愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

日帰りバース旅④:ジェーン・オースティン・センター

イギリスに来て初めて買った本が、ジェーン・オースティンが書いた「高慢と偏見」の子供版だったこともあり、バースにあるジェーン・オースティン・センターに行くのを楽しみにしていた小さいさん。

Pride and Prejudice (3.3 Young Reading Series Three (Purple))

Pride and Prejudice (3.3 Young Reading Series Three (Purple))

この本にはまった小さいさんは、その後BBCで昔放映されたテレビドラマシリーズもしっかり鑑賞。おかげで、芝居がかった英国風アクセントが非常に上手くなり、主人公の母親のものまねなどは、セリフまわしも笑ってしまうほどよく似ている。・・・恐ろしい子!!

高慢と偏見[Blu-Ray]

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1800年代の名家の女性の結婚をめぐるあれこれの物語、昔はとにかく「良い結婚」をすることが至上の目的で、家柄だ持参金だ姉妹の中で結婚する順番だでてんやわんやの大騒ぎをするのは、どの国でもあるある話なのかもしれない。

今では10ポンド紙幣の顔にもなっているジェーン・オースティン。でも彼女の作品が評価されるようになったのは、彼女が41歳の若さで亡くなった後。

と言うより、彼女の名前が小説の著者として世間に公表されたのが、彼女の死後だったと言うから、現代でも途切れることのない名声を、生前全く享受することがなかったのは、なんとも気の毒である。

ジェーン・オースティンはここの出身ではないが、人生のうち何度かバースを訪ねたり、ここに住んでいた時期もあり、この地を舞台にした小説もあるほか、作品ほとんどの中でバースという地名が出てくるそう。

そんなジェーン・オースティンゆかりの地ということで、秋には、10日間に渡ってジェーン・オースティン祭りまで開かれるらしい。松山で坊ちゃん祭り、みたいな感じかいな、もし。

彼女が住んだ家の並びにあるこじんまりしたタウンハウスの一つが、ジェーン・オースティン・センターになっている。ほぼ写真を撮らなかったが、入り口にはコスプレしたおじさんが立っており、さらにドアを開けるとコリン・ファースの写真がどーんとお出迎えしてくれる。

そう、「高慢と偏見」テレビ版でミスター・ダーシーを演じたのは若き日のコリン・ファース❤︎ 「ブリジット・ジョーンズの日記」で彼が演じたマーク・ダーシーの役柄は、ここでの演技が元になっているのは有名な話。

これは別の部屋にあったミスター・ダーシー、と言うかコリン・ファース肖像画。170万円ちょいで売れたとある。

これは蝋人形の、コリン・ファースではない、なで肩のミスター・ダーシー。

ここでは、当時のコスプレをした係員の人がジェーン・オースティンのこと、展示物について説明してくれるちょっとしたツアーをしてくれる。

「みなさん今日は、僕はエドワード・フェラースです」と映画「ある晴れた日に」でヒュー・グラントが演じたキャラクター名を名乗ったガイドのお兄ちゃん。「残念ながらヒュー・グラントではないんですけどね」と冗談を言うも、実際全くヒュー・グラントではなかったため誰も反応せずダダ滑り・・。

さてジェーン・オースティン肖像画として有名なこの絵。

CassandraAusten-JaneAusten(c.1810) hires.jpg

これは姉カサンドラが描いたもので、しかも未完成のもの。描いてみたものの、本人にあまりにも似ていないと家族からずいぶんブーイングがあって途中でやめたんだそう。

しかしジェーン・オースティン肖像画として残っているものが、ほぼこれぐらいしか無いそう。

結局10ポンド紙幣に使われている肖像画も、この「似てない」肖像画が元になっているので、多分本人とは似ても似つかぬものなんじゃ無いかと言われている。

そこで、鑑識のスペシャリストが、彼女の生前の姿について色々と書かれた資料などを元に作った、新しいジェーン・オースティン像というのもここに飾られている。

作家の、ジェーン・オースティン先生です〜 タモリの声で)

この他にも、ジェーンが姉に宛てて書いた手紙や、当時の衣装、生活ぶりなどがわかる展示があったが、子供がハマったのがこれ。

羽のペンにインクを浸して文字を書く。昔は小説も手紙も全部こうやって手書きで書いていたわけだけれど、ペン先の角度など、結構コツがいる。映画やドラマでも、こうやって手紙を書いて、吸取紙で余計なインクを吸い取り、ろうで封をして・・というシーンが何度も出てきた。

ここにも、ジェーンが姉に書いた手紙が残っているけれど、一枚の紙に本当にギッシリ細かい字で書かれている。姉妹は離れ離れになっている時は、ほぼ毎日手紙を送りあっていたそうで、ネットも電話もない時代のそんなやり取り、今ではもうしたくてもなかなかできない。

子供はこの羽ペンがいたく気に入り、これを使うためだけにバースに住んでここに通いたいそう(笑)。クリスマスのプレゼントはもう決まりかな・・。

ジェーン・オースティン・センター、こぢんまりしたところだけれど、じっくり見ると色々と興味深かった。映画に出演した役者の写真や、直筆の手紙なんかも置いてある。

売店にあまり本がなかったのは残念、また併設のカフェはミスター・ダーシーの名前がついたアフタヌーンティーなんかがあって、それもまた人気らしい。

それにしても小さいさん、ギリシャ神話だ、エジプトの考古学だ、イギリスの王室の歴史だ、さらにはジェーン・オースティンだと、西洋の古典についてはだいぶ詳しくなったが、思えば日本語がそれほど上手ではないので、なかなか日本の古典や歴史に触れる機会がない。そうやって見ると、英語で書かれた、子供でもはまりそうな面白い書籍ってなかなかないんだよなぁ。ちょっと考えないとなぁ。