愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ドイツからの電話


ここ3年ほど、つまりサンフランシスコに引っ越してきてからというもの、我が家の留守番電話に、たまに「マルコ from Germany」というおっさんから「リチャード」あてのメッセージが残っている。我が家の留守電は「こちらはXXX-XXXXです」と電話番号を言っているだけなので、これは陳家の番号であって、リチャード家の番号ではない、ということまではわからない。で、このマルコさんは、年に数回、思い出した頃に、わざわざドイツから国際間違い電話をかけてきて、我が家の留守電に、家族の誰誰は元気ですとか、誰それに子供が生まれました、とか、マルコ家の近況をアップデートしていくのだった。


マルコは一生懸命リチャードに伝えるつもりで残しているメッセージであるが、残念ながらこの3年間、ひとつもリチャードには届いていない。見ず知らずの陳家が留守電をききながら、「ああこどもが生まれたのね・・」と笑っているだけである。お気の毒ではあるが、留守電だから、間違い電話ですよとお伝えする機会もないまま時が過ぎている。


最近また久しぶりにマルコからのメッセージが留守電に入っていた。「リチャードと奥さんを、ドイツでの結婚式にご招待したいので、招待状を送るから住所を知らせてくれ」とのお願いだった。そしてとうとう、マルコは連絡用に、彼のメールアドレスを留守電に残してくれた・・・のだが、ドイツ語訛りな上に、スペルを言ってくれないのでいまいちよくわからない。がんばって解読して、マルコにこの3年間ずっと間違い国際電話をしていたんですよ、とメールを送ってあげるべきかどうか。ちょっとそこまで親切心が起きていないのが困ったところでもある。


ちなみにこのリチャード某、間違い番号というよりは、我が家の電話番号を昔使っていたのか、最近になって保険会社からも「リチャード」あてに電話が来るようになった。どうやら車で事故を起こしたらしくて、保険会社に見積もりを頼んだらしく、「見積もりのアポイントメントを早く取ってくれ」というメッセージが数週間のうちに10件ぐらい残っていたのだ。これには旦那が切れて、保険会社に電話していた。これがマルコの友人のリチャードと同じ人なのかはわからないけれど、早くみんなに新しい電話番号を知らせてあげてくれ、リチャード・・・。