愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

アメリカからイギリスの運転免許に切り替え(中間報告)

アメリカを出るときに国際免許を作ってきたが、とうとうそれも期限が切れてしまった。イギリスに住んでいるのだから、いよいよイギリスの免許を取らなければならない。

日本の免許を持っている場合は、実技などの試験は免除でイギリスの免許に切り替えができるらしい。やはり数少ない右ハンドルの国同士で融通が利くのだろうか。

しかしアメリカの免許ではそうもいかない。もう過去に免許を持っていた栄光は忘れ、イギリスでは新人ドライバーとして、一から免許を取り直さないといけないのであった。

この手続きがちょっと面白かった。まずアメリカでも日本でも、まず仮免をもらうためには最初に何か試験があったはず(日本だったら教習所内での実技があったような)。

でもイギリスは「仮免ちょうだい」と試験もなにもなく仮免を申請できる。

それもウェブサイトに情報をちょいちょいと入力して、クレジットカードで支払いを済ませて終了。もしイギリス人であれば、パスポート番号を入力すれば、本人確認もあっちで勝手にやってくれる。写真も署名もパスポートのデータベースにあるものを使うので、何も送る必要がないらしい。

外国人の私の場合はそうも行かないので、オンライン申請のあと追加でフォームが郵送されて来た。

そのフォームに写真を貼り、署名をし、本人確認ができるもの(パスポートやBRPカード)を同封して送り返す。

…そう、身分証明書を物理的にスワンジーにある免許センター的な場所に送らないといけないのであった!!

大事な身分証明書を郵送するのは、心理的な抵抗が多少あったが、仕方ない。日本の免許からの切り替えの場合は、特別措置だとかで、BRPカードの両面コピーを送れば良いらしい。DVLAには日本人向けアカウントマネジャーまでいるらしい。10年前に日本の免許失効させなければ良かったかなあ。

心配な人は、トラッキング可能で翌日配達してくれるサービスがあるので、郵便局で専用の封筒を買って、それを返信用封筒として同封しろとあったのでそうした。先方に送る時もそのサービスを使った。

さて、私の場合、ちょっとトラブったのは身分証明書の郵送ではなく、フォームにサインするときに「このボックスからはみ出さずに署名してください」とあったのに、勢いで思い切りはみ出して書いてしまったことであった。

さらにそれをごまかそうと修正液を塗って上から書き直してみたら、表面がボコボコになり明らかに怪しい感じに。

これは送ってもリジェクトされるだろうと(そもそもフォームに修正液を使ってはいけない)再度フォームを送ってもらえるか問い合わせる必要があった。

アメリカの役所の仕事ぶりしか経験したことがなかったので、ここでも問合せの電話が繋がらない、繋がってもたらい回しで何度も説明させられる羽目になるのではと暗澹たる気持ちになったが、蓋を開けてみればオンラインチャットサービスでものの10分ほどで解決してしまった。

さらに担当者の人は、フォームを送り直すのに1週間ほどかかるので、申請期限に間に合わなくなるかもしれないから、期限も延長しておきました、とめちゃくちゃ気がきくではないか。

・・・ここ、アメリカじゃなかった!!イギリス最高!!

1週間もしないうちにフォームも送られてきて、その後あっという間に無事仮免到着。BRPカードも返信用封筒を使って無事に戻ってきた。

そしてこの仮免の有効期限は、なんと10年。

よくDeliverlooなどの出前サービスでオートバイのってるにいちゃん達、Lマークをつけて走っている人がとても多いけれど、あれは仮免のままずっと仕事してるということなのだろうか?

