愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

2022日本里帰り日記⑤:消費大国ニッポンで目を回す

在外邦人が帰国後まずは直行するところ。行くとつい写真を撮ってしまうところ。それはコンビニ。我々も御多分に漏れず、日本一日目の朝直行したのはコンビニであった。

入口で鳴る音楽、空調、独特の匂い・・・そう、旅や懐かしい記憶の多くは、結構匂いが大きな印象を占めている場合が多いと思う。

ポテチひとつ、おにぎりひとつ、アイスひとつ買おうにもとにかく選択肢が多い。商品名やフレーバー名も、興味をそそるものが多い。多すぎて結局混乱し軽くパニックを起こし、何も買わずに出てくることもしばしばであった。

今回の滞在は、1£=160円という夢のような円安だったので、全てが安くてびっくりする。空港で最初に買ったペットボトルのお茶などは、80ペンスぐらい。イギリスでペットボトルの水を買うのの半額ぐらいの安さである。

当然これは我が家が外国でその国の通貨を稼いで暮らしているからで、日本で日本円を稼いで生活してしていたらこれが普通だし関係ないとはわかっているものの、何か日本が激安大国に思えてくる。日本に逆駐在で来たら一番美味しいだろうなぁなどと妄想する。

子供は貯めたお小遣いで、コチャコチャしたものを友達のお土産に買う。お弁当におにぎりなど持って行こうものならば、食べたい、一つくれと同級生が群がるような風潮の昨今、日本への旅行は盛大に羨ましがられ、アニメ好き、日本好きの友達からは「道に落ちている石でもいいから日本から何か持ってきてほしい」と言われる始末。

それにしても商店街、スーパー、駅構内、とにかくものが多い、誘惑が多い。耳目から入ってくる情報量もものすごい。ガイコクに住んでいると、景気が悪い=シムシティのように店がどんどん閉まり、人がいなくなり街が廃墟になるようなイメージがあるけれど、少なくとも大都市東京ではそんな感じはない。コロナで控えているとはいえ人出もそれなりだし、街中に商品があふれかえっている。これ全部買う人いるの?ものがだぶつきすぎててデフレなの?

これだけカオスの中でものを売ろうと思えば、とにかく他と何か違ったり、目立たせないと注目されなそうである。既に今思えば情報過多、満員電車通学の中で育ってきた私はそういうものをうまくシャットダウンしてやり過ごす術を知らずのうちに身に着けているのだと思うが、おそらくそういう大衆を余計振り向かせようと思うと、こういうものもどんどんエスカレートしそうではある。

そしてやはり、こういう環境で育っていない子供がギブアップしてしまった。思えばサンフランシスコもロンドンも、大きな都市であることは変わりないけれど、特にスペースやものの密度、あと聞こえて来る騒音の違いがあまりにも大きい。

特に子供がダメだったのがスーパーやショッピングモール。目に直接入ってくる蛍光灯の光(これが一番つらかったらしい)、店内にひっきりなしに流れる音楽やいらっしゃいませいらっしゃいませのアナウンス、ごちゃごちゃのビジュアルに脳がオーバーヒートを起こしてしまい、せっかくのポンド高円安を満喫してやろうと息巻く母をしり目に、買い物行きたくない・・とストを起こしてしまった。

まあそうだよね。かくゆう私も、化粧品だオヤツだとコチャコチャしたものを色々買ってみたものの、後になって「まあ、無くても良かったかな・・」と思ったものも多かったし、コンビニの食べ物も3回買ったあとは後はもう嫌になってしまった。消費者心理とはかくも難しいものである。

それにしても、あれだけごちゃごちゃとものが並んでいる店のレジの横に、「断捨離で心も体もスッキリ」みたいなムック本が並んでいたのを見た時には大苦笑してしまった。まあ、消費はエンターテイメント。全くエコではないが、たまに帰国してこういう経験をするのも面白かった。