愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

読書記録まとめて

2017年、地元の図書館にある日本語の本を読み漁るシリーズを始めました。図書館から適当に掴み取ると存在さえ知らなかった作家の作品が読めるのはなかなか楽しいです。なぜかインスタグラムのほうに読書記録を一部アップデートしていたので、それをこちらにも。

つまをめとらば

つまをめとらば

初めて読んだ。なかなか良かった。

この本に限らず、平和な時代の武士が出て来る小説は読んでいて何となく、枠の形は今のサラリーマンに相通ずるものもありそうな、なさそうな。どっちかというと昭和のサラリーマンかしらん?

実際にこの時代の人が今の時代小説読んだらどう思うのかしらん。やっぱり現代と共通する思いの割合が多いのか、当時は実は無い感覚がここには書かれているのか。そう思うと、数百年後に今この時代を舞台に書かれる小説がどんなものかも、興味ある。

煙の殺意 (創元推理文庫)

煙の殺意 (創元推理文庫)

火曜サスペンスとか土曜ワイド劇場とか母が好んで見てたけどなんで人は殺人事件がそんなに好きなんでしょう…!ありとあらゆる方法、形で人が殺されるエピソードがこんなに巷にあふれる不思議。

泡坂妻夫は状況証拠さえない警察の単なる空想妄想で犯人決めるのはコワイコワイ!本来は犯人逮捕でめでたしめでたしではなくて、ちゃんと起訴裁判判決まで持ち込めての事件解決。その点アメリカのテレビドラマ「Law and Order」刑事・司法すべて網羅してて良い番組だ、日本でもそういうのあればいいのに。

綾辻行人は登場人物が漫画のキャラクター風でした。

姫椿 (文春文庫)

姫椿 (文春文庫)

浅田次郎も何冊か読んでみた、どれを読んでも何となく雰囲気は覚えてるんだが、翌日には何故か後にあまり何も残らない。高倉健が駅員の格好してぼーっと立ってるのは覚えてるけど、内容なんだっけ?みたいな。どの話もテーマとしてはみんな人生色々、みたいな感じであってますか…

不信のとき〈下〉 (新潮文庫)

不信のとき〈下〉 (新潮文庫)

不信のとき(上)

不信のとき(上)

不倫は文化と言って叩かれてた素足のおっさんいたけど、色んな小説読んだり日本の友達の話きいてるとあながち間違ってないというか、文化というか長くから日本に続く習慣(悪習)で合ってるでしょうと思ってまう。この本もそういう話かーいと思っていたら最後に急に当時の社会の変化最先端を使ったそういうどんでん返しかーい!それにしても色々あー怖おー怖、嘘の上塗りキモっ!

恍惚の人 (新潮文庫)

恍惚の人 (新潮文庫)

子供の頃、これを下敷きにしたテレビドラマの予告編を見てものすごい衝撃というかショックだった記憶が(調べてみたら多分大滝秀治さんがやってたバージョン)。 それ以来見るのも読むのもなんだか怖くて触らなかったのだけど、とうとう読んだ。他に読んだ作品は、戦中、戦後を通じて代わりゆく価値観や時代の中で生きる女性、というテーマが多かったけれど、この痴呆老人と介護の話は、1972年の作品だというのに、現代に置き換えてもほとんど違和感がない。

生きていくという形は時代によって色々なのに、老い死んでいくというのはいつになっても同じような形をとるんだろうか。両親も終活だなんだとやっているが、終わり方だけは願ったようには必ずしもならないし、周囲の家族もどのタイミングでどういう状況になるのか・・。自分も歳を重ねるにつれて、ずんずんずんずん重くなるトピック。


有吉佐和子の本は図書館にたくさんあって他にも色々読みました。図書館の本って時々こういう書き込みがあるから面白いw

まだ続く。