実際とりあえずは身分証明になるものも出来てしまったので、なんだか急に安心してしまい、マニュアル右ハンドルの練習をやり直すためドライビングインストラクターを探すという次のステップにまだ移れていない。

日本でマニュアルで免許取ったのに、日本では完全にペーパードライバー、アメリカでの左ハンドル右通行での運転経験しかないため、本当に反対側で運転できるのかあまり自信がない。左側通行、と車内のどこかに張り紙をしておかないと混乱してしまいそうだ。

免許取得最終報告はいつになるやら。

子連れウィーン旅④音楽の館でウィーンフィルにどやされる・モーツァルトお宅訪問

旅行するたびに、なぜそんなに博物館に行って博物ばかり見ることになるんだろう・・普段それほど博物のことばかり気にして生活しているわけではないのに。と思うこともままありますが、今回ちょっと楽しみにしていたのはやはり音楽関係の展示を見ることでした。

なにせ街を歩けばモーツアルトにあたる!

街を歩けば、スタンウェイにあたる!(アメリカのメーカーだけど!)

ついでにゲーテも偉そうに座っている!

ミュージシャンじゃないけど、クラシック界の阿久悠(ちと違うw)。

街をフラフラ歩いていると、突然のんびりしたフォークミュージックとともに、爺さん婆さんが踊りだす!

コンサートホールだけでなく、街のいたるところにある教会などで、室内楽や声楽や、色々なコンサートも開かれていて、一日中コンサートのはしごをすることもできそう。

ハウスデアムジー

そんな音楽に満ち溢れた街で、子供を「ハウスデアムジーク」に連れて行ってみました。言うたら「音楽の館」。クラシック音楽の歴史など、インタラクティブな展示が楽しい博物館です。

ここは会社の若い同僚が「子供の時に行って楽しかった」とお墨付きをくれたのですが、ここが開いたのは2000年。そうか、当時まだ子供だったか・・・

Haus der Musik – Entdecke die Welt der Klänge

細かいことはガイドブックにある通りだけれど、歩くと音のなる階段から始まり、まずはウィーンフィルの歴史の展示に感動。

説明をじっくり読みたいのに、こういうところは子供がばーーーーっと走り去ってしまうので、「ちょ、ちょっと待て!」となってしまうんですが(苦笑)

歴代指揮者の指揮棒。意外とバリエーションがある。こうやってみるとカラヤンの指揮棒はずいぶん短めです。

こういう作曲家直筆の楽譜を見るのも初めて・・・。

作曲家の直筆の手紙や、私物も色々置いてある・・

ブラームスマーラーのメガネなどなど・・うわ〜〜〜。

思えば作曲家って本当に音楽でしか知らない、子供の時からピアノ弾いたりフルート吹いたりしてたけど、伝記ぐらいは読んだけど、本当に印刷した楽譜を通じてしか知らない、遠い存在というか、実在さえも自分にはよくわからないほどの存在だった・・のに、こういったものが形を成して目の前に現れると、ヒョーーーーーウヒョーーーーとなってしまう。

これが作家や画家だったらここまで変な気持ちにはならないのに、不思議だなあ。

この他にも、作曲家ごとに、子供も楽しめるインタラクティブな展示や、作曲家の人生やイメージに合わせてデコレーションされた部屋があります。耳が聞こえなくなったベートーベンの筆談の跡からわかるベートーベンの好きな食べ物、なんていうのもありました。当時はなかなかエキゾチックだった、マカロニがお好きだったようで、それにチーズかけて食べてたんですって!

音そのものの「展示」もあります。周波数の組み合わせや音階が不思議な感じでループする展示、色々な国や場所の音が聞こえる展示などなど。

どこだったか東京のどこかの駅の喧騒音もありました。音は少し加工してあるので、一つ一つの音をはっきり識別できるわけではなく、行き交う人の話し声も、プラットフォームの駅員さんのアナウンスもはっきり何を言っているのかはわからないのですが、それでもああ、これ、日本の音・・・とわかるのも面白い。

そしてここで絶対やって欲しいのが、「バーチャル・ウィーンフィルの指揮者体験」!

