愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

電撃結婚


最近婚約した友人カップルJ君とKちゃん。来年の結婚式、私はブライズメイドを、旦那はグルームスマンをやることになっている。そんなJ君と仕事中に近況をチャットしあっていたら、しばらくして彼がいきなり


「僕達あと1時間したら結婚することにしたから」


・・・ハイ〜?! 


というわけで、本日の午後2時、彼らは役所の近くで仕事をしていたうちの旦那を立会人として引っ張り出し、晴れてあっという間に結婚されました。


この電撃結婚、Kちゃんが昨日仕事を解雇されてしまったのがコトの発端らしい。彼女の健康保険がなくなってしまう、どうしよう!と今日になって、私とチャットもしつつJ君が色々調べたところ、やっぱりJ君の保険にKちゃんが妻として入るのが一番安い・・・ということがわかり、「ならもともと婚約してたんだし、今すぐ結婚してしまおう」という結論に達したらしい。J君は家で洗車していたKちゃんを電話で呼び出し、近くで働いていた旦那を立会人に借り出し、式はものの15分ぐらいで手っ取り早く終わったそうな。


日本では「籍を入れる」というけれど、アメリカには戸籍が無いので、まず役所にいって「結婚許可証」というのを発行してもらう。結婚許可証は州政府が発行するもので、州によっては血液検査があったりと、ルールや条件がいろいろ違う。結婚許可証はあくまで許可証で、「この土地で結婚できる権」をゲットしたにすぎないので、この許可証をもとに結婚式を実行しないと、結婚したことにはならない。


なのでKJカップルは許可証をもらったあと役所の中にある小さなセレモニーホールに行き、そこで普段着のまま、うちの旦那と当番の牧師さんか誰かの前で誓いの言葉を言って、めでたく夫婦とあいなったのだった。この恰幅のいい黒人の牧師さんがまたふるっていて、ダースベーダーのヘルメットのような髪型に、ヒップホップ歌手がしているような、馬鹿でかいゴールドチェーンのメダルを首からぶら下げ、色とりどりの革靴を履いていたそうな・・・。


その後、前々から計画していたオークランド・アスレチックスの野球観戦が、そのままKJカップルの結婚の御祝いとなった。野球観戦というよりは、テールゲート・パーティー。アメリカでは、野球を見る前に、駐車場にバーベキューのグリルやキャンプに使う椅子などを持ち込み、皆で肉を焼きビールを飲んだりするのがお約束。もちろん集まった友人達は、彼らが今日結婚したことなど知る由もなく、誰もが「ハァァ〜?!」とひっくり返っていたけれど(笑)。


旦那手作りのソーセージ、カップケーキ、そしてシャンペンを皆でボトルごと回し飲みして御祝い。7回裏ぐらいになってようやくスタジアムに入り、アスレチックスがオリオールズに逆転勝ちするのを見届けた後、マウンドが開放され、皆で芝生の上に寝転がりながら打ち上げ花火を鑑賞。今まで出席した中で、何よりも一番のジミ婚となったけれど、幸せなことには全く変わりは無く。来年の式は、結婚1周年の御祝いということになる。なにより婚約していたとはいえ思いつきで今日結婚しちゃったところが彼ららしいなと笑ってしまった。逆に私達友人のほうが、彼らが夫婦になったという事実を消化するのに時間がかかりそう(笑)。とにかく、おめでとう!!!西海岸に引っ越してから最初に仲よくなった友人達なので、喜びもひとしお。