もう2年ぐらい前に読んで面白すぎた小説、Crazy Rich Asians。
- 作者: Kevin Kwan
- 出版社/メーカー: Allen & Unwin
- 発売日: 2013/08/22
- メディア: Kindle版
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自分の彼氏がシンガポールの御曹司だということを知らずに付き合っちゃった台湾系アメリカ人女子。そして彼の家族のハチャメチャな金持ちぶりを知らずに実家に遊びに行っちゃったもんだから、てんやわんやの大騒ぎ・・・!
だいぶはしょりましたが、詳しくはこちら↓
一応華僑の世界wに片足を突っ込んでいる身としては(金は無いが・・)、階層は違えども、出て来る出て来るチャイニーズ・スピリッツがイヤというほど身にしみてわかりすぎ、爆笑の連続でありました。
この小説、絶対映画にしてほしい、そして主役のレイチェルは絶対コンスタンス・ウーで!と思っていたら、実際思った通りの配役で現在撮影が進行中、だそうです!うわーやったー!!
コンスタンス・ウー、テレビドラマ「Fresh off the boat」にお母さん役で出演している女優さん。
このドラマ、日本では「フアン家のアメリカ開拓記」なんてわけわからんタイトルになっているんですって?!
Fresh off the boat、略してFOB、は「ボートから降り立て」、来たばかりの移民、みたいな意味。あとは全然アメリカナイズされておらず、アメリカに来ても母国のファッションやら言葉やら友達とつるんだりしてる子達もFOBとかフォバビーとか呼ばれたりしてました、ちょっと前のスラングな気もするが。
で、このシットコム(コメディードラマ)の素晴らしいところは、主人公が中国(台湾)からの移民一家だっていうところ!!
舞台はフロリダなんですが、この一家、周囲にアジア人は皆無な街で、レストランを経営している!そして子供は3人!
なんと、設定が陳家とほぼ同じ・・・・・・!!wwww
実は私、陳家に嫁入りするにあたり、家族の色んなハチャメチャぶりに、これは全部ネタ帳に書いて、いつか映画の脚本にでもしてやる、と思っていたのです。
が、まあそういうのはすでにエイミー・タンもやっていた。そして2015年から放送されているこのシットコムを見て、ああもう私の使命は終わったな(って何も書いちゃいないんですが)と思ったのでした。
小ネタは沢山あってもそれをどうつなげて1つの話にするか思いつかず、結局私の頭の中で完成していたのは、オープンロールの映像のみw
ハエがニュージャージーの郊外の住宅地をブンブン飛び、カメラはハエ目線。
そのハエが陳家の家の中に入り込み、外はアメリカの家なのに、中は中国風の家具の内装の家の中、そこで子供達がわーきゃーいっているところ、犬がわんわん言っているところなどが映し出され、最後にランニング一枚でキッチンで炒め物をしているお父さんに見つかって、ハエたたきで叩かれて暗転・・・ww
BGMも決まっていて、David Byrneの「Like Humans Do」でしたwww ってこれそういえばWindows XPにプリインストールされてた音楽ファイルなんですよねww
結局夫の家族をネタにしようなんて言う算段はうまくいかず。
実際にそういう中で育ったチャイニーズ・アメリカンのシェフ、エディー・フアンの回想記が、このシットコムの元になっているのですが、そっちのほうがもう断然面白いのでありました・・ww
Fresh Off the Boat: Season 1 [DVD] [Import]
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Fresh Off the Boat (TV Tie-in Edition): A Memoir
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と話はずいぶん飛んでしまいましたが、このテレビドラマにしろ、Crazy Rich Asiansの映画化にしろ、アメリカでアジア人がメインのドラマや映画が世の中に出るようになったのは非常に喜ばしいです。
いや、ラスト・サムライとか、メモワール・オブ・ゲイシャとかもありましたけれど、あれはどちらかというと西洋人のファンタジー世界としての東洋ですしね・・・。
なんというか、現代のアジア移民の姿だったり、スーパーリッチでもタクシー代はケチったりするような、ある意味我が家の両親にもつながるようなチャイニーズ的な部分を笑い飛ばしたりできる、アジア系アメリカ人のためのエンターテイメント、とでもいいましょうか。
Crazy Rich Asiansは、まあオートクチュールのドレスやら、植民地時代からあるような東南アジアのお屋敷やら、とにかくこれでもかとゴージャスな映像も期待できるところも滅茶苦茶楽しみです。
その他のキャストとしては、彼氏のお母さん役がミシェル・ヨーだとか(笑)、彼であるニック役はヘンリー・ゴールディングという、シンガポールとイギリスのハーフの人だとか。残りのキャストの名前を見てもあんまり知らない人ばっかりでしたが、とにかくオールアジア人キャスト(ハーフの人達が結構キャスティングされているのを問題視する声もあったらしいけど)。
興行的にどうなるかはわかりませんが、配給会社の決定を巡っては結構白熱した争奪戦があったらしい。
東南アジアや中華系世界ででも流行るといいけど、「中華系アメリカ人」目線での笑い話も多いから、普通の中国人にはどこまで響くかな?
ちなみにこの話に出てくるスーパーリッチ中国人は、シンガポールとかマレーシアとかインドネシアとか、植民地だったところで財をなしてる「華僑」の皆さんなので、日本で爆買いをしている大陸の皆さんとはまたちょっと違うオールド・マネー。
さらに上海などでえげつなくやってる新興スーパーリッチな人達の話は、この小説の第二作目、China Rich Girlfriendをどうぞ。
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「China Rich」っていう形容詞のごとく、ブティックを貸し切って、「これ」と指差した商品以外全部お買上げとか、車のままエレベーターで高層マンション最上階へとか、ほぼこち亀のスーパー金持ちキャラクター満載です。
三作目はまだ読んでないので、読んだらまた書きます。
- 作者: Kevin Kwan
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FOBについて、9年前の思い出話、こちらもおまけにどうぞ。