指揮棒を降ると、それに合わせてウィーンフィルが演奏してくれます!ただし、本当に指揮に合わせてくれるのでしっかりテンポを刻まないと、でろでろに遅くなったり、ものすごい早送りになったり。

小さいさんはなかなか難しいハンガリー舞曲5番に挑戦。って難しすぎて、当然ぐちゃぐちゃに。あまり長い間ぐちゃぐちゃに振っていると、途中でオケのメンバーが演奏をやめてザワザワ抗議を始めます(爆笑)そしてコンマスが立ち上がり、テンポってものがわかってないんですかあなたは!ブラームス聴いたことないの?!こんなへっぽこ指揮でやってられっかー!!!みたいなことを、結構悪態つきながら言ってきます(大爆笑)

この撮影、ウィーンフィルのみなさんずいぶん楽しかったのでは(笑)

パパも小さいさんも散々楽団員にどやされましたが、私は無事クリア。普通に指揮するとセンサーが多分ちゃんと読み取ってくれないので、ただテンポに合わせて棒を上下させるのがいいようです・・。

モーツァルトハウス

モーツァルトがウィーンに住んでいた住居の中で唯一現存するお宅も拝見。

www.mozarthausvienna.at

今このウェブサイトを見てみたら、ドイツ語・英語・中国語バージョンがありました。もうだいたい海外旅行にきているアジア人の多くが日本人観光客、という時代は本当に過ぎ去った感。

写真は一切ないのですが、1700年代のこの建物のうちモーツァルトが住んだフロアが公開されています。彼の人生の中でも全盛期の頃の家らしく、オペラフィガロの結婚もここで書かれたそう。

どの部屋がどの目的で使われていたのかは、今となっては推測するしかないようですが、小さめの部屋がたくさんある感じでした。でも当時彼が着ていた服のデザインなどを見ても、かなり贅沢な暮らしをしていたのがわかります。というか、モーツァルトが本当にいた場所にいるんだ・・この空間のこの天井を見たり、この窓から外を見ていたりしたんだ・・と想像すると、これまたシュールな気持ちに。

ウィーンにはこの他にも、ベートーベンやハイドンシューベルトブラームス・・・と足を伸ばせば色々な作曲家の博物館があった・・んですが、何しろ事前リサーチ時間ゼロ、さらに腰痛に耐えながらの旅になってしまったので、後になってあそこも行きたかった、あれも見たかった・・・と色々ふつふつと出てきます。いつかまた、リベンジ旅行しなければ!

子連れウィーン旅③シュニッツェルにソーセージ

ウィーンで食べたもの集その1。

ウィーン到着後、お昼ご飯を求め、宿から歩いてナッシュマルクトへ。レストランや食料品店が並ぶ市場です。大きめの道路2本に挟まれる形で長〜く伸びている細長い場所にあり、歩いても歩いても店が続きます。

到着した日はお天気もよく暑いくらい。さらに市場は観光客も多くてかなり混雑していました。腰痛でなんとなく体が歪んで内蔵の座りも悪く気持ち悪く、強い日差しと喧騒の中を歩いていたらさらにしんどくなってしまい、普段はわーきゃー楽しく冷やかして歩く市場も、食べ物なんぞ、もうどうでもいいわ!と投げやりな気分になる一方。

そしてウィーン、意外とアジア料理の店があちこちにあったんですが、この市場にも「寿司と中華とタイ料理」を全部まとめて出すような危険臭ただよう店があったりして、旅先だからその土地の料理を食べよう、などという考えは全く無い小学3年生を激しく誘惑してくる・・・。

それだけはダメ、絶対!と、衰える判断力を振り絞り、その向かい側の店に入りました。が、そこはそこで、ウェイターが道行く人々をうざいくらい客引きしている、いかにも観光客向けのイタリア料理店。しまったぁ・・!

