愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

2022日本里帰り日記①:帰るまでが大変だ

4月のイースター休み、なんと約6年ぶりに日本に里帰りしました。子供が最後に日本に行ったの、5歳の時。ロンドンへの引っ越しがあったり、コロナで鎖国になってしまったりで気がつけばこんなに長く帰れないことになるとは・・。

さらにはウクライナでの戦争がはじまり、通常はロシア上空を飛ぶロンドン⇔日本便が一体どうなるのかわからない状況だったので、到着するまでは不安も色々の里帰り。まさか世界情勢がこんな形で自分達に影響するとは想像だにもしなかった・・・。

今のところガイコク人配偶者の里帰りには、ビザが必要。それ以前にはビザさえ発行されず、完全に締め出しだったのに比べるとなんぼかマシだけど、ビザ申請のために大使館に出向く必要あり、そしてその予約スロットが取りにくいという苦行。

さらにビザ申請には戸籍謄本が必要なのだけれど、外国から戸籍を取り寄せようと思うと英米では既に存在しない国際返信切手券での支払いを役所から求められるという無理ゲーが重なったので、もうパパはお留守番してもらうことに(苦笑)。

入国に必要な書類は、ワクチン証明と、コロナ検査の陰性証明など。今までコロナが始まってから海外渡航は4回しましたが、他の国と要求されている内容は全く同じでした。しかしここからが日本の「水際対策」の真骨頂。

まず、MySOSと呼ばれる独自アプリを携帯にインストールする必要あり。

そして、ワクチン証明、そしてコロナ陰性証明、滞在先の情報などをこのアプリにアップロードする必要あり。

まあそれは良いのだけれど・・なぜか日本は、各機関が発行する陰性証明書を、さらに「日本独自のフォーマット」に書き替えて提出しなければいけない、という謎プロセスがあるのでした・・。

他の国へ飛んだ時は、民間の検査機関が出してくれるフォーマットの証明書(たいていメールで送られたPDFファイル)を、飛行機チェックインする時に携帯の画面からちらっと見せて、陰性と書いてあればハイOK、って感じだったんですけどね・・。

フォーマットを揃える意義、何でしょうね・・偽造防止とか、英語じゃない言語への対応とか色々理由はあるんでしょうけど・・まあいいんですけどね・・・まず行きつけの検査機関がこの書き換えに対応してくれるかどうか、チェックしないといけなくてですね・・。

幸い行きつけの民間テスト機関は、「香港と日本は要求がちょっと違うのよね」としっかり把握してくれていたので助かりました。テスト結果として受け入れられるテスト方式も、日本と香港は他国とちょっと違うとのこと。

離陸72時間前にPCR検査。その後、無事陰性のお知らせと、通常の英語での陰性証明書がメールで届いた後、しばらくして厚生省指定のフォーマットに書き換えた書類もメールで送られてきました。

ちなみに厚生省の指定フォーマットはこんな感じ(2022年4月時点)。

これ、PDFファイルなんですけど、なんかコンピューターから直接情報入力できないPDFみたい(!)このため、担当の人がわざわざこの紙をプリントアウトして手書きで情報を記入、それをスキャンしなおしてメールに添付して送り返してくれる、という無駄な4ステップがここで追加されていた・・。ってかこんな手書きのほうが偽造簡単じゃね?!

あと、無駄なステップが増えるほど、エラーが起きる機会も増えてしまう。うちは大丈夫だったけど、実際、検査機関に日本向け書類を作ってもらったら、パスポート番号を手書きで書く時に間違えられてしまって、出発前に大慌てで書き直してもらった、という経験をした人も周囲にいました。

そしてこの書類を、アプリにアップロードする必要があるんですが、アップロードの時PDFフォーマットのままだと受け付けてくれない!というハードルもあり。なんとPDFを画像ファイルのフォーマットに変換する必要がありました。これもまた余計なワンステップ。

子供のぶんと私のぶん、そしてオリジナルの書類と日本用フォーマットの書類を何度も変換してはアップロード。「携帯のスクショ機能を使えば簡単」というクソリプTwitter上でもいただきましたが、そういう問題じゃない。

まあ紙の書類だったら、携帯で写真撮ってそのままアップロードすればいいんでしょうが・・。民間のテスト機関って、ショッピングモールの中とか街中の色んな場所に検査場があって、サンプルをラボに送り、証明書はサポートセンターみたいなところが一手にやる・・という感じのところが多いので、その場で手書き書類を発行してくれる、というケースは(イギリス、というかロンドンの場合)あんまり無さそう。

まあ国によっては紙での証明書発行が前提、というところもあるとは思いますが、このアプリ、アップロードする時にフォーマット縛るの何故!!?そういえばコロナが始まった初期のころ、陰性証明書を画像ファイルでしか持っていなかった人が、それだけの理由で強制送還(って日本人なのに・・)されそうになったって事例を聞いたことがありますが・・今度は画像ファイルじゃないとダメって・・どないやねん~!

さすがにワクチン証明は各国が発行したフォーマットをそのまま受け入れてくれました。でもイギリスが発行してるPDFの証明書をわざわざ画像ファイルに変換したけどな!

そして最後にイラっとしたのは、滞在先情報の入力。郵便番号を入力すると、アドレスが自動的にロードされる方式になってたのですが、羽田到着後に滞在するホテルの正しい郵便番号を入れても、存在しない番号だといって、エラーがでてしまう!どこを調べても、正しい郵便番号なのに・・。

思えばこのホテル、それなりに大きいところだったので、その町内で一般的に使われている番号とは別の、ホテル専用の郵便番号があるのではないか、そして厚生省アプリが使ってる郵便番号データベースにはその情報は入っていないのではと推測。って一体どんなデータベースやねん!仕方ないので、同じ町名の郵便番号が何かをネットで調べてそれを入力して事なきを得ました。

・・・って、これは私がなんとなく機転が利いたケースだったから良かったけど、お年寄りや状況を良くしらない外国人だったらここで詰むんじゃないか・・・。

とまあ、本来だったら、各国で発行されている証明書、陰性証明書をアプリにアップロード、滞在先住所などの情報を入力する、とごくシンプルなステップで済みそうな手続きに、余計な工程がこれでもかこれでもかとついた、水際対策対応。時間に追われたり帰国のドタバタや不安でいっぱいの時だったので、これだけでドッと疲れました・・・。

というわけで、まだ出発にも至っていない久しぶりの里帰り日記のはじまり!