愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

The Kite Runner


The Kite Runner

The Kite Runner


カブール、ジャララバード、カンダハル・・・昔は知らなかったアフガニスタンの地名が、テロを境に毎日テレビで聞かれるようになり、そしてしばらくすると人々の興味はイラクへと移っていってしまったわけですが。カブールに育ち、その後カリフォルニアに逃げてきたアフガニスタン人の物語を読みました。舞台の一つが、陳家本家があるサンフランシスコの南、フリモント。ここにはとても大きなアフガン・コミュニティがあるのです。アメリカにはこういう移民系の小説が沢山出版されていて、きらびやかだった本国での暮らし、その中にある家族との影のある関係、そして戦争、アメリカ移住、新しい生活により家族との関係がまた変わる、そしてまた過去に向き合う・・・というプロットはよくあるような気がします。でもそれでもこの本を読んで、地元が舞台となっていることから、普段通り過ぎていたコミュニティの裏につまっている事情が垣間見えたような、アフガニスタンの背景がもっと個人的な目で見えるようになったような。のほほんと日本で生まれ育った私のとなりに、アフガニスタンからに限らず、こんな壮絶な思いをしてやってきた人たちが生活しているんですよね。このモメンタムを逃さないよう、テロ直後に読んで解ったけど解らなかったことも多かった、タリバンの本を再度読みすすめています。