それでもなんとかウィーン的なものを・・と

ソーセージと

ウィンナーシュニッツェルを。

ウィンナーシュニッツェルは、やはり村上春樹のエッセイでロンメル将軍が食堂車で食べているシーンのことを読んでから、時々食べたくなる一品ではあります。出てきた付け合わせは、エッセイで引用されていたサウンドオブミュージックの歌詞にあるヌードルではなく芋、でしたが。

レモンを絞ると、たいていの揚げ物は救済されるような気もします。

ご飯をお腹におさめて少し元気も出たところで、ちょっと気になる地元の食べ物を見てみたり

これはいわゆるフルーツバーみたいなもののよう。Kaspressknödelというのは、チーズやパンなどをこねて焼いたお団子のような・・お焼きのようなもの。アルペン地方の食べ物のようです。この他にも結構スパイス屋さんやケバブ屋なども。魚屋、肉屋もあり、隣接のレストランもありました。そういうところに入ればよかった。

店がひしめき合っている市場も、最後尾のほうにいくとテントが立ち並ぶこんな感じになります。入口付近は観光客向け風なところも多かったですが、ここまでくるともう少し地元風?

レンガ建てのビルが多く町全体がなんとなく茶色系なロンドンと比べると、ウィーンはやはり建物がエレガント~な感じがして、より芸術文化の街、これぞヨーロッパ、という気分になります。

市場の横にも、こんなに装飾が美しい建物が・・・(右側の)

こちら、ウィーン分離派の中心人物でもあった建築家、オットー・ワーグナーさんによる「マジョリカハウス」。マジョリカ焼きのタイルが使われているそうで、なんと可愛い!中はアパートになってるらしいけれど、中はいったいどんななんだろう・・。

って検索してみたら、中も素敵や~~!

近づいたらもっときれいなタイルが見られたんですが、腰痛でそれどころではありませんでした(トホホ)。

市場を離れ、今度は博物館が並ぶエリアへ。ここにはワインなどのアルコールの試飲、地元で作られたかわいいデザインの雑貨などを売っているテントもありました。皆さん質問すると普通に英語で答えてくれて有難し。これはイタリアの食前酒アペロールのバー。オート三輪を面白い風に改造してあります。アメリカだとフードトラックがどーん!という感じでしたが、こういうサイズ感もヨーロッパ的。

さて前回ベルギーを旅行した時は、夫の意向に沿って食べ物を決めたところほとんどフリッツしか食べない旅になってしまった遺恨があったため、今回は絶対ソーセージしか食べない旅、にはさせない・・・!と固く決心して参りました。

で、初日のディナーはこちら

私だけお友達とコンサートに出かけたので、その前にさっと腹ごしらえ・・と思ったらやっぱりこうなった。道端にあったソーセージやケバブを売っているスタンドで注文した、中にチーズが入っているKäsekrainerというソーセージです。そういえば昔日本でもチーズ入りのウィンナー、売ってたな。たまに買ってくれて、お弁当に入ってたりすると嬉しかった記憶が。味もそんな感じの味でした。

パンは切らずに、ステンレスの棒みたいなのに突き刺して穴をあけ、そこにソーセージを押し込んであります。ウィーンの空港に着いた時、タラップを降りて空港入口までバスで移動したのですが、そのバスの窓から見えたのが、整備士さんだろうか、地上勤務の人が滑走路の近くでこれと同じものにかぶりついていた姿でした。つい凝視してしまいましたが、日本だったらおにぎり、ウィーンだったらこれ?

実際道端にこういうスタンドが良くあります。昔はよく自分でソーセージを作っていた腸詰めおじさんな旦那は、ソーセージとビールが大好物・・・(そういえば一時はビールも自分で醸造してたな・・)。やっぱりこういうのを目にするとフラフラと吸い寄せられていく・・・

黒パンがついてきた。っていうか、ソーセージばっかりの旅にはさせないぞ!ぞ!

