愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

アジアンとイタリアン


イスラエルの後エジプトに移動して、さらに旅は続くのですが、イスラエル旅行記をだらだら綴ってしまったので、続きは後で書くことにします・・・。


旅から帰ってきた最初の週末。6月だというのになんとも涼しいサンフランシスコの天気に戸惑いながらも、通勤途中に通りがかって気になっていたアジア美術館の特別展示「A Curious Affair: The Fascination Between East and West」を見に行く。ポルトガル人が種子島にやってきたり、東インド会社ができたりして、東洋と西洋が出会い、東洋は西洋趣味を、西洋は東洋趣味を自分達の文化に取り入れていくさまが展示されている。この日はたまたま、美術館が出来て何十周年記念とかで、ラッキーなことに無料で入ることができた。カピタンが日本にやってきて、出島に住んでポルトの酒を飲んでいたり、どんたくのお祭りが始まったり・・・・東洋の南蛮文化は摩訶不思議な感じがして結構好き。この展示は特に体系だったものではなく、展示品もそれほど多くはなくこぢんまりしたものだけれど、南蛮人が現された屏風や浮世絵、南蛮趣味の家具などが興味深かった。西洋の東洋趣味は、東洋チックな模様のお皿や家具、絵画などあったが、こっちはあんまり・・・・。やはり自分にとっては、東洋人の西洋趣味のほうが異国的で好きなのかもしれない。この展示は9月頭までやってるそう。


友人と合流して、ノースビーチ・フェスティバルへ。夏になるとサンフランシスコでは色々なエリアでストリート・フェスティバルが始まる。ノースビーチはサンフランシスコのリトル・イタリーといったところなのだけれど、今年のストリートフェスティバルは、酔っ払った若者がどばーっと集まっていて、身動きできないほどすごいことになっていた。芝生エリアに座ってバンドの演奏を聴きながら飲んでいたのはいいのだけれど、込み合ったところで喧嘩を始めるアホがいて、私達に向かって相手を突き飛ばしたりし始めたので、セキュリティの人達に通報して退散、離れたところにあるバーで飲みなおす。どこから来たのか知らないけれど、酒の勢いか友達の間で喧嘩をしてるグループを3組ぐらい見た。多分酒の勢いで、喧嘩の理由なんてアホらしいことなんだろうけど、半泣きで相手に食って掛かっている兄ちゃんとか、うざいうざい。


友人J君のお父さんのビジネス相手がやっているレストランがノースビーチにあり、連れて行ってもらう。オーナーのLさんは、太鼓腹に黒髪黒ひげ、食べることが大好きそうな、いかにも典型的なイタリアンレストランのオーナー。ウェイターから始めて自分のレストランを持つに至ったらしい。ワイナリーも経営していて、とても質のいいワインを作るそうで、グラスで頼むとそれだけで数千円はするそうな。今回も小汚い格好でやってきた私達を歓迎してくれて、赤ワインを一本タダでどんとあけてくれた。これにメロンとプロシュート、そしてオリーブオイルを頂く。このオリーブオイル、Lさんのオリーブ畑で取れた特別なオイル。お店でも知る人だけが味わえるらしいのだけれど、こ、これがオリーブオイルというものだったのか!!というくらい、爽やかでフルーティーで、でも力強く、でも全くしつこくない、今までに味わったことのないような豊かな味がする。これをパンに浸して食べるだけで十分なご馳走になるくらい。いつも行くと食べ物を全部無料にしてくれようとするらしいので、今回はLさんに見つからないよう、こっそりとウェイターにお金を払う。ウェイターも心得ていて、「お金をもらったことがLさんにばれたら怒られる」とこっそり外に出てお会計をしてくれた。


誰かのコネで美味しい思いをしたりするということには全く無縁の我が家だけれど、コネとはいえ、とても暖かい関係を築いているJ君とLさんの関係はいいなぁと思ったし、何よりもこんなに美味しいオリーブオイルを紹介してくれたことに感謝!普段気軽に行けるようなレストランじゃなかったけれど、いつか特別なときに行ってみたいなと思わせるところだった。