愉快的陳家@阿拉米達島

ちょっと雑だが愉快な暮らし。サンフランシスコ・ベイエリア日記。

大江戸湯煙戦国武将


嫁の実家に帰ることほど、つまらないものはない・・とはよく言ったもので、私にとっては家族や友達に会えるだけで満足してしまう里帰りであるが、旦那にしてみれは、せっかく外国に来ているのだから、親とお茶ばかり飲んでいるのももったいなく、色々見て回らなければ損、と思うらしい。私も最初は、女子高時代の友人の集まりに旦那を連れて行くという、日本人の旦那さんでさえきっと瞳孔が開いてしまうような体験を旦那にさせてしまったりしていたが、漢字も読めるし、一人でふらふらするのは得意な旦那なので、最近は、私が友達や家族と過ごしている間、おばあちゃんのらくらくフォンだけ持たせて、旦那一人でどこかに行ってもらうことも多くなった。


この間の正月もひとりで成田山に詣でていたし、どこからどう情報をひろってくるのか知らないけれど、目黒の寄生虫博物館やTOTOのトイレの展示を見に行ったり、立川競輪にも行ったり、ゴールデン街でひとりで飲んだりと、私が行ったことのないようなところに行っては独り楽しんでいるようだ。そんな旦那がセレクトする東京名所に行くのもなかなか面白い。ロンリープラネットの日本ガイドブックもかなりマニアックで、いきなり「カトリジンジャ〜に行ってみようか」などと言うこともある。そんな利根川流域限定な神社のことまで載っているらしい。


関西旅行の翌日には、サントリー美術館に行った。これは普通。最初は用賀にある世田谷美術館に行きたがっていたが、遠いのでやめさせて、六本木で妥協した。駅前は殺伐としていやな感じであるが、おされ感漂うミッドタウンの美術館では、天地人の展示をやっていた。大河ドラマでやっていたそうだが、直江兼続という人じたい全然知らなかった。我が愉快な実家は、両親、私や弟も含めて皆大阪出身ではあるが、一族の出はもともと米沢藩なので、興味深く見た。が、いまいち直江兼続さんという人の人となりはよくわからない展示だった。


豊臣秀吉の金の屋根瓦も置いてあった。小さいとき京都は桃山城の近くに住んでいたことがあるが、私達が引っ越した後そこを取り壊して掘り返していたら、そこからも秀吉の金の屋根瓦が出てきたそうだ。今回の里帰りでは久しぶりに生誕地にも帰れたし、たまたま入った美術館でもこんな展示にあたったので、なんとなく何かの縁を感じたりしたが、まあただの偶然以上の何ものでもないだろう。でも歴史の浅いアメリカに比べて、日本に来てこうやって古いものを見るとちょっと旦那に自慢したくなったりするものだ。横では二人の関係がいまいちよくわからない中年男女のカップルが、「信長って、ああ見えて○○なんですよね」「直江さんって、あの人、出家したんでしたっけ」とまるで飲み仲間の噂話か!というような会話を繰り広げていた。


次に旦那は「ODAIBAにあるONZENに行きたい」と所望したので、二人でゆりかもめにゆられてODAIBAに向かった。「あのぐるっとまわるところが良い」と評判のゆりかもめは家族連れやカップルでそれなりににぎわっていたが、私達が降りたのはひと気の無い「テレコムセンター」。旦那のお目当てはここにある「大江戸温泉物語」という温泉施設だった。温泉施設であるだけでなく、大江戸で、物語である。「関所」でお金をはらい、下足番(ただの下駄箱)に靴をあずけ、借りた浴衣に着替える。中はすべて「お江戸風」な健康ランド。ちょっとこち亀に出てきそう・・・。


ディズニーランドとか、人工的なテーマパーク風なところがあまり好きではない私ではあるが、足湯につかり、魚に足をつつかれ、露天風呂に入り、風呂上りにはコーヒー牛乳を飲み、足つぼマッサージも受け、大座敷でビールを飲んでネッコロがっていると、もうとりこになってしまった。2階にはテレビのスクリーンがついた椅子がだーっと並んでいて、そこで寝てしまうことも可能。「サウナに泊り込む」というのは話には聞いたことがあったが、こういうことだったのか。浴衣に手ぶら、支払いは手首に巻いてある「手形(ロッカーのキー)」のバーコードで全部済んでしまうので、ついつい長居して散財してしまう蟻地獄。座敷では、ガイジンな割にいなせに浴衣を着流した白人カップルがくつろぎ、逆に我が家の旦那のバカボン風浴衣の着こなしが気になった。


※これで今回の日本滞在記はおしまい。旦那はこのほかにも、会社帰りの父・弟と3人でガード下のもつ煮込みから始まり、ジャズバーまで、野郎ばかりで何軒かはしごして飲みまくったり、楽しい日本滞在になりました。私も日本で偽OL生活ができたし、関西にもいけたし、何より元気に過ごせたので大満足。


日本で食べた美味しいモノの数々は、まだ全部アップロードしきれていませんが、こちらに。