朝食はだいたい、近所のスーパーやパン屋さんで買ってきたパンやフルーツで済ませていました。ウィーンのパンは、全然繊細な感じはないんですが、なんでしょう粉が違うんでしょうか、なんだかおいしくいただけました。このパン、どうもクロワッサンの元になったともいわれているらしい。

クロワッサンもこんな感じ。作りはかなり質実剛健

クロワッサンってトルコのウィーン包囲失敗を祝って作られたんじゃなかったっけ、と思ったらちょっとガセっぽいようです。もともと原型になるようなパンが色々あった模様。Wikipediaの英語版にそこらへんのことは色々書いてありましたが、日本語版のほうはそのごく一部の文章だけ翻訳して載せてあり、説明がちょっと不十分でした。というかWikipediaの情報もどれだけ信用できるかは気を付けないといけないので、参考程度に。

バースデーやっつけ日記

7月は大きいちゃん、小さいちゃんの誕生月。

大きいちゃんはアラフィフに、小さいちゃんは9歳になりました。40歳を過ぎると年齢を数えるのをやめてしまうので、夫のも自分の年齢も実は何歳かすぐに答えられませんw まあいいや。

大きいちゃんの誕生日当日は、まだ子供は夏休み前だったので、会社を休んで二人でロンドンをぶらぶらしました。自分の誕生日は会社休んだりバケーションに行ったりする人、多いです。

私はバッキンガム宮殿で衛兵の交代を見ながら、一個だけ電話会議。

この日は、この他にもグルカ兵というネパール人部隊のマーチングバンドも参加していました。色々ややこしいんだけど、イギリス軍に雇われているネパール国籍の人達らしい。植民地時代はそれこそ精鋭部隊として活躍してたんだとか・・。グルカ兵は引退すると、結構ボディーガードなどとしても引っ張りだこらしく、シンガポールとかで小さいけど強そうなドアマンとかがいたら、元グルカ兵かも、なんだそうです。へーへーへー

そして向かったのは、女王様のギャラリー。レオナルドダヴィンチの原画展を見てきました。

レオナルドダヴィンチが色々書き散らしたメモや下絵などが展示されています。これら数百点に渡る原画(原画と呼んでいいのだろうか、色々描いたもの)は、スクラップブックみたいな形にしてまとめて、1600年代ぐらいにイギリス王室のコレクションになったらしいですが、しばらく忘れられていたらしい・・・。

ヴィクトリア女王の時代になって、ちゃんと額装して綺麗に整理したようです。

子供の頃、上野の東京科学博物館だかで見たダヴィンチ展がすごく衝撃的で心に残っているのですが、なんぞこの細かさ。そして一枚の紙に、必ずしも同じトピックの内容が描かれているとは限らず、何かの絵の図案が描いてあると思えば、その横に建築のアイデアがあったり。

この終わりなき探求心。そしてこの絵はレダと白鳥の下絵なんだけれど、実際に絵では描かれなかったものすごい編み込みヘアスタイルの後ろ側のデザインも考えている・・・!

へーへーへー!とまた一通り関心したところで、凡人は腹がへる。以前も寄ったヴィクトリア駅前のフードホールでまた軽くランチ。

これはかなり薄く切ったなすびをグリル+オリーブオイルとチリまみれにしたもの。後で家でも作ってみましたがこれくらい薄くしてもいけますね。油が結構必要ですが・・。

そしてユーストン駅近くの名店Roti Kingが出しているインド系マレーシア料理のお店で、これまた久しぶりのロティチャナイ!チキンカレーと一緒にいただきました。

ロンドン在住になったけれど、なかなかこういう観光地っぽいところの写真は撮ったりしてないなあ、とパチリ

ディナーは大きいちゃんの所望で手巻き寿司。お刺身を買うために、初めて日本人がたくさん住んでいるというアクトンまで行ってきました。ウエストアクトン駅前にあるアタリヤでお刺身を色々と注文。これで40£なり。

そしてロンドンに来てからすっかり甘いもの好き&Netflixにあがっていた「サボリーマン飴谷甘太朗」のドラマを見てからさらに「スイーツ」にはまり始めた大きいちゃんの所望で、SOHOとチャイナタウンにお店あるKova Patisserieで事前に買ってあったケーキをいただきました。

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一方小さいちゃんは週末に学校のお友達を呼んで誕生日パーティー。ちょっとアートなアクティビティをするところを予約してお友達を呼んだのですが、予算の関係で友達全員はさすがに呼べないよ・・・と言っていたのに、市長な小さいさん、呼んでなかった子にも招待されていると話してしまい、前日にその子のお母さんからテキストが来る始末・・。

