マレーシアでは、その昔中国からやってきて、マレー人と結婚し、マレーと中国のフュージョンな文化を作った「ババ・ニョニャ」な人たちが有名(?)ですが、インドのフュージョンもあるでよ!と人力車に乗せてくれたインド人のおじちゃんが教えてくれました。マラッカにスルタンがいた時代、タミル地方から貿易などのために移り住んできたインド人の人たちは、地元のマレー人や華人などと結婚したりして定住。そのうちポルトガルやイギリスがマラッカを統治するようになると、インドとの往来もなくなり、よりマレーの影響を受けた独自のフュージョン文化になっていったのだとか。言葉も、マレー語とタミル語がごっちゃになった独自の言葉を使うそうで、必ずしも普通のタミル語は通じないらしい。文化も、マレーっぽかったり、中国っぽかったり、インドっぽかったりするそうで、そんな彼らは「チティー」と呼ばれています。そんなチティーが住む村というか集落「カンパン・チティー」にもお邪魔しました。後で調べたところによると、チティーの人口は2000人ちょっとで、現代ではだいぶマレー文化と同化してしまっているらしい。
薀蓄はともかく、一歩入ると何だか懐かしい、日本の農家の裏路地にでも入ったような感じ。
路地はしんとして、静か。
でも中では子供たちが大画面のフラットスクリーンでテレビを見てたり。
何だかわからないけれど、暑い中を歩いていたら、夏休みに田舎に帰ったこどものような気持ちになってきました。
村(といっても小さな路地が1、2本あるだけだけれど)の行き止まりのところには、ヒンズー教の小さなお寺がひっそり、こっそり建っていました。