳みそから無理やり絞り出した簡単なフランス語が意外と通じたのも、ちょっと気持ちよかったんですよね。というわけで、6月からアダルトスクールのフランス語のクラスを取り始めました。

こういうご時世ですので、授業はもちろんオンラインで。講義はZoomで週に1回、2時間。PDFになった教科書や、音声ファイルなどはGoogle Classroomにアップロードされていて、それを使います。登録した生徒は12人。でも日が経つにつれてやはり脱落者が出てくるので、今のところコンスタントに参加しているのは8人ぐらいです。全員ロンドン在住の女性。イギリス人のほかにオーストラリア人とドイツ人、そして日本人(わたくし)がおります。

先生は60代ぐらいの女の先生ですが、テクノロジーもそつなく使いこなして授業してくれています。教科書の他に、授業で使う教材はパワーポイントにまとめられているのですが、授業中に板書の代わりに、パワーポイントのページにどんどん情報を書き込んだり、ちょっとおまけの情報は、Zoomのチャット機能を使って文章やスペリングを教えてくれたり。あとはYouTubeなどのビデオを流してみんなで聞き取りをしたりしています。

小さなグループで練習するときには、Zoomのプライベートルーム機能を使って生徒を分け、そこに先生が巡回してきたり(笑)

オンラインの授業は、色々難しさもあると思いますが、とりあえず今のところは、電車に乗って教室に向かう手間が無いのが楽だし、これは国民性?の問題かもしれないですけど、質問やコメントがあれば皆結構話すので、それなりに活発さもあると思います。時々画面の後ろを子供や旦那さんが横切ったりなんておまけも(笑)でもやはり誰かの猫が登場した時が一番盛り上がりました(笑)

一番最初の基礎コースから初めていますが、今のところDuolingoと高校生の時の貯金があるので、内容的にはあまり苦労せずについていけています。ただやはり週に1回、2時間だけの授業でマスターしようというのは無理な相談だし、内容的にも十分では無いなと感じることも多々。普段は教室でやっているこの授業、教材をオンライン化することでまだ試験的な部分もあるそうだし、あくまで勉強のペースづくりの一環、そしてなにより口を動かす練習として続けている感じです。

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イギリス人とフランス語を勉強してみて面白いなと思ったのは、皆さん意外に発音に苦労してらっしゃること。実際フランス語の発音って難しいんですが、苦労の仕方が日本人の私とはちょっと違う?日本人にとってアルファベットというのは後で勉強するものだし、英語もフランス語も所詮は外国語なので、同じアルファベットを使っていても、発音が異なることにそこまで抵抗は感じていなかったのですが、彼らはやはりどうしても英語の発音が干渉してしまって、ちょっとした単語もすぐに英語読みになってしまうようです。

jardin public, centre commercial、toilettes publiques...英語にも同じ単語があるものは顕著ですし、他の単語もスペルの最後の文字をどうしても発音してしまったりとか。やはりテキストを見て字面を追ってしまうとそうなりがちなので、なるべくテキストを見ないようにと言われています。

あとはやっぱり女性形・男性形、動詞の活用に苦労するのは皆さん同じ。ただ動詞が変化するという概念や、「活用(conjugation)」という言葉自体知らない人も結構いてそれは驚きました。考えたら英語はHe/Sheの時に動詞にSがつくぐらいしか変化ないんですよね。

でもさすがにフランスは隣国なだけあって、イギリス英語は、アメリカ英語と比べても、普段の生活で使われている言葉の中にフランス語が結構入り込んでいる気がします。例えばなすびはeggplantではなくaubergine、ズッキーニはcourgette なのは有名ですが、学校やコミュニティでやるお祭りはfestivalじゃなくてfête、お店の呼び方でもブーランジェリー、パティセリーは当然ながら美容院にもcoiffureという言葉がよく使われていたり、ナプキンのことをservietteと呼んだり。なので時々新しい単語を習っている時も「これは皆さんもうおなじみですよねー」みたいな感じでスルーされて、ちょっと待ってー!となることも時々あります(笑)

とはいえ日本にいるときに耳にしていた外国語の単語が実はフランス語だったんだ!と気づくことも多くて面白いです。やはり美術美容料理系が多いかな、じゅわいよ・クチュール・マキのおかげでじゅわいよ(joyaux)=宝石、とすぐ覚えられたし、絵を描く(dessiner) はデッサン繋がりだし、visage(ヴィサージュ)ってよく日本の美容院で目にしていた単語は顔って意味だったし。

アミューズ・ブッシュのブッシュは口で、口を楽しませる、という意味だったんだーとわかったり、あ、そういえば、フルートなど楽器を吹く時の口の形のことを英語でもembouchureというんですが、ここでも「口」繋がりがわかったり。と色々芋づる式にボキャブラリーの世界が広がるのを一人イヒヒと楽しんでおります。

聞き取り読み取りはそれなりに手ごたえが出てきましたが、自分で作文したり話したりするのはやはりまだまだ難しいですけどね。オンラインのクラスも、皆の理解度に差があるので、望むほど内容がなかなか進まなかったり、自分が声を出してフランス語を話す機会も生徒の人数がいればいるほど減るので、もっと自分の能力に合わせた勉強がしたかったら、もっと少人数か1:1でやるしかなさそう。あとオンライン授業で困ることといえば、皆で発音練習をする時に、お互いのたどたどしいフランス語が、イヤホンを通じて結構なボリュームで自分の耳に直接ガンガン入ってきてしまう、ことでしょうか(苦笑)