急遽人数増やして招待したりと多少てんやわんやありましたが、ふたを開けてみれば9歳女子のかしましトークが面白すぎて、ビデオに撮ってお母さん達とシェアしてみたり、みんなで楽しくワイワイすごして、親はそれなりに精気を吸い取られながらも、楽しく達成感のある(?)誕生日会となりました。いや、毎日こんなエネルギーのある子供達の相手をしている学校の先生ってすごい。

日本でいうところの幼稚園の年長の時からずっと持ち上がりで来ているこのクラスに編入して1年。小さいちゃんがベストフレンドと言ってくれるお友達もぼちぼちいたりして、あいかわらずその社交性の高さは親が羨ましくなるほどです。

やっつけ気味に書いた今年の誕生日については、以上です。しかし子供ももう9歳・・・早いなあ(涙)

ギルドホールで室内楽特訓

ロンドンに引っ越してから、ほとんど触る機会のなかったフルート。仕事も生活も落ち着いたし、ロンドン2年目はもう少し機会を増やしたい。思えば子供が生まれてから9年間、ほんとに少ししか楽器に触れていない。


で、えいやっと、ロンドンはバービカンセンターに隣接する、ギルドホール音楽演劇学校の室内楽ワークショップに参加した。「エニグマ14」と言う名前で活動している、ピアノ・チェロ・フルートのトリオ演奏家の皆さんが講師となり、週末2日間みっちり特訓していただいた。これはもう単に自分用の覚書き。

