愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

大統領選挙ディベート


ただいま終了しました。ハァ〜〜〜〜。学芸会に出る子供を見るようにとっても緊張してしまい、テレビを見ながらビールを2本あけた。今日のお題は外交と国土安全保障。その場でモデレーターの人が出す質問に、即席で、質問によって2分または90秒以内に答えないといけない。で、相手の発言を聞いてから30秒だけ反論タイムがもらえる。そんなルールを聞いただけでも冷や汗が・・・。どの質問でも、ブッシュはケリーの「フリップフロッパー」なところ(対テロ戦争の時のケリーさんの投票の仕方が一貫してなかった)をがんがんに攻撃。ケリーさんは、態度的にはブッシュより余裕をかましていて、笑顔を見せたり、極力話し方もクリアーにしていた。ブッシュのほうがディフェンディング・チャンピオンということもあり、ケリーにあおられてかなり「アグレッシブ」に防御していた感じでした(というかたまによっぱらいオヤジのいいわけっぽくもきこえた)。最初はブッシュが怒りで暴走するんじゃないか、と期待するくらいGrumpy and grouchyであった。内容がどう、というのもそうだけれど、どのように表現するかというのも大きなポイントになる。細かい政策の話や、今の世界状況の話は、どうしても瞬発力が必要なディベートなので情報が微妙に間違ってたり、突っ込みどころはあったりするのだけれど、それはしょうがないとして、ブッシュはとにかく自分は一貫してるんだ!リーダーがひらひら政策を変えていたらいけないんだ!というところを何度も強調。全体的にかなりむぅぅ、っとした感じだった。ケリーさんは、ブッシュは十分な計画を立てないで戦争に行った。戦争は最後の手段といいながら、国連とも協力せず、十分な外交もしてないじゃないか。イラクだって本当はテロと関係ないじゃん!僕は国際的な信用を取り戻して、また新しいスタートを切るんだ!ってな感じでした。


さてこのディベート、どちらが「勝った」のか・・・?私はどうしても外国人の視点があるので、やはりマルチラテラリズム国連主義というのに弱い。でもアメリカ人にしてみたら、自分達の利益とは関係ないじゃないか、とにかく自分の安全が一番大事なんだ、と思うかもしれない。そこは人それぞれかもしれないし、どちらかを既に支持していたら、今日のディベートでしくじってもやっぱり自分が支持する政党に入れるだろう。今のところニュースのアンケートでは、ケリーが良かった、という人と、引き分け、という人が多い。ただ、この後数日は、民主党も共和党も、支持者を総動員して、自分達のブログに自分の支持する候補が良かった!っていうのをどんどん書くように奨励したり、CNNやMSNBCのオンラインアンケートにどんどんアクセスさせるようにして、情報を操作していくことになると思う。テレビを見て、自分の直感でこっちの候補者が良かった!と思っても、明日会社に行って色々な人と話したり、ニュース解説を見たり、オンラインのアンケートの結果を見て、人の意見はどんどん変わっていくだろう。そういう人の心理をつく作戦として、どっちの陣営も、そこらへんのところは抜かりないのである。(写真はCBSニュース・・・ウェブTVを使って、200人を対象に、リアルタイムで候補者の印象についてトラッキング