ということで、純粋に趣味としての言葉の勉強、どこまで続くかわかりませんが、プレッシャーも試験も無いのでとにかく楽しんでやっています。最近はオンラインで色んなコンテンツが見れるから、飽きないし、現地からのコンテンツがすぐに手に入るのでさらに良いですよね。まあフランス語の動画などは見ていても何言ってるのかほぼわかんないですが、コンテキストでわかることも多いし、拾える単語が増えてきたり、単語を全部知らなくても、結構構文が英語と似ているのでわかっちゃった!なんていうシチュエーションも少しだけ出てきて、なぜか将来きっと全部わかるようになる気がする!という根拠の無い変な希望をもってだらだら続けています(笑)

おまけ

今使っているフランス語コンテンツ色々

www.duolingo.com
言語によっては使われている表現が変なものもあるらしいですが、とりあえず隙間時間に語彙を増やすのと基本的な文法を覚えるには最高だし無料。

www.podcastfrancaisfacile.com
ウェブサイトがナビゲートしにくいですが、これ全部無料なのすごい。道順を説明する音声ファイルは、リアルに車が行きかう音が入っていて、わざと聞きづらくしてあったりします(笑

www2.nhk.or.jp
なんだかんだいって、これほど良質の教材は無いと思う。特に今習っているオンライン教室は、文法の説明をするときについ色々いっぺんに説明しようとして皆を混乱させているところがあるように感じるのだけれど、この番組の解説は秀逸だと思います。オンラインでアーカイブも聴けるし、教科書がなくても十分学べます。

www.youtube.com
YouTubeには本当に色々なフランス語勉強コンテンツがあるんだけど、つい見ちゃうのがこれ。特にこのちょっとオタクっぽい感じのお姉ちゃんが、教科書っぽくない感じの色んなフレーズを教えてくれるビデオなど、可愛くてつい見てしまう。

www.youtube.com

podcast.duolingo.com
Duolingoのフランス語ポッドキャスト。中級フランス語で話しているというこのポッドキャスト、色々な人のインタビュー番組。言っていることはほとんどわからないけれど、途中途中で英語のナレーション(言っていることの翻訳ではなくて、インタビューはフランス語、ナレーションは英語)が入るので最後まで興味深く聴ける。子供と一緒に、料理バトル番組でプロを押しのけて優勝したアマチュアシェフのインタビューを聴いた後、興味がわいて2人で実際にその番組をYouTubeで探し、言ってることわからないのに最後まで見入ってしまったりした。

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フランス語 はじめました その1

ふと思い立って今年の1月から細々とフランス語の勉強を始めました。といってもDuolingoという無料アプリを使って、時間がある時にちょこちょこ勉強する感じなのですが、気が付けばもう半年以上続いています。

特にフランスが好きだから・・というわけでもなく、子供の頃に大好きでよく読んでいた本の原作がフランス語で書かれており、絶版となっていたその本を丁度手に入れることができたので、いつかフランス語でこれをちゃんと読めたらなあ、と思ったのがきっかけ。あとはコロナで鬱々とした気分から現実逃避する・・という意味合いもあったかもしれません。

marichan.hatenablog.com

Dolingoは、文章の穴埋めをしたり、単語カードを並べて指定された文章を作ったり、英語の文章をフランス語に訳してみたり・・というドリル形式の練習を繰り返して、単語や文法をひたすら覚えていく作業が続きます。短いフレーズの読み書き、単語や文法の基本的な勉強がコツコツできる感じ。なので「読み書き」には良いですけど、やはり「話す」部分はちょっと弱いです。

ただ今回は、本が読めるようになりたい、が第一の目標で、フランス語が話せるようになりたい、フランス人と交流できるようになりたい、という思いがあまりなかったので、その点はスルー(笑)。それでも、作文の練習の時には、フランス語の音声入力機能を使ってみたりとちょっと工夫はしています。

通った高校ではフランス語の授業があり、その時基本的なことは習っていたのですが、動詞の活用もややこしければ、女性形男性形、前置詞や形容詞も性別や数でどんどん変化する、こんなの無理~!と1年で投げ出してしまいました。ところが年をとってから改めて学びなおすと、あんなにややこしいと思っていた文法が、不思議とするすると頭に入ってくるのが不思議です。

今回は教科書を使ってがっつり文法を覚えこんでいるわけではなく、とにかくDuolingoに出てくる問題を、特に解説も見ずに解きまくり、そこからパターンをなんとなく見出して身に着ける・・という方法を取っているのですが、この感覚的に学ぶ方法が自分には合っていたみたい。アプリのいいところは、間違ったら正解するまでなんども繰り返し練習できるところ。ちょっと公文ぽくもあるのかな?!とにかく繰り返すことで、深く考えずになんとなく覚えていこう・・という感じです。

あとは長年英語圏で生活して英語のボキャブラリーが増えたことにより、フランス語の単語も覚えやすくなった気がします。英語にもラテン語やフランス語がルーツの単語が沢山あるので、当たりを付けやすい。日本語でいうところの熟語や漢語的な言葉、みたいな感じでしょうか。

あとは、もう10年以上前にちょっとかじったイタリア語も役に立ったり立たなかったり。英語とは全然違う言葉でも、イタリア語に似た言葉がある、というシチュエーションにも時々遭遇しておお、となります。ラテン語を知っていたら、もっとヨーロッパ言語の世界は広がるんだろうなあ。一方でイタリア語とフランス語の単語や文法がごっちゃになるという弊害もたまにあったりはしますが・・。

そんなこんなで、時間がある時にちょっとだけでもやる、という感じなので進捗的にはレベル1がもうすぐ終わる程度ですが、それでも半年前と比べると随分フランス語が分かるようになった気がする!

とりあえず、先日子供が学校の授業で見ていたフランス語版ぺパピッグで言っていることが、結構文章として聞き取れたので、ムヒヒヒとなっております。あ、いや、本来の目的は本が読めるようになること・・・って、そんな目標が達成できるのはいつになることやら。

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続く!