  • 室内楽ワークショップはカリフォルニアでも何度か参加したことがあるが、どちらかというと引退したお年寄り集団の趣味の会的なおもむきが強かった。しかし今回のワークショップの参加者は10人と超少人数。音大を目指す高校生も何人か。英国北部や外国からわざわざこのために泊りがけで来た子もいた。
  • 課題曲は3曲、事前に知らされてはいたけれど、会場に入るなりウォーミングアップも無く「じゃあ早速順番にやってみて」。これにみんなビビる!朝も早く緊張もし、朝食さえ食べずに来てしまったので体も落ち着かず、やっぱり最初はボロボロであった。
  • さすがに2日目はフルートの先生がみんなを輪にして深呼吸から始めるウォーミングアップをやってくれた。やはり管楽器をやる人の方が、呼吸器を使うぶん体のバランスとか、ヨガっぽいこととか、気をつけている人が多い気もする。
  • 先生の指示でトリオを編成。私のピアノ相方は、ケンブリッジの学者さん。チェロが2人足りないので、私達のグループは先生がチェロパートをやってくれてラッキー。
  • 各自練習部屋で練習、そこに先生たちが巡回して指導してくれるのは、過去に参加したワークショップと同じ。ただし人数が少ないのでずいぶん見てもらった。
  • 私のグループはコンサートホールを使って練習したのだが、空気がすごく乾燥する上に自分の音が響かずスカスカしてとても焦る。しかし不思議なことにこれがホールの中間・後方で聴くと、ちゃんと聴こえるらしい。自分が聴こえる音と、聴衆側から聴こえる音は違うという難しさ。
  • 以前エマニュエル・パユのマスタークラスを聴講した時にも、ホールの大きさに合わせて音の出し方を考える・・と言う話があったけれど、箱に合わせた音量調節の仕方、特に楽器をロールアウトして肘に向かって吹くつもりで吹き込むことで音量をあげる・・というのを教わる。
  • フルートの先生はカナダ人。北米と欧州の音を比べると、欧州のほうが「ウッディー」な音なんだそうだ。自分で吹いてみてファジーに聞こえても、これまた客席からは聞こえ方が違うと。しかし吹き方を変えるとぼへーっと聴こえてしまい自分の音が気に入らない。良くなったと言われても、自分で吹いてみてどうだった?と聞かれても、「うーんなんか気持ち悪くてやだ」としか言えず。しかしあとで他の参加者が動画をとってくれたのを聞いてみたら、あら不思議。思ったよりちゃんとした音になっていた・・!
  • 練習不足というより、肺活量が落ちているのをひしひしと感じる。先生はピラテスやってるそうな
  • 二日目は最初はパート別に集合しての練習。ふごっといびきをかくような音を出して呼吸を整える方法、ウォーミングアップのルーティーンの話など。ルーティーンがあるほど練習してない・・。色々反省。
  • 休憩時間は高校生たちと一緒にご飯を食べに行った、みんなしっかりしてるなあ。子供と話している感じがせず普通にしゃべっちゃった。
  • アンサンブルをするとき、それぞれが楽譜に顔をうずめていたり、自分のゾーンにだけ入っている感じになるのがいやで、もっとちゃんとアイコンタクトを取るとか、音が「まぐわう」感じを演出するためにも、コリオグラフィーみたいなの(って踊るわけではないけど、ロックのジャムセッションのごとく、何かしら動きの流れを合わせるような)があってもいいんじゃないかなと思ってが、今回の先生達は必要な部分でさっとアイコンタクトをする位を奨励。時にはタイミングなど、目の横に入っている相手の気配で感じ取れと。相手が視界に入らないように、お互い背中を向けての練習も。面白いことにそのほうが相手の音が良く聞こえた!
  • 以前参加した室内楽ワークショップでは、週末みっちりやって一気に2キロぐらい体重が減ったことがあったが、今回も特に1日目はヘロヘロ。といっても正味吹いていたのは一日6時間ぐらいだったが、あまりにも久しぶりすぎて・・。緊張もあったと思うし帰ったらまた全身筋肉痛のようになっていた。痛み止め飲んで寝た位。翌日は呼吸も深くなりもう少しリラックスしてできたが、結局ご飯もがっつり食べたしで今回体重は1ポンドだけ減った。
  • 音楽学校はバービカンセンターの中というか、同じコンプレックスの中にある。ここは戦後近未来的な感じで建てられた、コンサートホールや学校、そして住居が一緒になった巨大施設。外はうちっぱなしのコンクリート、まさにブルータリズムな建築。そして中はまさにミッドセンチュリーモダンな感じ。練習室の眺めもこんな感じだった。とはいえやはり古い建物なので、フロアによっては下水くさーい感じの場所もあったり。


  • このワークショップの他にもサマースクールも始まっていて、練習室からはピアノをがんがん練習する音も。今回であった高校生もそうだけれど、演奏家を目指す彼らは眩しく羨ましい。親の意向もありそういうスタートラインに立つこともなかった私、社会人になってから、あとで何もしなかったことを後悔したくないと時々もがいたりあがいたり、忙しさにかまけて離れたりの繰り返し。


  • セッション一日目の終わりは先生たちのコンサートも。ハイドン、シャルル・ルフェーブルのバラード(課題曲)、リーバーマンのトリオ(激しくかっこいい・・・)


  • 最終日には各グループで発表会。緊張して最初左手がしびれる(呼吸がおかしい)。が後半になって余裕が出てきて、チェロのフレーズをつい舞台上なのに鼻歌で歌ってしまったり。1年ぶりにしてはまあまあの出来。でも今回は、リハーサルの時も驚くほど人前で演奏すると色々崩れた。
  • ワークショップが終わってからも、先生も含めみんなで飲みに行き、音楽談義やいろんな話で盛り上がり、連絡先を交換し合い、2日間しか一緒じゃなかったけれど、その間はみっちり一緒に演奏していたので、ずいぶん打ち解けて楽しい音楽仲間ができた。ロンドンのフルート事情というか、誰にコンタクトを取るべきかなども色々教わり、フルート活動の足掛かりが少しできたかもしれない。充実してやる気がむくむくとわいてきた、いい経験となりました。あとはもう少し真面目に少しでも考えながら練習すること、そして会うべき人達に会わないとだ!