愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ひねくれたクリスマスソング

仕事中は静かな方が好きなんですが、なぜか会社にアレクサがあって、時々誰かが音楽やラジオをかけたりします。先日はみんなが好きなクリスマスソングをかけよう、と言うことになって、イギリス人上司がかけたのがこの曲。

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日本語のタイトルは「ニューヨークの夢」。80年代のケルティック・パンクバンド、ザ・ポーグスの歌です。「ケルティック・パンク」というジャンル、日本語のウィキペディアでは「アイリッシュ・パンク」となっていましたが、お聴きの通り、アイルランドの民謡風なんだけれどロック風なのが特徴。

女性歌手カースティ・マッコールとの掛け合いデュエットみたいになっているこの曲ですが、歌詞をよく聞くと、成功を夢見てふたりニューヨークにやってきたけれど、結局うまくいかず、男は呑んだくれてダメダメ。女の方があんたのために夢を捨ててあんたに夢をかけて来たのに、メリークリスマス、このクソ野馬鹿カス野郎、みたいな感じ。

よくラジオでかかるホワッとした感じのクリスマスソングと違って、かなり演歌調・・。タイトルはニューヨークのフェアリーテール、だけどどこがやねん!

「クリスマスにはこの曲が一番、最高だよね」と真顔で言う上司。しかしこの上司は真顔でホラをふくタイプなので、最初はほんまかいな、とちょっと疑ってかかってしまいました(いまだにイギリス人の発言の真意をはかりかねている)。が、実際この曲イギリスではかなり人気なクリスマスソング、らしいです。知らなかった・・・!

歌の舞台はニューヨークになってますが、アメリカでクリスマスの季節にかかるのを聴いたこと、ありませんでした。ちょっとジャンルもニッチだし、歌詞にキタナイ罵り言葉がたくさん入ってるからでしょうかねぇ。アメリカにいる間には知らなかったイギリスの有名人やバンド、結構たくさんあります。

ニューヨークといえばアイルランド系の移民がたくさんいる都市でもありますが、歌詞やビデオの中でもNYPDのバンドが演奏するさまとか、なんというかイギリス人(と、アイルランド人)がアメリカやニューヨークに抱くある意味ロマンチックなイメージをすごく体現している歌かもなあ。私にとっては、イギリスのちょっとひねくれた感じがよく出ている歌にも思えてきて、イギリスアメリカ、お互いのステレオタイプが表裏一体になった歌だなあ、と子供が家にいない時に聴いています。

でもロンドンでクリスマス、って言ったらやっぱりこの曲だな〜

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