愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ジャムりそこねる


一緒にジャズフェスティバルにいった知り合いに元ミュージカル女優だった子、ギタリストの子がいて、「明日ジャズのジャムセッションがあるから、フルート持って来なよ!」ということになった。ぎょへーーーー!イースト・ベイにある、とあるバーにジャズトリオがいて、楽譜をもっていったら、2曲5ドルで、初見で何でも一緒にやってくれる、というのである。バンドやオケストラとさえあわせたことないのに、いきなり夢のジャズトリオですかぃ!!!言われたのが本当に昨日の今日だったので、あわてて、図書館で借りては眺めてばかりいたクロード・ボリングさんのフルートとジャズピアノの組曲をひっぱりだし、簡単そうなものをいくつか選んで必死に練習。ダンナはその間にかいがいしく洗濯をし、ご飯を作ってくれた。音楽しか手につかない人の家庭ってきっと大変なんだろうな。私は演劇とかやっていたのに滅茶苦茶あがり症、そのくせにいつもしっかり練習しないからタチが悪いのだけれど、当日は朝からがくがくぶるぶる・・・こんなんだったらもうヤメタイかも・・・・と思うまでに。バーでは演奏したい人が紙に名前を書いて回して、私は4番目。最初に出てきたおばあちゃん、よぼよぼだと思ったら滅茶苦茶低音の渋い声でジャズをお歌いになる。ひゃー、うまい。こんなところでなにしとるん自分。とさらに緊張、ビールをあおってしまう。悪いことにそのビールがえらくまわってしまう。酒のんでフルート吹いたことないよ。一緒に行ったJ君も調子にのって歌い、とうとう私の番。みんなは歌なので楽譜もぺろっと一枚、でも私のは「曲」だから5枚ぐらいある。おそるおそる「これ・・・ボリングなんだけど・・・」とピアノのおっちゃんに見せたら「うわっ・・・・・・・・・・・・・・」えっ!?「これ・・・ちょっと時間もらってもいいかな・・・・休憩時間にアナライズするから」あ、あとまわしぃ〜?!


その後9時になり、11時になり、お客さんは歌いまくる。一緒に行った人たちも歌いまくる。こりゃジャムセッションじゃなくてジャズカラオケじゃないかい?!ピアノのおっちゃんがマイクを通じて「ごめんねーコードアナライズするからー」といいつつ待てど暮らせど休憩時間なんかこない。フルート抱えたままビールを飲みつつ、かれこれ4,5時間バーにいたので疲労と緊張はピークに達し、結局時間切れ。電車が無くなるぅ・・・・と帰る羽目になった。何やねんな、一体。コードって楽譜に書いてあったでしょーが!書いてない部分もそりゃあったけど・・・。


ずっとクラシックしかやってこなかったので、ジャズのことが全くといっていいほどよくわからないのですが、ジャズってそんなに楽譜どおりにそってやる必要もないから、それこそ初見で適当に変化をつけながらやっていけるもんだと思っていた。逆に、私が伴奏をお願いしてきたクラシックピアノの先生たちは、かなり難しい譜面でも結構初見でばんばんやってくださっていたので、ジャズならなおさら・・と思っていたのだけど、違うのかなぁ。コードが書いてない部分があると、そんなにあかんのだろうか。実際我慢して待っていたら一緒に演奏できたのかどうか、そこらへんが本当にわからないのです。でも結局は緊張のし損の、演奏し損ないで、悔しいやら、不満や疑問は残るやら。散々でした。でも逆に私はコードが読めないので、ジャズの勉強をしてみようかなという気にはなった。