愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

夏休みジュネーブ旅9:反物質ドーン!インターネッツ!

スイス滞在最終日。フライトが夕方だったので、帰る前にどうしても行っておきたいところに寄りました

電車とトラム、そしてバスを乗り継ぎ向かったのは・・・

そうCERN!風光明媚なスイスも良かったけれど、フランス国境にもほど近いジュネーブの郊外にあるこの施設に行けたのが、結構旅のハイライトだったかもしれません。

CERN、欧州原子核研究機構。この施設の地下にはハドロン衝突型加速器が埋まっていて、粒子ドーン!と実験をやっている!!

実際の加速器は地下100メートルに埋まっているので、ここではそのレプリカの展示が見れるのだけれども、それだけでもふおぉーーーーっと自分でも驚くほど大興奮。

CERNと聞いてもヒッグス粒子と聞いてもピンとこなくても、ダン・ブラウンの小説「ダビンチコード」の前編「天使と悪魔」でピンと来る人もいるだろうか。

この施設の地下に、全周27メートルのこういうトンネルが輪っかになってぐるっと埋まっています(規模的には山手線とそんなに変わらないとのこと)

で、このトンネルの中で、粒子を光の速さでびゅーっと飛ばす。

そしてものすごい速さで飛んできた粒子同士がごっつんこして、どーん!となった時に、その衝撃でいったいどんな物質が生まれるのかを計測する、という実験をここでやっているのでした(ものすごく端折った説明をしていますw)。

www.youtube.com

英語わかんなくてもこのアニメーションがいちばんわかりやすい説明かもw

この粒子ごっつんこで、それこそブラックホール(すんごい小さいやつ)が出来るかもしれないし、ビッグバンとか宇宙の始まりを知るヒントになるんじゃないか・・

・・ということで、小説「天使と悪魔」ではここCERNで殺人事件が起きて「反物質」が盗まれ、バチカンやらイルミナティやらが絡んできてワチャワチャしておりました。

うおーたまらんばい、でも12歳児は大人がなんだかよくわからない機械やパーツでフィーバーしているのを見て、そこまではピンと来なかった模様。まあそうだよねw

施設ではアンチマター、「反物質」に関する展示もあったのですが、一人で見学に来ていたカトリックの尼さんがそれをじーっくり見て、最後にセルフィーを撮っていたのが、色々な意味で趣深かったです(笑)

そしてインターネットが生まれたのも、ここCERNでした

考案したのはイギリスの人なんですが、CERNでの科学者たちの情報共有を目的に、この小さなサーバからインターネットは始まりました。電源落とさないで!と書いてあるシールが貼ってあるw

私が学校でインターネット使い始めたのはこのプロポーザルが書かれた4年後ぐらいか、ヒエ〜。

当時はUnixにコマンド打ち込んでpineでメール読んだりしてたよ…なんて言うとネット老人もいいところですねぇ(苦笑)

そんな研究目的で作られたネットワークも、今ではインスタ映えクソリプフェイクニュースの温床に。思えば遠くに来たもんだ・・。

そしてこちらがCERNのデータアーカイブ(の模型)。

実験で得られるデータの量もものすごいので、それを保存したり、解析したりする技術も必要になってきます。

ってこれ、オラクルのstoragetekという磁気テープですって!2014年までこれが使われていたそうです。

テープ1本で用量は1テラバイト。 数年おきに磁気テープは最新技術のものにアップグレードするそうです。

へー、テープなの?!と思ったけれど、コスト面良し、ディスクより劣化ダメージ少なく、使わないデータはオフラインで保管するのでサーバに置いておくよりセキュリティも高く、エネルギー消費も減らせるとのこと。

おおお、なるほど・・・ともう読み込む術もなくなった自分のフロッピーディスクやカビカビになったCD-ROMなどを思い出したりしたのでした(苦笑)2020年代の今もまだテープなのかな?

加速器のほうは2040年をめどに新しいものを建設予定中だとか。

私達はセルフガイドツアーで行ったのですが、早めに予約すれば、職員の人が説明しながら案内してくれるツアーもあります。色々説明聞いたり質問しながら見れたらもっと楽しかっただろうなぁ。

CERNに所属する研究員の人が知りあいを案内しているところも見かけましたが、若い韓国人の若者が、嬉しそうに韓国からのお客さん(こちらは若い女子グループ)に色々説明してたのが印象的でした。

子供には後で漫画量子宇宙論、みたいな本を買ってあげましたが、読んでもようわからんかったと。後でお母さんも読んでみたけどお母さんも「??」やったわ(苦笑)