愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

 そして当日。


選挙当日は、火曜日だけど、そわそわしてなんだか気分は金曜日のよう。「クリスマスイブみたい」という人も。旦那は仕事の前に1時間並んで投票に行き、会社にも胸に「投票しました!」というシールを貼って出勤する者多数。地元の消防署や学校が投票所になっているけれど、場所によっては小さなアパートのロビーや、誰かさん家のガレージも投票所になっていて、家の前に長蛇の列が出来ているのも見かけた。


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朝出勤のために道を歩いていても、角ごとに人が立っていて、候補者の名前が入ったプラカード片手に「投票行きましたか?」と声をかけてくる。これは大統領選挙というよりは、サンフランシスコの議会選挙支援の人たち。選挙権のない私としては、「いや投票できないんで」と答え続けなければいけないのが非常に疲れる。むー。


アメリカに住んでいるとはいえ、選挙の動静を見守っているとはいえ、選挙権がナイということでやっぱりちょっと心には距離感が。でも思えば、自分がアメリカ人じゃないんだ、と実感させられる瞬間って選挙の時ぐらいしか無いかもしれない(外国人だからアパートを借りられない、なんてこともないし)。ここに住んで働いているものとして、日本にとっていい候補かということよりは、やはり自分の生活・自分の住んでいる社会にとっていい人を、と思う。


仕事を早めに切り上げてサンフランシスコに戻り、開票結果を見守るパーティーへ。民主党グループのワカモノ達が地元のナイトクラブを貸し切ってのパーティー。収容人数800人のところ1200人のサインアップがあったとか。中には巨大スクリーンがあって、オバマが州を獲るごとに大歓声。まるでサッカーの試合ですよ。


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しかし約束に遅れた友達が定員オーバーのために中に入れず。オバマオハイオを取ったところで大盛り上がりの会場を残念ながら退場。会場をサンフランシスコ民主党の集まりに移す。こちらはホテルの宴会場。集まっている年齢層も、コドモからお年寄りまで幅広い。ビールや食べ物も振舞われた。


バージニアも、フロリダも、ペンシルバニアも、みーんなオバマ


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カリフォルニアや西海岸の投票は夜8時で終了。終了まで、みんなでカウントダウン。投票終了のカウントダウンだと思っていたのが、実はオバマが大統領に選出されるカウントダウンでもあった(西海岸は民主党が強いので、開票を待たずに決まり、らしい)。カウントダウンしたと思ったらすぐに、テレビのスクリーンからはオバマ大統領当確のテロップが!つんざくような大歓声。この後のオバマのスピーチより、この瞬間が一番感動したかもしれない。テレビのコメンテーターまで涙ぐんでいた。ジェシージャクソンが涙を流して立ち尽くしていたのがなんとも言えず。歓声はYes we canからYes we didへ。


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負け院の演説も良かった。茶化してる人もちょっといたけれど、尊敬に満ちたいい演説だったと思う(でも彼らが退場するとき、みんなでナ~ナ~ナ~、Good bye!なんて歌ったけど・・)。会場にはこの後、下院議長でサンフランシスコ選出のナンシー・ペロシ議員からも電話がかかってきて、彼女の音頭でNo on 8の大合唱に。オバマは大統領になったが、カリフォルニアではまだ色々な市民投票の結果待ち。同性愛者の結婚を禁止するこのPropositionはその中でも大きな焦点で、ホテルの隣の部屋では、Prop 8に反対する人たちの集会もやっていた。(翌日、結局この法案は通ってしまった・・・がっかり・・)


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オバマの演説。会場の人たちも興奮&涙ぐむひとも多数。


色々思うことはあるけど、今回はここまでにしておこう。これでめでたしでないし、これから先のことを色々言ったりすることはできるけど、今日この日だけは、やはり歴史に残る一日だったと思うから、この一日だけは、夢と希望・・というちょっぴりナイーブな気持ちだけで終わらせたい。あとは思うことがありすぎて頭がパンクしているのもあるけど・・・笑。


Union Squareはワカモノでいっぱい。車はクラクションを鳴らしまくり、道行くみんな叫びまくり。会場の外に出たとたん、やはり会場の歓声がすごかったらしくて、左耳の中が痛んでしょうがなかった。左耳、ちょっと弱いみたいで、カイロに滞在したときにも騒音のひどさに耳をやられてしまって以来。耳医者行かないとかな・・涙。


この日ばかりは知らない人たちとハイファイブしまくった帰り道だった。